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第16話・絶望的な状況を認めたくない脇役?悪女

『あ、あまりにも美味しそうで迷ってしまいましたの…!』


私はまさかこの口をついて出た言葉によって、彼がとんでもない行動に出るとは思いもしなかった。


『そうか…なら、全品買おう』


『は?』


思わず私は硬直した。

奢らせる時点で大が付きまくる問題だと言うのに、彼はなんと全品なんてとんでもない単語を口にした。

全品奢らせるだなんてことをしたら、それこそもう彼の仰せのままに動く他なくなってしまう。

そして、私が硬直していると、案の定、彼は更に話しかけてきた。


『もしかして…あまりが気になるのか?

大丈夫、こちらで処理しておく』


『は、はぁ…』


私はもうため息のような言葉しか発することができなかった。

ていうか処理ってなんだよ?

なんか、こえぇなおい。

つーかそこはスタッフが美味しくいただきましたしろよ

んで、それをテロップに書いて…って番組じゃねぇしアホか私。

だとかいう下らないノリツッコミが冴えに冴え渡るほど、私は混乱と困惑と動揺の渦に巻き込まれていた。

それはもうどこぞの大きな橋から見下ろせる、渦潮にでも巻き込まれているんじゃないかってレベル。

もうそれは溺れまくっていた。

そんな変な例え話すら冴え渡るほど、私は混乱と(以下略)の渦の中だった。

水中たっのしぃー♪じゃねーわボケェ!

そろそろ陸に上がれや!

という謎の現実逃避による変なノリツッコミ…略してとうひ…

とうひ?とうひって聞くと頭皮みたい。

いや頭の事考えてないで頭使ってどうにかしろや私

つーか略し方下手かよ。

そんな事を脳内で繰り広げていると、案の定(以下略)で彼が話しかけてきた。


『…もしかして、お土産がほしいのか?

仕方ないな、レイ嬢のためだ

俺が出すから好きなだけ買うといい』


『は、はぁ、そうですか…』


私はもうなよなよした気色の悪い口調でしゃべるのが限界というレベルにまで達していた。

そこで私はふと我に返った。

あ、これもしかして現実逃避と脳内論争(という名の謎すぎるノリツッコミが飛び交う漫才もどき)を繰り広げて、黙れば黙るほど彼がやばいこと言うのでは?と。

しかし、気づいたときには既に、もう取り返しがつかないことにも気がついてしまった。

おかげさまで、自害すら考えかけていたその時だった…


冷静そうな一筋の光とも呼べる声が聞こえたのは。


『ラルフ様、Ray・Lopez様が困っていますよ』


それは、ここまで色々と頑張ってきた私のご褒美かと勘違いしまいそうな、予期せぬ幸福の兆しだった。

このままだと延々と進展しなさそうな気がしたので、キャラ追加で少し話に動きを出すことにしました。

さて、この新キャラは何者なのか?

この新キャラは何をしでかす輩なのか?

良ければ…いえ、是非、お楽しみに

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