【その一言が大騒動であります!】
タイトルに括弧装着、印刷後に誤字修正あり
『リディアの母、エリザベートでございます』
さすが伯爵家の正妻という気品と貫禄、すごいわ。
初めてリアルな縦ロールを見た気がする、どうやるんだろ。
それよりも…測定不能なロケット乳で視線がロックオンされるヤバイ。
40歳にしては若く見えるなーうむ。
『姉のソフィアです、妹のリディアがお世話になりました』
昔、格闘ゲームにあった黒色レオタードと青色タイツの
「ボン・キュッ・ボン」というナイスバディなキャラクターが
そのままという感じ。金髪ストレートヘアーとブルーアイつり目だから
そうなのかもしれんが、ちょっと父親似だけど
雰囲気なのか…何かが違う、何だろう?
謎が多い17歳だと思う伯爵令嬢その1だと思われ。
『リディアおねえちゃんのいもうと、エマですっ』
並んだら区別がつかんが、こっちはツインテール
前がざんぎり頭だからそうかもしれんが。
先に生まれたから伯爵令嬢その3の7歳
『おなじく!ユマですっ』
後ろポニーテールだから「姉2妹1」と覚えるといいと
リディアは言うが、髪型を入れ替えられると終わる気が。
性格はこっちが…結構イケイケらしい?
最後尾の伯爵令嬢その4な7歳
そしてアルフレード卿、43歳
跡取りが出来るまで頑張るそうだ…女系ばかりになったらどうするんだよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
アルフレード卿と妻のエリザベートを交えて3人で話し合い。
紅茶を出してくれるメイドが居るのはさすが伯爵家だわ。
何でも今のメイドは「アリス」というリディアと同じ11歳の
修行中な新人なのでショウ殿へ専属で世話係に付かせると。
お願い、許して、勘弁して!
リディアから回し蹴りが確実に飛ぶ案件だろコレは…
それよりも身分証などの話をしておこう、それと
公爵家にリディアが身売りされる話も。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『話はわかった、召喚はされていないが…勇者みたいなものか』
『死んで転生は、ごくたまに噂では聞く事ですものね』
伯爵の地位なら身分証は発行出来るので出身地は
「シックビアンカ」のどこかバレそうにない所で上手くやるから
心配するなと、しかし色々な手はずが必要なので3日以上はかかるから
このままここに滞在せよ、の事だ…経費はいらんぞという。
「あと、先ほどリディア嬢から聞きましたが公爵の件で…」
コレに関しては2人とも重苦しい雰囲気に、やはりどうなるかは
結果を判っていて送り出すのを本当は止めたいと。
エリザベート夫人、うつむいて泣いてるよ…涙は全部、乳の上だけど。
『あの公爵家は王都でも問題になっていてね、何とかしたいが税金で王都並みの軍隊を揃えてるから武力介入も出来ないし国王が注意しても全く聞かないから取り潰したいが、そうすると周りに被害が出ると』
なるほど、国王のチカラで潰すと暴れて回りに飛び火する可能性もあるのか
じゃあ、公爵だけ国王の知らない間に消えたら問題ないという事になる。
これはさっさと片付けなければならないかも。
その時ちょうど他のメイドから
食事の用意がと来たので3人で食堂へ移動する。
娘4人も揃っているそうだ…しかし、ここが火種になり
自分だけ夜間の大火事になるとは夢にも思わなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
異世界の伯爵家ディナーも現世界と同じ流れでよかった。
ナイフとフォークは幹部になると「ある程度」は
すっげークラスな上官へのご接待で肉を食わせるとかあったから。
そのせいで、昇進優先だから
女遊びなんかした事がありません、もうどうでもいいけど。
こうやって異世界に飛ばされても美味い物が食えていればよし。
