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この世界は私が作った乙女ゲームでした ~処刑される瞬間、前世の記憶を取り戻してセーフ~  作者: 藍沢 理


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第18話 大団円

 あれからひと月後。


 ベルティス王国は、かつてない平和と繁栄の時を迎えていた。


 王城の庭園には、色とりどりの花が咲き誇っている。その中を、私は一人で歩いていた。


(結局、こうなったんやなぁ――)


 左手の薬指には、銀の指輪が輝いている。レオンハルトからの婚約指輪だ。


 式は来月に予定されている。王国を挙げての盛大な結婚式になるらしい。


「ステーシアねえさまー!」


 リリアナが駆けてきた。妹は相変わらず元気いっぱいだ。


「お姉様! ドレスの最終フィッティングの時間ですよ!」

「もうそんな時間?」


 慌てて控え室へ向かう。


 そこには、既にエマが待っていた。


「遅いですよ、ステーシア様」

「ごめんなさい。つい考え事をしていて」


 ドレスに着替えながら、エマと話をする。


「そういえば、エマの方はどうなの?」

「え? 何がですか?」

「とぼけないで。ユリウス様のことよ」


 またしても彼女の顔が赤くなる。


「実は……来年、結婚することになりました」

「本当!? おめでとう!」


 親友の幸せに、心から嬉しくなる。


 ドレスの裾を直していると、ミーナが入ってきた。


「ステーシアさん、とても素敵です」


 彼女は今、王立孤児院の院長として働いている。子供たちに大人気らしい。


「ミーナこそ、生き生きしてるわね」

「はい。毎日が充実しています」


 そこへ、アルフレッドも顔を出した。


「やあ、準備は順調かい?」


 彼は王太子としての責務を立派に果たしている。そして……。


「アルフレッド様も、そろそろお相手を見つけないと」


 私がからかうと、彼は苦笑した。


「実は……隣国の王女と話が進んでいてね」

「あら、政略結婚?」

「いや、この前の式典で会って、意気投合したんだ。明るくて素敵な人でね」


 彼の表情から、本当に惹かれていることが分かる。


(よかった……アルフレッドも幸せになれるんや)



 夕方になって、王城の転移魔法陣を使わせてもらった。


 私は暗黒の森……いや、今は「希望の森」と呼ばれている場所へ来ていた。


 レオンハルトとの思い出の場所。


 彼の城は、今も残っている。ただし、もう「暗黒城」ではない。


「来たか」


 レオンハルトが城から出てきた。


「うん。やっぱり、ここが落ち着く」


 二人で城の中へ。


 あの頃と同じように、暖炉の前に座る。


「なあ、ステーシア」

「何?」

「本当に、俺でいいのか?」


 今更な質問に、つい笑ってしまった。


「何よ、今更」

「いや、だって……」


 珍しく言いよどむ彼が可愛い。


「私が選んだんだから、いいに決まってるでしょ」


 そして、正直な気持ちを伝える。


「最初は、ゲームの知識で攻略しようと思ってた。でも……」


 彼の瞳を見つめる。


「今は違う。本当に、あなたのことが好き」


 レオンハルトの頬が、少し赤くなった。


「……俺もだ」


 そっと抱き寄せられる。


 暖炉の火が、優しく私たちを照らしていた。



(了)


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

エセ関西弁が気になったお方は、ガシガシツッコんでいただけるとありがたやです。


面白いと思われた方は、ブクマするや、下のほうの星マークをポチポチしていただけると、作者が小躍りして喜びます。

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