フミキリ。
踏切の向こう側
君の面影が過ぎって消える
僕はまだここから
動けずにいるよ
悲鳴みたいな警告音
モノクロームの中を過ぎてく
赤の残像は
いつだって僕を見て笑う
点滅する光
星はどこに行くの
夜はただ一人に揺れる
君は星になったの?
僕だけ汽車から降ろされた
あの星々の祝福は
君にしか降り注がない
それが
誰かを照らせたらいいのに
君の声が踏切を渡る
僕と向き合う唇は
駆け抜ける汽車に舞い戻る
さよなら
君がカムパネルラなら
僕は一人取り残される
星空に包まれて
あの踏切は二度と渡れない
「銀河鉄道の夜」から「カムパネルラ」引用。
このお話、大好きです。