番外編 作者の陰謀
本編進みません。
萌の補給に数分チャージ!
ピンポーン
「はーい」
「よっ!」
「おう」
今日は隆士が家に来た。
なんのことはない。遊ぶだけだ。
吉良は今日は用事があるようで、2人で遊ぶ久々の休日。
俺の体が女なので、変な誤解を招かないためにも家で遊ぶことになった。
吉良の嫉妬も怖いが、隆士の彼女さんはそれ以上に怖い。
「久しぶりだな、優」
「まぁ、しゃーないだろ」
吉良が迎えにくるので一緒に登校しなくなり、吉良と一緒に帰るので、まったくあう場所がない。
雪乃&愛もいい友達だが、素を出せるこいつと疎遠になることは避けたい。
「飲み物はコーラでいいか?」
「おう、サンキュ」
コーラを2つ用意して俺の部屋へ運ぶ。
さすがの俺でも炭酸はのめるぞ
ってなにいわせとんじゃい!
「で、その後どうよ?」
「あぁ…いろいろめんどくさいぞ。」
「ほむほむ。例えば?」
「吉良と付き合ってる」
「ブッフォっっっ」
…。
驚くのはいいが俺にコーラをぶちまけるのはいかがなもんかと。
「殺すぞ隆士」
「だって、おまっ、吉良って」
ウヒャヒャヒャヒャと転げ回る。
処すか。
「姉ちゃん直伝鉄拳制裁!」
説明しよう!鉄拳制裁とは、女の子の小さな拳を最大限に生かし、ピンポイントで鳩尾を殴る暴漢撃退法だ!
お姉様の女の子講座で習わされたわけだが、とても役に立ったな。
反復練習を欠かさずやっておいてよかった。
「風呂入ってくるからそこでしばし転がっておくがよい」
「オグゲ、ガガウガ」
何を言ってるかわからんがほっとこう。
髪の毛べたついてキモイしな。
____
みんな、お久しぶり。みんなの味方隆士だ。
今日は記念すべき10話目ということで、作者より
「やらかしてこい」という命を受けて遊びに来た。
ところで、動けないんだけどどうしよう。
とりあえず優を剥くことには成功したんだが、みんなが望む次の展開には行けそうにない。
なんで彼女持ちの俺がこんなことまでしなきゃいけないんだよ。
出番があるのは嬉しいけどさ。
あー、気分悪いけど体はそろそろ動くかな。
ピンポーン
え、なに、誰?
優は風呂長いんだぞ!あいつシャワーだけじゃなくて湯船までつかる奴だからな!
「はいはい、でますよ…」 ガチャ
「なんで男が優奈ちゃんの家にいるのかな?」
「さぁ、どうしてでしょう」
噂の吉良君来ちゃったよ!?
「いくら優奈ちゃんが可愛いからって不法侵入はよくないな」
俺は懐から武器を出す。
「俺が好きなのはこの子だ!てかこれが彼女な?俺彼女もち!優とはただの親友だ!」
必殺、俺の彼女とのプリクラ集だ。
「浮気は良くないよ」
「やだなぁ、ただの幼なじみですよ」
こいつ怖い!帰りてぇ!
「まぁいいや。とりあえず一発殴らせて」
なんで!?ちっ、仕方がない。
「優の成長の過程を見せてあげよう。それでどうだい?」
「いい友達になれそうだね。僕のことは大雅と呼んでくれるかな?」
分かりやすいな、逆に怖いぞ。まぁ、いいや。
「あぁ、よろしく頼むよ大雅。」
「ところで幼き日の優奈ちゃんは?」
そんなにみたいか!どんだけ溺愛してんだよ!
「まぁまて。それよりもっといいもんがあるぞ。ついてこいよ」
少々無理矢理だけど俺にとっては好都合!
さてさて、時は満ちた。
「…ここは?」
「洗面所だ。もとい脱衣所。奥には風呂場がある。」
「つまり?」
「彼女がいる手前俺がこれをやるのは世間体が気になるからな。彼氏ならいいだろ。きっちりイベントこなしてこい!」ガチャっと風呂場のドアが開く音がする。やっとあがって来やがったか。
「お膳立てはしてやる。後はつっこめ!」
小声で話し、親指を立てる。俺ができるのはここまでだ。
洗面所の鍵なんて爪で開けられるからな。
俺は洗練された技術で鍵を開ける。まぁ、彼女の風呂上がりをちょっとのぞくために身に付けたけど、未だ一度も使ってない。優には練習台になってもらおう。
「幸運を祈る」
「なんのことか、っうわぁ!」
扉を開けて大雅をつっこむ。
やらかしてこい!
