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異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その10:ジョブチェンジ昇進編
172/189

【王妃と主席の1日であります!】

フリーダム国、リングブルグ城の執務室

何故かショウ国王ではない人が座っている



『王妃様、早速ですが王都のギャラルナナムとフリーダム国との船舶運用については』


『レミー、国王より聞いておりますわよ…当国に支障がなければ良きに計らいなさい』


『はい、マイ王妃様…あとアクア・ファル各国からここへの移住希望者については』


『すでに何人も居住者が来て職に就いたりCelestial Beingソレスタルビーイングで活躍している者も居るのでアラン副国王の判断に任せても宜しくてよ、おほほほ…って、2人しか居ないのにもっとフランクに会話が出来ないのかー!おまけにこのオレンジ色のベスト、右胸に名前と国旗が入っていて左側だけ後ろまで半分銀色…レミーのは左側が半分黒色って何?』


『マイ王妃様、2週間以上も王都でプリンセスとしての教育が大変だったのは判りますが、ここで羽目を外してはいけません!ショウ国王よりちゃんと王妃をやっているか見張っておけと言われてるのですから、このジャケットはリングブルグ城の事務や技術系の勤務者はみんなコレを着ています、ベストの色は白が医療で黄色が警備、黒が統括部で金が国王で銀が王妃ですよ』


頭を掻きむしりながら舞が



『あの清く!正しく!美しく!がどれだけ辛かったか…訓練中に蹴られても陸曹教育隊のほうがマシよ、ってレミーそのポケットから出ている紙は何?』


『あ、コレは何件かの家へショウ様の所にマイ様が王妃として嫁ぐ事になったので皆でお祝いを贈るから募金をと、ドアに挟まっていたのですよ』


『え…ちょっと待って、ここフリーダム国は新規居住者もあの15インチ薄型液晶ディプレイ相互通信システムとか渡してるわよね…この手のは城へ申請すればZEUSゼウス経由で一斉送信すればいいはずよ、ちょっとそれを見せて』


レミーから渡された紙を見て、不思議そうな顔をするマイ王妃であったが



『これ、どう見ても募金が1人あたり金貨5枚から上限は10枚ぐらいってアバウトね…そして何件か近所にも声をおかけ下さいとか、自分でやれよとネズミ講状態だけど送付先がアクダランド商会って口座情報も付いてるわね、レミー知ってる?』


『さぁ、会社を起こせば城で口座は作れますから…あと、ここに居住せずとも入出金は城の窓口だけでも可能です』


『そうなの…じゃあ王妃権限を使いましょう、HADESハーデス!』


フリーダム国の内部分散システムZEUSゼウス

音声認識で操作できる国王専用制御システムだが、王妃にも権限が与えられていた



〔…ピッ!お呼びですか王妃様〕


『正面の大きいモニターにアクダランド商会についてのデーターを出して』


〔お待ちください…登録データーを出しました、次の指示待機中〕


登録者の顔写真や資本金などのお約束データーを見ながら何かがおかしいと思っていた

普通の商社のように見えるが、同盟を結んだから王都とフリーダム国と新規で…いや!



HADESハーデス、アクダランド商会の会社位置をマップで表示!』


〔2Dマップで検索し表示します…表示完了、次の指示待機中〕


『マイ王妃様、コレって!』


『レミーも見で判るぐらい、オリーブ畑のド真ん中よ…道も何も無いのよ!見事なダミー会社ね、という事は…HADESハーデス!アクダランド商会の口座情報の表示と同時に代表のボヤギールの行き先を全ての監視カメラと各認証システムにアクセスして追跡せよ』


〔口座情報を表示します…追跡情報は現在解析中〕


『あ…すでに金貨1368ファルが城で王都白金貨13枚と端数に変換されて降ろされたあああ!時間はそれほど経ってない、見事な詐欺だわ』


〔ピッ…追跡情報の解析完了、ボヤギールは王都行きUFD02の搭乗手続きをすでに完了しています〕


『Seven Fast Cargoセブンファストカーゴ旅客便で高飛びとは!HADESハーデス、金貨1368ファルは振り込み者へ城の口座から全員へ払い戻しを行うように』


