表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その10:ジョブチェンジ昇進編
184/189

【ミスラド国潜入であります!】


ミスラド国の入り口にある検問所、そこまで1頭引きの馬車で来ている

金髪のおっさんと7歳の娘という組み合わせが小さい馬車で旅をしているという設定だが



『ふむ、カッティ・フリトレーさんと娘さんのナナさんね…身分証を出して』


「はい、どうぞ」


王都の住人が所持するアマンタイト合金の身分証は効果がある

でも、今回は国王は知らない…何せCICで偽造しロレッタに頼んで王都の住人台帳にも

細工をした、バレたら間違いなくブン殴られる事をやっている


それだけ今回は大事になるような気がしてならんのだから



『王都からですか、ずいぶんと遠い所から…道中気をつけて』


「ありがとうございます、ハッ!」


手綱をピシッとやり馬車は進むが女性の門番がボソリと



『ねえ、いまの親子のやつ…引っ張る馬より馬車のほうが先に動かなかった?』


『はぁ?気のせいだろ』



-------------------



《マスター、ペガサス680と自走馬車の同期が1.6秒ほどズレていましたのでこちらから修正しておきました》


「セブン…いや、ナナありがとう」


小声で返事をする、左耳の穴へ大きめの耳栓に見えるが【脱着式骨伝導通信機】を仕込んである、セブンからは電波だが自分からは小声でも骨伝導で声が通信機を返してセブンに電波で届けてくれる



《馬が苦手とはいえ突貫作業で馬と馬車を作るとは、とりあえず今日は宿で泊まりですか?》


「そうだね、街の状況が全く判らないのは問題だ…あと通貨だな」


『いい加減に普通の通話でもいいですか、お父様』


「…やっぱりこうやって寄り添われて腕に抱きつかれモードは、まだ慣れん」


『門を通って宿のありそうな場所までもう少しですが、お父様…私の超音波ソナーに反応がありますよ』


「どうした、何かあったか?」


抱きついたまま横で



『お父様、後ろから誰かが来るよ…大勢でお父様を殺しに来るよ』


「え?マジか…って今の言葉はどこかで聞いたような」


『気のせいです、まずは隠してあるコントロールパネルを出してください』


御者台の真ん中に折りたたみ式のテーブルがあり、お茶や食事用の台にもなるが

引き起こして下から拳骨で2回ノックするとノートパソコンのように開く

液晶パネルとボタンやスライドパットもあるが…まるでボ○ドカーの馬車版だろうと



「リアカメラで見たら武器を持ったのが馬5頭で8人か、旅人目当ての強盗と見ていいだろうな」


『かなり接近してますよ、どうします?』


「まだ民家もほとんど無いし、一気に始末をつける」


パネル下のスライドパッドを操作してボタンを押すと馬車の下側から筒が3本現れて

後ろ側に火炎が吹き上がり馬と人間の丸焼きが出来上がっていた



『お父様、キアーラ様が言うように最後は鬼ですね』


「それを言うな、しかしこのような輩が出るという事は国として上手くいってないのかも」


『そうですね、常に注意はしてください…宿屋街ですよーお父様』


空間収納を使い馬車と馬は隠してトランク2つを持って2人で宿に乗り込んだ…が!

何故か空き部屋がダブルベットしか無いというのは、どーゆー事だ



《私は何も細工はしていませんよ》


「それはわかっている」


宿へは夕方に着いたので本格的な調査は明日という事にして食事や公園などを散歩をしていたが、馬と人間が路上で謎の焼け死にというのが話題になっていた

魔道具とかを売っている店があったが、魔道炉内蔵型ではなく魔石に魔力をチャージして使うタイプで銃や険に盾などを扱っているのだが


何故かマトモにチャージできる魔法使いがいない?


