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異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その10:ジョブチェンジ昇進編
161/189

【隠された黒歴史、であります!】

『ダメよ、オリヴィアをメイドとして採用する事は出来ません』


「え…この展開は予想外」


『エリザベート様、何故ですか?今回の事でマクリミナス家のガードが甘いと判ったので強化しようと、グランアレクトル城で魔法が使える元メイドを…』


『ロレッタ副メイド長、これからメイドスクールから体験学習として数人が来る予定なので、ウチには余裕がありません』


「グレイスメイド長まで、でもその指導員として」


『ショウ!ダメだって言ってるの!』


母上…エリザベート夫人、ブチ切れました

始めて見ましたこの状況



「母上、わかりました…今回の話は無かったという事で」


『ショウ、ロレッタ…もうオリヴィアの事は、ここで言わないように』


え、これはオリヴィアに何があるんだ

しいて言うなら…リディアと似ているぐらいだが、あれ?

3人は自分に似ている人は居るとよく言われるが



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



地下ワイン貯蔵庫へ行く途中にある執務室、自分用の場所に

コッソリとロレッタ・美影・陽奈を呼んである



『殿、ご用命ですか』


『陽奈、参上しました』


『ショウ様、この3人だけというのは…特命ですね』


「そうだ、実は3人にそれぞれ行って調べて来てほしいものがある」


念話で送った、場所は3ヶ所だがロレッタだけ2ヶ所になる



『ショウ様、王都なら私のほうが詳しいです…ましてグランアレクトル城とメイドスクールなら庭みたいなものです』


「陽奈と美影は完全な隠密行動だから見張りが必要になる、どちらか警戒にあたれ」


『『御意!』』


2人がテレポートして消えた



『ショウ様、私も行ってきます』


転移石でテレポートしてロレッタも行動を開始した

さて、自分もあと1つ頼み事をしなくては



「セブン居るか?」


『ここに居ますよ、ふふふ…私もロリコンなでなでして』


「うわ、ついに座っている所にパンツ全開で跨がって抱きつきテレポートかよ!」


『マスター、やはりオリヴィアの調査ですか?』


「いや、それもあるが…」


抱きつかれまま耳打ちをして作戦を伝える



『わかりました、分析結果をお待ちください』


セブンは消えるように作戦行動へ入ったが、この結果次第では

母上がブチ切れた理由も納得がいくけれど

何でそうなるのか判らない、みんなの結果待ちだな



-------------------



『ショウ様、ただいま戻りました』


「ロレッタ、どうだった?」


『オリヴィアはグランアレクトル城での履歴には何ら問題はありませんでしたが、メイドスクールの学費を出していたのが…マクリミナス家なのです』


「ええええ!」


『表向きはラングドシャー家ですが一括払いはおかしいと思い裏帳簿を調べたらマクリミナス家の納付でした』


「よく裏帳簿まで知っていたな」


『スコーピオンは万が一の場合、メイドスクールの裏帳簿を焼却する任務も受けていますので』


コエエよ王都のメイド、陽奈と美影も戻ったか



『『殿!戻りました』』


「どうだった?」


『確かにシックビアンカにある病院の出生記録カードにはオリヴィア・ラングドシャーの記録はありました…でも』


「でも何だ?」


『触って違和感があったので【鑑定眼】で見たら、オリヴィアのカードだけ新しいんです』


「やっぱり、後から差し込まれたモノだったのか…ってセブン戻ったか」


手に1枚の紙を持ったセブンがうつむいている



『マスター、見ないほうがいいと思います』


「もう覚悟は出来ている」


『ショウ様、5本の線が全て同じ形に並んでいるのですが?』


「ここまで見てしまったからにはしょうがない、陽奈・美影・セブンご苦労さん…これから直接、話し合うからロレッタは母上とグレイスメイド長を呼んできてくれ」



-------------------



『ショウの事務室は相変わらず立派ね、よくわからない機械が多いわ』


『ショウ様、エリザベート様と2人を呼ぶというのは何の用でしょうか?』


「いや、お2人に聞きたい事があって…」


セブンが持って来たテーブルに置いて紙を見せる



「先ほどの母上とメイド長の対応に疑問があったので調べてみました…ソフィア・リディア・ユマ・エマとオリヴィアがDNA…遺伝子レベルで同じだという結果が出るとはどういう事ですか?」


