鎖国国家陽国
今会議室では鎖国国家陽国への任務に誰が行くかという会議が行われていた。
ヌエボとレアトは才器の作成のため行けず、テクトも場所がわかっていないペカードの場所を特定しないと行けない。慎重に誰が行くべきかをフェルテフェリス達は考えていた。
「いや〜誰が行くべきだろうね〜。行けない理由がある人は他にいる?」
「俺は無理だな。」
ハズロはこの任務に行くことができないらしい。
「確かにね。他に支部に何かあった時はハズロがいないとだめだしね〜。」
「じゃあ私は戻らなくていいのか?」
「いやバーダンは戻れ。というよりぺカードの一つ空鎧水如がニザヴィースの近くにあることが分かった。それの回収をお前に頼みたい。」
場所が分かっているぺカードの一つはバーダンがいるニザヴィースにあるらしい。ヌエボはその回収をバーダンに託した。
「了解。リーダーとなんとかしてみるよ。」
ヌエボが続けて話す。
「そして分かっているぺカードは盾月イージス。星槍ロンギヌスはまだ分かっていない。盾月イージスはバッガーディーがあるプリローダー王国にある。」
「じゃありあだな。」
全員の声が揃った。どうやらりあはプリローダーの王兼バッガーディー組織リーダーに気にいられているらしい。
「はっー。私あそこ嫌なんですよね。」
「りあ。これは任務だよ。行ってくれるかい?」
少しばかり嫌がるりあだがハセリの一言で行くしかなくなった。
「ハセリ様がそういうのならば。」
「よし!あとは陽国だけだね!」
「僕行きたい!戦ってみたいし!」
セルカが声を上げた。これによりセルカが行くのが確定した。
「・・・・・・」
セルカが行くと宣言したことにより他のフェリス達は行くのを拒んだ。
「セルカが行くならエスパを行こうか。」
(やっぱりか〜。)
フェルテフェリス全員が同時に同じことを考えた。フェルテフェリスはお互いに魔法を知る義務がある。組織リーダーのハズロを除く魔法を知っている皆はセルカと相性がいいエスパシオブログエアをハセリは推薦した。
「分かってましたよ。じゃあフツロもいいですか。」
「いいじゃん。特訓がてらフツロ、お前も行ってこい。」
「はい。」
これで陽国に行くメンバーが決まった。
二__ドスフェリス 戦闘狂 マンストロー セルカ
五__スィンコフェリス 料理人 エスパシオ ブログエア
九__ヌエヴェフェリス 神剣の主 フツロ フェリシダット
以上三名をレベル流星任務の参加者とする。
***
陽国に行くためにまずハセリは伝書鳩を使い本部から使者を送るという手紙を送った。本部の手紙には鎖国国家といえど返事を書かないわけにはいかない。相手は創設者のハセリ。まず断られることなないだろう。
「返事にはおそらくいつどこで待つっていう返事がくるから行く時にフェリシダットの国旗を持っていけ。エスパの魔法で行けるから船ではいかないと言っている。」
「了解。」
フェリシダットはそのものが国。国旗を持つことで支部がある国では本部の人間ということがわかる証明書のようなものである。基本的にはいらないが今回は鎖国国家であるということなので証明できるものは必要となる。
数日後陽国から返事がきた。
『一月一二日朝の十時に京の町の城、天源城にて待つ』
「おいおい明日かよ。」
返事を見たエスパシオは急いでセルカとフツロに連絡を入れた。
「やっときた!!」
「エクスカリバー以外のぺカードクラス、、、」
セルカは鎖国国家の戦闘力を、フツロはエクスカリバー以外のぺカードが楽しみで仕方がなかった。
次の日いよいよ任務のスタートに時間に近づく。
「セルカさん。今回一応俺がまとめ役をするでいいですね?」
「ん?いいよ〜。僕は遊べる時に遊べたらなんでもいいよ。」
「暴れるのはやめてくださいね。」
「安心しろ。フツロ暴れそうになったら俺が止める。そのための俺だ。」
「確かに。知った時はびっくりしましたよ。」
フツロはフェルテフェリスになったことで全員の魔法を知った。フェルテフェリスは基本魔法は公表しないが基本的にこれを守っている人は少ない。守っていたフェリスの魔法をフツロは聞かされたのだがその中でエスパシオの魔法には驚愕したという。
「時間だ。行くぞ。」
3人はエスパシオの魔法で一気に陽国に移動する。
ブゥン
エスパシオの魔法の応用で3人は謎の宙に浮く球体に包まれていた。
「すご〜!」
セルカはその球体に興味津々である。
ブン!
