表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その10:ジョブチェンジ昇進編
154/189

【ライフリア、鎮圧であります!】

王都学校、女性用寄宿舎、全ての授業が終わって夕食までの時間があるので

それぞれが部屋でゆっくりするために戻ってくるのを見越して先にユリアナと同室のリンダの部屋に忍び込んで刺客が2名、ドアの影と奥のタンスの影にて待ち構えていた



『そろそろね…王都学校の女子用制服まで手に入れたから侵入するのは簡単よ』


『リゼッタ、今回の仕事は任せたわ…私は抑えに回るけど100キロオーバーの体格でよく雇われ刺客をやってるわね、それ以前に制服のサイズがあったのは驚きよ』


『6XLまでサイズを揃えてるなんてさすが王都ね…廊下が騒がしくなってきたわ、戻って来るわよ』


『最後はチカラ技のリゼッタといえば裏の世界で有名ね、来たわ…ナイフで心臓を一撃よ、任せたわ』


しかし、部屋に入ってきた目標へ向かって背後から心臓を一突きでも金属音を立ててナイフが折れた事で作戦失敗を悟る、そして入って来たのはロングヘアーでも金髪ではなく

黒髪だという事で対象がユリアナ本人ではないのも


刺された瞬間にミスリル化してナイフを折ったイチナナは100キロオーバーの刺客を

ローパワーモードといえ30万馬力で回し蹴りを叩き込んだ…が!

飛ばした方向が廊下を挟んだ向かい側の部屋で巨体がドアと木製の壁をブチ破り

在室中のシンシアとキャシー2名を刺客の巨体が直撃してしまいモノが破損する音と絶叫に近い悲鳴が


窓から逃げようとしたもう1名はヒルダとヒルデに渡した捕縛機を使い、すでに部屋の窓際でスマキ状態とされてます



『シンシア、キャシー大丈夫!ヒルデ、他の部屋から回復魔法が使える生徒を集めてきて』


『おねえちゃんわかった、シンシアが白目むいてる…うえええん!』


ヒルデが半泣きで乳揺らしまくりで廊下を全力疾走していく



『ヒルダ様、申しわけありません、予想以上に体重があったようで壁を壊して飛んでいくとは思わなか…グホォ!』


突然現れた赤服メイドのシスターから顔面に裏拳を食らって吹っ飛んでいくイチナナが居た



『イチナナが関係者以外に怪我を負わせたので直ちに参りました、これはシスターズの不手際です、誠に申しわけありません、最初からセブンを配置するべきでした…イチナナ、帰ってお仕置きですからね!』


イチナナが着ている王都学校の女子用制服の襟首を掴み引きずりながら一礼してシスターは消えていった



『ヒルダ、今の赤い服の人は強そうだけど誰なのですか?』


『ユリアナ、私たちの部屋にある洋服タンスから出てきたようね…赤服のメイドの話も含めて後で説明するけど、とりあえず壁が壊れたので今日はリンダと一緒に私たちの部屋に居てもらうわ、私はヒルデと屋敷に戻るから』


『お姉ちゃん、シンシアもキャシーも大きい怪我では無いので大丈夫みたい、今日は空き部屋で過ごすそうよ…なんだかショウ兄さんが怒られそう』


刺客は王都警備兵に渡した、国王にはすでに連絡済みで

セブンに頼んで王都から関連した書類も持って来てもらっています



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『ドミニクス、一報がどこからも無いわね』


『イザベラ…ディーデリック公爵が亡くなったという話もまだ無いな、最後は量を多めに毒を注ぐように言ったから完全に死んでいるはずなんだが』



『ほほう、誰が死んでるって?』


『そりゃディーデリック公爵に…あああ!何でここに公爵が!』


『2人とも、公爵をメイドのカリンを使って毒を盛ったという証拠もあるし、シックビアンカに大挙してエレオノーラを襲撃したりレンブラント殿下を亡き者にしたりユリアナを女性の刺客まで使って暗殺しようとしたが…全部返り討ちにしたぞ』