しかし、7歳のエマとユマもテーブルマナーというか
ナイフとフォークの使い方と食べ方が上手いな。
普通科の陸曹クラスは、状況次第じゃ飢えた野獣だぜ。
『ショウ殿、こっちの食材は美味いかね』
アルフレード卿はフォークとナイフを置いて
問いかけてくる、確かにこれは牛肉…なんだろう
それも和牛A5クラスの肉だと言っても騙される。
「大変おしいですね、これは何の肉なのでしょう?」
『ビックビフリアの肉だよ、大きさは人の10倍はあるけど狩りに行って
取れると高く取り引きされる種類だ』
どうも異世界では飼育や養殖はしないで一発勝負の狩りが主流らしい
それを生業にしているグループや公的な仲介業者があるとか。
確か「ギルド」と、ここにも支店があるそうで。
『あのような武器があるなら、ギルドへ登録してみたらどうだ?』
「そうですね、身分証が出来たら考えてみます」
『最初は最低ランクだけど、ショウ殿が強力な武器を持っているので
すぐランクアップが出来るからやってみろ』
そうか…それも面白い、と思っていたら
食後のデザートと紅茶を飲みながらエリザベート夫人より
「貴方、自分の魔力とレベルがわかる?」と言われたので
「えーと、確か最後に確認した時には…両方とも300と出てました」
アルフレード卿が虹が出来るぐらい盛大に紅茶を吹きました
エリザベート夫人は、カップを持ったまま固まってます。
『ねーねーさんびゃくって、なーに?おいしいのー?』
ユマがリディアに聞いてるが
『えっとね、勇者と大魔法使いが腕組んでスキップするぐらいに、すっごいの…』
完全に目が上を向いてクチが半開き状態だよ、リディア嬢
逆にソフィアの落ち着きっぷりと、そのニヤリという笑いが怖い。
『そういえば、ショウ殿も1人身だから昔は色街で結構遊んだクチだろう?』
アルフレード卿がいきなり男にしかわからんネタを振ってくる。
色街?って何だと思ったら、こっちにもエロいおねーちゃんが
あーんな事やこーんな事をしてくれる店があるそうだ。
「いやー向こうの世界では仕事場の昇進と実家が
お堅い状態でそんな遊びは全く」
『ほほう…でもまさか1度も経験が無いとは言わないでしょうな』
「…恥ずかしながら、無いです」
『『え!』』
その瞬間、両手でバン!という音を立ててテーブルを叩き
舌なめずりしながらゆっくり立ち上がるソフィア嬢と
真っ青になって横にいる姉のソフィアを睨んで
『ソフィア姉さん!大事な話があります』
座っていた椅子を後ろにブッ倒しながら姉の腕を引っ張って
食堂を出て行くリディアは一体…何が起きたんだこれは?
「アルフレード卿、これは何がなんだか」
夫人と両方とも半笑いで絶対にこっちと目を合わせるもんか状態のまま
専属メイドのアリスを呼んで部屋へ案内するように指示を出したようだ。
『…今日、風呂には入っておけよ、ここの風呂はいいぞ』
後ろを向いたまま、アルフレード卿が何故そのような事を言ったのか
イヤでも数時間後には、知る事になる。
客間へ行く途中で、言い争う声が聞こえた。
【固有能力】特定聴取耳、縮小!
初めて使うな、この能力
『いくらソフィア姉さんでも…渡さない!』
『私だって、定期的に必要なのよ!』
『だって…だってえ!』
パァン!
『1日だけだから、我慢しなさい…』
『…ソフィア姉さんのばかぁ!』
は?
この声は先ほど聞いたような。
と、思ったら前からソフィア嬢が歩いてきたけどすれ違いざまに
「ふふっ」とか言うの怖いから…なにそれマジで。
あ、リディア嬢も来たけど…左頬が赤くねぇか!
もしかしてさっきの、ソフィアとリディアの姉妹バトルかよ。
同じようにすれ違うかと思ったら
真正面から全力で抱きついてきやがった!
『今日だけ…今日だけなんだからね!』
抱きつきながら叫んで直後に突き飛ばし
廊下を走って行ってしまった、泣きながら…
なーんか嫌な予感がするが
とりあえず風呂に行こう風呂!