〔ピッ…振り込み作業実行中…187人へ振り込みを完了しました〕


『マイ王妃様、あと3分で離陸しますよ…もうFDPフリーダムパトロールに連絡しても間に合いません!』


『あ、大丈夫よ…向こうに着陸する時間になったら教えてくださらない、それまでまた書類整理でもいたしましょう、ロミーにお紅茶でも持って来て下さるように言っ…舌噛んだ』


『王妃様、もう無理しなくていいですから…』


それから2時間ぐらい、事務仕事やレミーやロミーと雑談していたら

あと5分ぐらいで便名UFD02が王都に着陸するという時間が来たから

【テレポート】で王都まで向かった



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『茜先輩、念話で呼び出してすいません…ってしずさんまで来てくれるとは』


『舞さん、旦那が初仕事だから行ってこいというので…ちょっと緊張しています』


『内容は念話で聞きました、降りてきたあいつですね』


1人を王都機動捜査班制服を着た3人で囲む、7人になったという事で

前に作った王都監察官用の制服を全員でそのまま流用した


紺色の制服に手首には金色の輪が刺繍でリング状に輝いていて

肩にも金のボタンと服と同生地の金布が肩を覆うように止まっている。

襟には紫水晶のボタンが両方に付いていて左胸に金色の

王都機動捜査班  Royalロイヤル ManeuverマニューヴァーInvestigationインヴェスティゲイションteamチーム の略称【RMIT】と

バッチが付けられ右腕には王国の紋章の入った刺繍ワッペンが付いている


ただ、女性陣は普通のスカートでは無くキュロットスカートに変更され寒冷時は黒ストッキングになっているのは、春燕チュンイェン以外がスカートの装着だと格闘時にパンツ見えるだろうとブチ切れたのもある