一瞬にしてその場から消え次にセルカとフツロの視界に広がっていたのは巨大な城とその前に立ち尽くしている数十名の刀を持ったおそらくフェリスと思われる人たち。
「ふっー。ついたぞ。」
「おぉー!でかいね!」
「でかいですね。」
「どうも本部の使者の方。俺はフェリシダット陽国支部ジャポーニャ及び八咫烏神烏の天剣城だ。よろしく。」
「フェルテフェリスの一人スィエテフェリスのエスパシオ ブログエア。こっちにちっこいにがドスフェリスのマンストロー セルカ。こっちの少年って感じのがヌエヴェフェリスのフツロ フェリシダット。ハセリさんの息子だ。」
「君がハセリさんの、、、、、似てるな。改めてよろしく。俺たちは君たちを歓迎する。」
「歓迎ムードじゃん。」
鎖国をしているからあまり歓迎されずに戦えると思っていたセルカは残念そうにその場を見渡した。
「おいフツロ。」
(ん、エクスかどうした)
フツロの腰のエクスカリバーがフツロに声をかける。
基本的にエクスカリバーの声は聞こえずフツロは
声に出さなくても意思疎通が可能なことをしり心の中での会話をするようになった。
「俺以外の神がそこにいるぜ。」
(え、どこ)
「かなり会話ができる才器を持ってるんですね。」
目の前に一瞬で移動してきたのは先程の天剣城。
「え、聞こえるんですか?」
「え、普通は聞こえないんですか?」
「それはぺカードクラスの神剣エクスカリバーです。主であるフツロにしか声は聞こえないはずですが、」
「ぺカードクラスだからか。いいな。会話できるなんてこっちの三天は会話すらしてくれない。」
「三天ってなに?!」
「セルカさん。敬語を使ってください。」
「ぺカードクラスの天上天下天刀。通称三天。知らないのか。」
「ペカードクラス、三天って言うんですね。知らなかったです。」
3人は彼が持っていた刀が目的のぺカードクラスということを今知った。ここに二つのぺカードが揃う。
「剣城。あまり近寄るな。」
「え、三天が喋った!」
この三天の声をフツロは聞くことができた。ぺカードクラスを持つものは他の声も聞こえるらしい。
「なんでこうもすぐに会いたくないやつに会うんだよ。」
「こっちもお前に会いたくなかったよ。」
「三天が喋ってるよ!フツロくん!ありがとう!」
「あ、はい。」
「黙れ剣城。お前がそうやって煽るから喋りたくないのだ私は。」
側から見ればフツロと剣城が話しているように見えるだけこの場を離れたいエスパシオは後ろで立っている剣城の部下と思われる人に助けを求める顔をした。
「エスパシオさん、セルカさん。私八咫烏五羽烏衆の一人天国丸と申します。御三方の宿に案内いたします。これからの予定は神烏とフツロさんの対談が終わり次第フツロさんに知らせますのでごゆっくりどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「ねぇ国丸って言ったっけ?誰か遊んでくれる人はいないの?」
「私がエスパさんの案内が相手をしましょうか?」
「いいの!」
「セルカさん。暴れすぎないでくださいよ。」
「分かってる!」
そうしていきなり3人が別れることになったが思っていた以上の歓迎ムードにエスパシオは胸を下ろす。
「フツロくんここじゃあれだし中で話そう。」
「あ、はい」
半ば強引にフツロは剣城に連れて行かれた。
「おい!行くなフツロ!三天はいやだ!」
「エクス我慢してくれ。」
「嫌だー!!!!!」
フツロは剣城に連れて行かれぺカードクラスの主同士として交流を深めることになった。
「エクスカリバーはいつ起きたんだ?」
「俺は最近だよ。俺とフェリシダット家は一蓮托生。フェリシダット家しか扱えない。」
「らしいねぇ。ぺカードの中で一番使う条件が難しいとされているエクスカリバーと言われていたのはそういうことか。」
「知らなかったんですか?」
「陽国は鎖国国家だからな。フェリシダットから情報が来ない限り外の情報は来ない。フェルテフェリスが9人に増えてたなんていらなかったし会うのも初めてだ。」
「そこまで鎖国する理由は?」
「その前に君たちが来た目的を聞こうか?」
フツロは今回の目的の全てを話した。