さて、俺の出番はこんなもんか?
鳩尾も痛むし帰るかな。
あとはバカップルにまかせよう。
____
「ふぁ~。」
湯船につかる。いやぁ。風呂はいいよね。命の洗濯とかよく言ったもんだよ。
友達部屋において風呂とかありえないかもしれないけど、まぁそんなことができるくらいなかいいのさ。
…あいつにジュースかけられるのは初めてでもないしな。
危険なので寝ちゃう前に湯船から上がりシャワーを浴びる。
「しっかし、たいしたもんだな」
鏡に映る俺の体。いやぁ、なんというか素晴らしいよ。
俺が男だったらじっとしていられないね。
吉良に見せても恥ずかしくはないな。それぐらい凄い。
(そこらへんはサキュバスちゃんの力の見せ所だからね)
そういや、結構イチャイチャしてると思うんだが、魔力のたまり具合ってどうなのよ?
(あぁ、おいしくいただいてるよ!産地直送は違うわ~。これからもよろしく!)
おいしくって…。
(まぁ、男に戻るのは無理に等しいよね)
まじか!なんだかんだ言って戻れたらいいなぁって一応おもってたんだけど!
若干気落ちしながら風呂場を出る。
「はぁ、タオルタオル」
女になって髪の毛が伸びたので乾かすのがめんどくさい。
体が小さくなった分拭く面積は減ったけどさ
いや、俺はペタじゃねえからそこの面積はあるぞ?はっはっは!
「うわぁ!」
「ん?」
見慣れた男が目の前に現れる。
「吉良?」
「や、やぁ優奈ちゃん。今日はとても…刺激的だね」
そういいながら吉良は俺に背を向けた。
はぁ?刺激的?
なんのことだ?
(まぁ、自分の体見ろって話だよね~うししし)
急にでてきたらビビるわ!サキュバスさんほんと心臓に悪い
俺の体?
髪の毛拭いてるから頭にタオル乗ってるけど他には変わったところないぞ。
いや、ちょっとまて
「おい吉良」
「何かな優奈ちゃん?」
「お前見ただろ」
「…なんのことでしょう」
あれだよね、つまり
「おっ、おまえ俺の裸見ただろっ!」
ヤバい!俺タオルで隠してすらなかったぞ!
「うん。とても素敵な体だっ…優奈ちゃんごめんっ!」
「獣がぁ!地獄に堕ちろ!」
「その前に服を着て欲しいなぁ!」
そもそもなんで吉良がいるんだ!
隆士は何処へ行ったんだ?
「お邪魔しました~、あとはごゆっくりね~」
…アイツかぁ!
「それではいまから反省会を始める。」
ちなみにちゃんと着替えたぞ。
いつでも制裁できるように中学時代のジャージを着用した。動きやすい。
髪の毛はまだ乾いてないが、自然乾燥でどうにかなるだろ。
目の前には正座をした男が2人。
1人は逃げようとしていたので吉良に捕まえてきてもらった。
「で、どういうことだ?」
「いやぁ、僕は彼に押されて」
「大雅がのぞいた方がお前も嬉しいだろ?」
…。こいつらはほんとに…。
「謝罪くらいしたらどうなのかね?ん?」
「目の保養をありがとう」
「役目は果たした」
「鉄拳制裁!」
ダメだこいつらバカだった。
隆士は再び床に沈む。吉良はなんか避けやがった。
1人ずつ尋問しよう。
「隆士、お前はなぜ覗きをしたんだ?」
「いやまて、俺は覗いてない。鍵を開けただけだ。」
キリッとした顔で訂正しやがった。
「…ほう。では何故鍵をあけたんだ?」
「それは俺のサービス精神がものを言ったのさ。」
「死ね」
人の裸を見せ物にしやがって!
「吉良、お前は何故覗いたんだ」
「悪いのは全部隆士君です、無理矢理押し込められました!あと、僕はすぐに振り向いたので見てないです!」
なんだこいつのノリは!小学生か?俺は先生じゃないぞ!
とぼけるのもいい加減にしてもらおうか。気は進まないがこちらも手札を切ろう
「俺の裸の感想を述べよ」
「白い肌が風呂上がりなことで赤みを増し更に濡れた髪の毛と相成って淫靡な雰囲気を漂わせ、麗しき女性の象徴は」
「うっ、うるさーい!」
失敗だ!俺へのダメージが大きい!