30分から1時間で満タンに出来るレベルが低い魔法使いは店に居るが

高レベルの魔法使いはと聞くとクチをつぐんだり誤魔化したりしているので何かあるな

置いてある品物に自分が魔力を瞬間チャージして満タンにしたら固まっていたが


調査のため数点ほど買って宿に戻った、魔力チャージは自分でやると言ったら結構安く買えました



《意外と街は普通でしたね》


「そうだな…って何でいきなり骨伝導システムを使う?」


《壁にある絵の向こう側で、監視みたいのが視線を向けています》


「だから帰ってきて抱きつき体制でこの状態なのか【物体透視眼】ああ、居るな…それも制服を着ているから国の関係者だろう」


《これは仲のよい親子関係を見せつけるしかありません…マスターまかせてください》


いきなり手を引っ張って



『お父様!一緒にお風呂!そして今夜も一緒に寝るの!』


「おいセブ…いや、ナナ」



《全力で会話を合わせてください》




「…わかってるよ、じゃあお風呂にいこう」


そう言ったと同時に抱きついてきて



『お父様、今夜もお尻にお願いします』


「おい…」



《合わせてくださいって言ってるでしょ》


骨伝導通信機にセブンの声が聞こえてくる



「今夜もパパの熱いのをナナのお腹にタップリ注いであげるからなああ!」


『うん…お父様、大好き』


「おい、壁の向こうの奴が頭を抱えてどこかへ行ってしまったぞ!これじゃヘンタイ親子確定じゃねーか!」


『これで今後は怪しまれずに済みますね』


「いや、逆にヤバいと思うぞ」


ここにも頭を抱えている自分がいた



--------------------



翌日、ベットの中で…何でセブンが全裸なんだ?



『おはようございます、一度は完璧になった私を見てもらいたくて』


「何を言って…本当に下半身の作りが凄い、どうやったらここまで」


『そこはサーティがキアーラとアンの下半身を透過式3Dスキャニングしまったからですよ』


「やっぱりそれか!」


『何だったら、マスターの指かそのイチモツを好きな場所へ入れても…いたたたた!痛覚センサーがオンになっているのですから頭グリグリはしないでください』


「シスターズは全員リンクしてるとこれだ、朝飯を食いに行くぞ」


ホテルに併設されているレストランで朝食を食べて部屋に戻ろうとすると

フロントでチケットを2枚渡される


【ソニック城見学ツアースペシャルVIPコース】



『これは宿泊した人に抽選で当たるものです、お客様は運がいい!』


「そ…そうですか」


《マスター罠の香りがします》


両手でチケットを光にかざして喜んでいるセブンから骨伝導通信機経由で聞こえてくる



「そうだと思う、貰っているのは自分たちだけというのは怪しすぎるけど行くしかないだろう」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『皆様!ソニック城見学ツアースペシャルVIPコースへようこそ!案内を担当するベンジャミンと申します』


皆様って、ここには2人しか居ないだろ…



『これから見学コースを回って最後はスペシャル昼食フルコースですよおおお!』


気合い入ってるな、このおっさん

というか手に持っている金の棒は恥ずかしいんだけど

頭に丸い玉が2個付いてるんだぜ…



-------------------



『はーい、これが見学コース最後の謁見の間です、ここで国王と会うことが出来ます』


うちの国王より立派だ、フリーダム国はここまで立派でなくていいと質素にしたが

正解だったな、成金趣味は合わん…ってセブンはどこへ行った?

あ、セブンというかナナ!



『うわぁあああん!パパ助けてー!』


「お前ら!うちの娘に何をする!」


武器と甲冑でフル装備の5人ぐらいに囲まれて押さえつけられた状態の

セブンが泣き叫んでる…というか涙が出まくる仕掛けはすげーな



『カッティ・フリトレーよ、我に協力せよ…そうしなければ娘の尻がその5人に犯されるぞ』


国王、こいつが諸悪の根源か



『いやぁあああ!それだけはいやー!』


演技力すげーなセブン、OSが新しいからなのか

というか完全に変態オヤジ認定されてるのは勘弁して…



《マスターこのまま、さらわれますので…5人ぐらい瞬殺出来るから設定通りにやってください》


骨伝導通信機でそうきたか、しょうがないなーもう



「わかった、娘にだけは手を出さないでくれ…何をすればいいんだ?」


『その膨大な魔力を貸してほしいだけだ』


なんだそれは、ろくでもない事が待っている気がしてならん

でも、そこに真相があるかもしれん




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