カラーミーの人間化であるカイードが出現し、エクスカリバーが起きたことで近い未来に大きな戦争が起きるということ。それには才器が大量に必要であり、ぺカードクラスも現在探しているということ。そして三天の使用許可をもらいに陽国に来たこと。
「なるほどな。つまり簡単にいうと開国しろってことになるな。」
「そうなんですか?」
「この国は鎖国しているがそれは物理的にも外からなにも入れないというのが目的。今陽国はカラーミーの対処ができない。こっちの問題があるからな。それを解決してくれたらまぁ開国はできるわな。」
「大丈夫なんですか?」
「ん、何が?」
「そんな勝手に決めて、、、」
「あ、そーゆーことか。俺は八咫烏の神烏。これはこの国のトップと同じ権利を持つ。将軍も全部俺に任せてるからな。」
「そうじゃ。」
二人の対談している部屋に一人の人間が入ってきた。
「お、将軍さん」
「将軍?!」
「我こそ陽国の将軍徳川秀長である。」
ハセリさんより少し年上のような見た目のギリギリ青年と思っても良さそうな人がこの国の表の王らしい。そして今フツロの前にいる天剣城こそ裏の王。実質この国をまとめている人物。
「フツロといったか、今剣城がいった通りこの国の問題を解決してくれたら開国してやらんこともない。」
「その問題とは?」
「この国を乗っ取ろうとしてる奴らがいてな。そいつらの撲滅だ。」
「なんでそんなことを、、」
「知らん!とりあえず我を殺そうといろんな方法でちょっかいを出してくる輩たちじゃ。」
「そいつらは皆共通してある名前を名乗ることからこいつらを膳藤家と読んでいる。」
***
エスパシオは五羽烏衆の実力を見るため宿には行かずセルカと天国丸の戦いを見学することにした。もしセルカが暴れてもあまりに被害がでないようにするという目的もあるが、、
「遊びなので一つルールを決めましょう。」
「ルール?」
「はい。相手の背中を触ったらその人の勝ち。魔法や才器の使用は可とします。」
「いいよ!
「じゃあよーいドン!」
セルカはスタートともにスピーに特化した形態に返信する。一方国丸は腰に装備していた刀を抜き、空を一振り二振りと何もないところを切りまくる。
(どういう才器だ?)
エスパはそれが才器であることは気づいていたがその能力は何一つわからなかった。
「行くよっ!」
セルカが国丸の背後をとる。しかし背後にくると分かっていればその対処は可能。触られる寸前に避け再び距離をとる。
「流石に早いですね。」
「僕の取り柄の一つだしね。」
話しながらも空を切るのを国丸は止めない。
「もう十分切ったはずなんですけどね。」
「何をだよ!」
セルカは避けられるのが分かっていながらも何度も突撃する。フェルテフェリスの中でトップを誇るその体力とスピード。さらにスピード特化に形態になったことで基本誰も追いつけないはずなのだが、、、
(五羽烏衆か。強いな。)
エスパはこれだけで五羽烏衆の強さを理解した。フェルテフェリスと同等の強さを持っていることを理解し、これらをまとめあげる神烏の天剣城はフェリシダットの中でトップの強さを誇る可能性があると考えた。
そんなことを考えていた矢先二人の戦いは急展開していく。
「え、?」
セルカのスピード形態が切れ元のセルカに戻っていたのだ。これはつまりセルカの魔力切れを表す。
「もう魔力が?」
「だいぶかかりましたね。」
おそらく国丸が持つ才器の能力なのだろう。
「その才器で魔力を切ったの?」
「さすがにわかりますよね。私が持つ才器アルピナサード鬼丸国綱。これは相手の魔力そして体力を切ることが可能。」
「じゃあもう負けじゃん。」
「えぇ。物分かりが良くて助かります。」
そうして笑顔の国丸の前にセルカは負けた。かなり悔しそうだ。
「才器のこと知ってたら勝てたもん!」
「まぁまぁこれからは仲間なんですからお願いしますよ。」
「ん、仲間?」
国丸は膳藤家のことを彼らに話した。鎖国している理由が彼らにあるということ。
「細かい説明はまだですが、、ん?」
国丸が持っていた携帯のようなものが鳴っている。
「細かい説明を今からするそうです。そこに私以外の五羽烏衆もいるでしょう。」
「結局戻るのね、、、」
***
先に来ていたフツロは彼らが戻ってくるまで剣城とたわいのない話をしていた。