「僕に言わせてもらうと優奈ちゃんの裸はそれこそ芸術で」
「バッチリみてるじゃないかー!!」
おぉぉぉう!もうお嫁に行けねぇ!
あぁ、もう無理!恥ずかしい!
「誰に見せても恥ずかしくない裸だったね…ハッ!冗談、冗談!」
くそっ!嘘でも見てないって言ってくれた方がマシだったぞ!
吉良に反省なんかさせようとした俺がバカだった!
なんなんだあの表現力!気色悪い!
誰だよ、吉良に見せても恥ずかしくはないなとか言ったの!
いや、俺だ!
恥ずかしいわ!
もう無理!寝る!
____
「お疲れ様だな。あとは頼むぞ。」
僕の肩に手を乗せてこの場を去る隆士くん。
若干むっとするけど、優奈ちゃんのはだ…あられもない姿を見ることができたので好感度は上々だ。
「やれやれ。今度隆士くんとはゆっくりと話がしたいものだね。」
「じゃあ、殺されな…優がおとなしいうちに俺は帰る。後片付けはよろしく!」
自分の未来を暗示したのか颯爽と駆けていく隆士くん。
…裸足じゃないか!サ○エさんも真っ青だね。
さて、僕は眠れるお姫様を叩き起こしますか。
「優奈ちゃん」
「zzz」
…。かわいい。
zzzって口で言っちゃってるところにキュンとする。
「シュークリームがあるんだけど」
「……zzz」
むっ、なるほどね。
布団にくるまる優奈ちゃんも猫みたいで可愛いが機嫌を直さないと優奈ちゃんのお姉さんが怖そうだ。
まぁ、敵に回すと厄介そうだしね。
「優奈ちゃんの裸は「死ね」」
怖い怖い。なんてね。
「起きたんだね優奈ちゃん。」
「帰れ」
「分かったよ、からかってごめん。」
「一生の恥だ」
「…そうでもないんじゃない?」
「お嫁にいけねぇわ」
「僕と結婚すればいいじゃない?」
「…。」
沈黙。
うーん、今回も重傷だね。
「そもそもお前なんで家に来たんだよ、用事じゃなかったの?」
「うん。優奈ちゃんにあいにくるついでに用事は済ませてきたよ。」
「…はぁ。」
優奈ちゃんってため息が多いよね?幸せが逃げて行っちゃうのになぁ。まぁ、そうなったら僕が幸せを運ぶまでだけど。
優奈ちゃんには僕の言葉は全て冗談に聞こえてしまうのかな?
結構真剣に考えているのにね。
「吉良ってさぁ」
「なにかな?」
「俺と結婚して養うつもりあるの?」
…なるほど、そうくるか。
「もちろんだよ、僕に任せて」
これでも将来のことはちゃんと考えているんだ。かなり早いけどね。
なんだかんだで僕は真面目(•••)だから、優奈ちゃんとの幸せな結婚生活の予定はしっかりとたてている。
優奈ちゃんがいやがらなければだけどね。
「ふーん。高校生の分際でねぇ」
「ははは、それもそうだね。でも、幸せな暮らしは保証するよ。努力は惜しまないさ」
ふぅ、何でこんな話になっちゃったんだろう?
なんか今日の優奈ちゃんは様子がおかしい。
「今日は帰って。また月曜日な。しゅーくりーむは置いてけ」
「はい、姫君の仰せのままに」
「きもい」
ふふふ、そんなことをいいつつも頬をそめる優奈ちゃんはとても愛らしい。
楽しいな。と、ほどほどにしないとまた怒られる。
バイバイ
____
あぁ、今日はおかしくなってしまったな。
なんだよ結婚って、あはは
吉良と結婚かぁ…
結婚んんんんっ?!
何言ってんだ俺は!あぁぁぁぁ!
お嫁にいけないってなんだよ!なんでお嫁にいくの前提になってるんだよ!
男に裸みられたくらいでなんだ!
学校でも宿泊するとき風呂で見られたろうが!
なに吉良に責任とってもらおうとしてんだあぁぁぁぁ!
コレはあれだ。風邪かなんかで頭がおかしくなってるんだ。
寝れば治る!
っっ!その前にしゅーくりーむだ♪
うん、甘い。
人気を出すためにとりあえず、ヒロインを脱がせようと。そんな陰謀(おい
ちなみに吉良君、チラッとですが胸は見えたんだとか
「どこがとは言わないけどピンク「鉄拳制裁!」」
次回から二部です。恐ろしく不安ですが。