おかげで制服時は証明書を見せなくても大丈夫なようだ



『王都機動捜査班、シズ・マクリミナスよ!ボヤギール、フリーダム国の詐欺容疑で逮捕する』


『ど…どこに証拠が!』


『証拠はここだ!【衣装変換】フリーダム国、王妃マイ・マクリミナスが会社不法登記及び詐欺行為で処罰する』


『ほ…本物!うひぇええええ!』


茜を肩で突き飛ばし滑走路を全力で逃げた



『このカネだけは渡してたまる…ぐふぁお!』


しずが全力で走り込みかけ声と共に突き出した竹やりで背後からボヤギールを貫いて血の付いた白金貨や金貨がジャラジャラと滑走路にこぼれ落ちていった



『金貨の1枚、血の一滴!進め一億火の玉だ!』


『シズさーん、もう戦争なんて終わってるんだから落ち着いてー』


彼女を王都機動捜査班にして大丈夫かと思った兼業職状態なマイ王妃であったが

春燕チュンイェンと誰かを宙夏そらなつ国へ迎えに行ったまま戻らない、早く帰ってこいクソ提督



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



水仙城へ来ました、久しぶりだな大広間



コウ中将、エルナを迎えに来ました」


ショウ主席、水仙城までご苦労様です…エルナはベロニカ王国での暴れた事を反省しておりますよ』


「え、うそ…」


エルナが出てきた、宙夏そらなつの拳法訓練服というのか、中華風の服装だな

左手の平に右手の拳を合わせて礼をしながら自分に



ショウ主席、先日のご無礼を平にお許し下さい、エルナはここで滝修行や熱い砂に手刀を打ち込む修行など、師匠のおかげで悟りを開くことが出来ました』


「そ…そうか良かったな」


何をやらせたんだ、一歩間違えば国際問題になるぞこれは

滝修行って、そこら中に滝はありそうだけど



ショウ主席、お願いがあるのですが…この場でそこに居る春燕チュンイェンさんと一戦やらせて頂けませんか?』


「え、春燕チュンイェンとか…うちのは強いぞ、いいのか?」


『構いません、たぶん同じぐらいになっているはずですから、もしも勝ったら1つだけお願いを聞いて下さい』


そう言いながらニヤリとしたエルナに春燕チュンイェンがピキッとなったようだ



丈夫チャンフ、短い期間で傲慢になっている鼻っぱしを折るのも先輩の務め…全力でやらさせて頂きます』


「うわぁ、回復魔法の用意だけはしておこう」


先輩と後輩の一戦が始まった、よく見たら互角じゃねえか

エルナが春燕チュンイェンの蹴りを腕で受けている…んじゃない、上手くチカラを逃がしている

今まで春燕チュンイェンはそこまでやっていたのを見た事が無い

前の世界では酔拳に近い技なのかも



春燕チュンイェンさん、これでも本気かしら…そろそろいかさせてもらいます!』


『え、何を言ってるの…グハァ!』


下からエルナが手の甲を春燕チュンイェンの腹から上へ振り上げたと同時に

仰け反るように春燕チュンイェンが吹っ飛ばされてノックアウト状態になった

すぐ回復魔法リーフを掛けに行ったが急所は外してあるけど最後の一発で鼻血が出てるわ


自分には見えた、触れてはいないが一瞬で腹・胸と一発ずつ入れて最後にアッパーカットをキメる技だったのを



『まさか…私も取得が出来ていない…三宝龍サンポーロウを使うとは、不覚』


そこへコウ中将が歩いて来て



春燕チュンイェン、相手が修行の期間が短いエルナだと思って9割のチカラしか出さなかったわね!』


可馨クゥシン姉さん…それは』


『言い訳無用!素質ありと見込んで八宙闇猫団にブチ込んでもあの子は耐えたのよ』


『え、あの女性ばかりの間違って侵入した男は肉片になるという闇組織』


『爺さんから過保護な修行で終わった人がエルナに勝てるわけが無いのよ』


コウ中将そこまで言ったら…ああ春燕チュンイェン泣いてしまったよ



丈夫チャンフ!しばらく留守にするとお母様や姫様ズに言っておいて下さい、しばらく戻りません…私は修行が足りませんでした』


「まさか八宙闇猫団に…」


『覗きに来たら肉片になりますよ、エルナを送っていくのは任せます』


じゃあ、春燕チュンイェンはしばらく修行をするという事で

マジックゲートを使ってベロニカ王国へエルナを送るか


ところで、勝ったらお願いって何だ?



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ベロニカ王国、城の謁見の間です

穴を開けまくった城はさすがに修理されてました



『国王のイザークだが…エルナ、帰ってきたか』


『お父様、今までご迷惑をおかけしました』


『エルナ、元気そうで良かったわ』


『お母様、今までのわがままをお許しください』


『エルナ、今までとは全然違う…』


『モニカお姉様!今まで蹴ったりしてごめんさい、あああ!』


抱きついて号泣しているよ、よかった

これで自分は帰るとしようか



ショウ主席、待って下さい…春燕チュンイェンさんと勝負して勝ったら、お願いを1つ聞いてくれると言いましたよね?』


「ああ、言っていたな…そういえば」


ショウ主席はフリーダム国のショウ国王を兼任していると聞きました、そこで宙夏そらなつ国でフリーダム国の駐在員をやらせて下さい』


「はああああ?」


『どっちの言葉も使えるし、髪の毛は金色だしお互いを行き来する事も可能ですから』


「そんな事を言われても、国王様が許してくれないぞ」


そうですよねーと、イザーク国王のほうを見たら



『エルナ、父親の私が許す…国との交流のために行っていいぞ』


『お父様、ありがとうございます』


『エルナ…ショウ主席と契って孕んでも良いのですよ』


『お母様、エルナ頑張ります!』


「アデリナさん、変なことを焚きつけないでくださいいい!」


『…妹に先を越されそう、チッ』


「モニカさん、何か言いました?」


『いえ何も』


後は8区の要望を片付けるのが残ってるのか



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