「そうなのか!お前の魔法とエクスカリバーが相性がいいんだな!」
「そうなんです。」
「おいフツロ!そんな大事なことをこいつらに話すな。」
「え、でもいいじゃんエクス自身の能力は言ってないんだし。」
「まぁそうだけどよー。」
「はっはっはっ!エクスカリバーは三天のことがかなり嫌いなんだな!」
「剣城。俺もこいつは嫌いだ。」
「相思相愛ってやつか!」
「うるさいぞ。剣城とやら。」
「なんでそんなに二人は仲が悪いの??」
「フツロでもそれは言わん!」
「私も言いません。」
二人(才器)のことが面白くてフツロと剣城はこの二人をいじるのが楽しくなってきていた。
そこにエスパシオとセルカ、そして二人を連れてきた国丸が来た。
「あ、フツロだ。」
「お、きたか国丸。悪いは今日中に話しておいた方がいいと思ってな。」
「大丈夫です。」
「じゃ詳しく任務の説明をするか。おい出てきていいぞ。」
剣城の合図と同時に部屋にいなかったはずの4人の人物が姿を現した。
「この四人と国丸を入れた5人が八咫烏五羽烏衆。俺の次に権力のある人物達だ。右から切綱、月近、世光、次恒、そして国丸だ。」
「よろしく」
ここに今陽国が持つ最高戦力とフェリシダット最高戦力が揃う。
「俺らの目的は三天の使用許可。それは聞いてるのか?」
「エスパさん、俺が全部話しました。」
「あぁフツロから聞いたよ。そのことで追加なんだが、君たちの魔法を知っておきたい。」
フツロたちはこれに了承し各々の魔法を細かく話した。
「了解。まぁ君たちは3人で行動した方が良さそうだな。では詳しい話を頼む。」
「了解。先程紹介されました天次恒が詳しい話をします。」
そして始まった話は鎖国するにまで至った陽国の深すぎる闇だった。
陽国が鎖国を始めたのはフェリシダットができてすぐの頃。鷹見が0フェリスとして活躍していた頃らしい。その時八咫烏はフェリシダットの支部として陽国の外に出てカラーミーを倒す任務と陽国に発生する妖怪の退治が基本だったらしい。陽国でしか見られない妖怪はカラーミーと同じ類のものとみて良いらしい。
その妖怪の出没が増えてき外に出ることが不可能になり外から来るカラーミーの対処を防ぐためある人物の魔法の応用で鎖国を開始したらしい。陽国は今魔力を持つものの出入りが不可能となっており本部からの知らせがあるとこうして歓迎することもあったそう。前に一度鷹見護が訪れたらしい。
「その時はなぜ?」
「その時は妖怪退治の依頼をしたんだ。妖怪が発生する元手のな。そんでそれが膳藤家の仕業ということが分かった。それが鎖国の理由だな。」
その膳藤家は元々は一種の貴族のようなものだったらしい。その裏で何かとてつもないことが行われていると鷹見からの助言があり今膳藤家の撲滅しか見ていないということ。八咫烏に対抗するほどの戦力を有しておりお互いに膠着状態が続いているという。稀に起こる事件もほとんどが膳藤と名乗っている。
「なんでこっちから責めないんだ?」
「何個か理由があります。その一つ目が八咫烏は世間に公表されていないこと。そして相手の拠点が多すぎてどこを攻めればいいか分からないからです。」
「なるほどな。八咫烏は秘密結社ということか。じゃあフェリシダットのことも陽国は知らないのか?」
「いえそれは知っています。公表している部分でいうと組織リーダーは将軍様という設定となっています。なので正確には私たち五羽烏衆と剣城さんの存在が公にされていないということになります。」
公表されていない伝説の6人。彼らは陽国の闇の部分を取り払う人物。時には人を殺すことだってある。そんな彼らの存在は公表するべきではないという判断らしい。
「じゃあ相手は今にでも攻め込むんじゃないか?」
「いえそれはありません。理由としてはこの国宝三天にあります。」
「三天を詳しく知らされていない陽国の国民は三天には陽国の神スサノオが宿っていると伝えられています。それは膳籐家も同じここに攻めるということは神スサノオを怒らせることと同位。」
「じゃあ三天の中で話してるのはスサノオさんってこと?」
「そうだ、そして三天を手にすることができるのはイザナミの力を授かった俺ってわけ。」
「イザナミの力????」
彼天剣城はイザナミの力を授かった子孫だった。