セブンに5人分の髪の毛を採取させて機械作業室にある分析器でゲノムレベルまで解析させました

グレイスメイド長が固まって母上が頭を抱えています



「あと、シックビアンカにある病院の出生記録カードがオリヴィアだけ新しかったりメイドスクールの学費がラングドシャー家ではなくマクリミナス家から支払われていたりとか」


『ショウ!もういいわよ…全てを話します』


『ショウ様、オリヴィアは…リディアとソフィアの間に生まれたクレアという娘なのです』



それはクレア・マクリミナスが1歳の時に、何者かに誘拐され身代金に白金貨500枚を要求されたが王都の王妃ジャスティーナの援助で何とか用意し副メイド長のアンジェラと共に指定場所へ向かったが


まさか副メイド長のアンジェラが誘拐犯の一味だとは思わなかった

クレアを連れ出したのはアンジェラで誘拐犯からの手紙を持ち込んだのもそうだった

採用にもっと身元を確認すればよかったと後悔しても始まらないと思った

身代金は渡したからクレアを返してと懇願するも


白金貨500枚を手に入れたのでエリザベート夫人もこの場で抹殺しようと

仲間の魔道士が水魔法、ウオーターカッターで切り刻もうとしたら


家宝の「ドラゴン・アイ」を胸に下げていたけれど巨大乳に埋まっているのをアンジェラが見落としていたために魔法が5倍返しで全て跳ね返り誘拐犯6人全員が血まみれミンチ状態に、これでクレアの消息は生死を問わず全く掴めなくなった


…どうも本人に直接結界を張ったようでどこに居るのか全くわからないまま3年後


リディアが生まれる、そしてリディアが5歳の時に偶然にもリディアそっくりの娘を

パン屋で見つける、8歳というから年齢も合っているが…知り合いに自分の娘をしばらく預かってと言われて1年以上連絡が無いので仕方なくオリヴィアという名前を付け自分の子供として育てていると、もう8歳では母親を替えるのは無理だと判断して


病院の出生記録カードを偽装したら、オリヴィアがメイドスクールに行きたいという相談があり、ジャスティーナ経由で支払い方法も細工したと



「母上、そんな事があったとは、それはここに採用は出来ませんよね」


『ショウ、いつ娘たちがそれに気づくか怖いのよ』


『ショウ様、副メイド長の席が空いていたのはそのせいです…あれから、ここの採用は王都情報部に頼んで問題の無い人物だけにしました』


「母上、ちょっとまって…もしかしたらオリヴィアにサキュバス属性があるんじゃ」


『ところがそうでも無いのよね、どうしてかしら?』


「もしかして、育てる環境で属性が変わるとか」


『あああ!リディアをグレイスメイド長に育てさせていれば』



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



それから、オリヴィアを【鑑定眼】で見たらサキュバスではなく【魔法属性(火・水)】になっていたので呪文無しで魔法を出せるようにレベルを強化してあげた



『ショウ様ああああ、何でこんな事が出来るんですかああああ!』


「泣かなくていいから、とりあえず屋敷で採用は出来なかったが、ジャスティレルの領主事務所で受付などをやっていてくれ」


『え…あそこは遠いんですが、引っ越しですかあ?』


「いや、このブレスレットを使えば一瞬で行けるから…いま使い方を送るから家から通えるぞ」


ロレッタに渡したガーターベルトのブレスレット版である



『これは凄い、これでショウ様の部屋にも』


「いや、屋敷に来たら母上の逆鱗に触れるから絶対に近寄るな」


これは、マクリミナス家の黒歴史に触れてしまったかもしれない


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