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Sand Land Story 〜砂に埋もれし戦士の記憶〜  作者: 朝海 有人
第三章 白の勇者と古の記憶
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人影

「あ〜ぁ・・・派手にやったもんだな〜・・・。」

 誰もいない国境を潜る男の人影。人影は周りを見渡しながら呟いた。

「まぁ・・・あいつらのやりそうなことだがな・・・。」

 誰に聞かせるわけでもなく呟く。

 そして、人影はゆっくりと城に向かって歩き出した。

「いやぁ〜・・・懐かしいなぁ〜・・・。」




 時刻は昼。たくさんの人が行き交う街を抜けると、城への道が見えてくる。

 今の時期に城へ行く人はあまりいないため、城への道に人はいない。

 故に、城の衛兵に見つかりやすい。

「!!!」

 衛兵はすぐさま、城に向かってくる人に向かっていった。

「何者だ!?」

 怪しむのも無理はない。全身鎧でその身を全て隠す人が近づいてくれば、誰だって怪しむだろう。

 しかし・・・。

「あぁ、怪しいものじゃねぇから安心しな。国王に会わせてくれや。」

 馴れ馴れしく軽い口調で話しかける全身鎧の男に、衛兵はすぐさま門の前に立ち塞がった。

「ならん!今は謎の来訪者問題で関係者以外は城への入場を制限している!」

「シロヤ国王への謁見は出来ない!早々に立ち去れ!」

 その言葉を聞いて、全身鎧の男は動きを止めた。

「シロヤ・・・?何だ、王はシアンじゃないのか。」

「貴様!口を慎め!」

 剣を向ける衛兵を無視して、全身鎧の男は背中に手を回した。

「新しい国王か・・・どんなやつなんだ〜?」

 背中に回した手がゆっくりと引かれ、剣が現れた。真っ白く光輝く剣を、男は衛兵と門の前に立って構えた。

「怪我はさせねぇよ。ちょっと道開けてくれや!」

 叫んだと同時に、男の手が消えた。

 そして・・・。


ビュン!


「うわぁぁぁ!」

 男の手が現れたと同時に、衛兵は二人揃って強い突風に襲われて、体をまるごと弾き飛ばされた。

 それと同時に、衛兵が守っていた門が切り刻まれてその姿を崩した。

「んじゃ・・・お邪魔するぜ。」

 気を失った二人の衛兵に言葉をかけて、男は城に入っていった。

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