『お前、シックビアンカのヘイハチ・マクリミナス副公爵…王都直轄ではない副公爵に他の伯爵をどうこう出来ると思っているのか!』


王都割り印入り写真身分証と金のバッチ入り手帳を縦にパコっと開いて見せる



『王都機動捜査班、ヘイハチ・マクリミナスだ…すでにショウ・マクリミナスがフィリップ伯爵に王都からの処分通知を持っていったから』


『なに、王都機動捜査班だと…お父様は関係ないだろ!』


『あるわ、バカモンが!』


やや太ったおっさんが紙を握りしめて走ってきた、そしてドミニクスにグーパンが入った

椅子から転げ落ちていくドミニクスだがまだ状態が飲み込めていない、しかし国王からの通告書を見て真っ青になっていた



『ロンバッハ伯爵家は反逆罪で取り潰し、ドミニクスとイザベラ両名は死罪とする』


『ヘイハチ副公爵、何とか取り潰しだけは何とか!』


フィリップ卿が土下座状態だが



「今までの資料を見た国王の判断なので取り消しは無いでしょう、すでに公爵家へ向けて乗っ取り行為ですから」


『そうですね、ショウ班長』


「ヘイハチ兄、もうひとつの封書も見たのか…」


『見ました、また呼び名が増えましたね』


セブンは通告書と一緒にもう一つの封書を持って来ましたが

王都機動捜査班、班長をショウ・マクリミナスにするという人事通知

国王にまんまとやられました



「あれ?ところでドミニクスとイザベラは…まさか逃げたとか!」


衛兵が走ってきて


『伯爵!いまドミニクス殿下が金庫から白金貨100枚入りの袋を1個持ち出して馬車でどこかへ行きました』


「あ、逃げた…【周辺検索】4頭引きの馬車は結構速いな、シックビアンカとは逆方向ですでにライフリアは出たか、アレやってみるか」



【飛行神、松の加護の秘密その3】大気の成分を分けて、それらを増幅し高濃度圧縮する事が出来る



両手で何かを掴むようにして特定の大気成分を分離…特定成分を収集圧縮及び高濃度増幅開始、空気が吸引される音が部屋中に響き手にチカラを込めるとピンポン球サイズな飴色の玉になった



「100枚の白金貨より軽いだろう、【エンチャント、爆裂魔法…転送後、手に触れて5秒で爆発せよ】【サーチ検索】白金貨100枚の袋の中身【コンバート】」


銀色の玉が消えるのと同時に白金貨100枚が両手より床にブチ撒けられた



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



シックビアンカとは反対方向へ疾走するライフリアの紋章を付けた馬車

手綱をドミニクスが、イザベラが奪った白金貨100枚入りの袋をヒザの上に抱えていた、しかし突然叫び声をあげた


『あああ!ドミニクス!白金貨の中身が消えたわ』


『そんな馬鹿な事があるわけないだろ』


馬車を止めて袋を見たら中に飴色の玉が入っている



『何かしら、宝石に変わったのかしらね…』


5秒後、閃光と大音響と共にキノコ雲が上がり直径2キロの巨大クレーターが出来て

ライフリアの一部に縦揺れが起き食器や壺などが割れるなどの被害が出た

もちろんロンバッハ伯爵家の屋敷も同様である



『な…何が起きたんだ?』


フィリップ卿がビビリまくってるがヘイハチ兄と陽奈と美影モードの2人は

また何か仕掛けましたかという顔をしてこっちを見ている



『ショウ班長、何を仕掛けたのですか?』


「ああ、空気の特定成分を分離して収集圧縮と高濃度増幅処理をして固めて手に触れたら爆発するように白金貨の中身と入れ替えたんだよ」


『それって…何を固めたのですか』


「あー水素と酸素を、酸素が凄い多かったかなーはっはっは」


『班長!それは水爆と言うんですよ!ライフリアを吹っ飛ばす気ですか!』


ヘイハチ兄が本気で怒ったのは今日、初めて見た



「いやーすまん、今後は使用は自重する…軽くやっただけでも威力はデカすぎだよ」


『殿、究極兵器は状況を見てお願いします』


「美影、わかった…そろそろ戻るのでヘイハチ兄、後の処理はお願いします」


3人はテレポートした、しかし5分後に医療訪問メンバーとしてシレっとして戻ってきてる、一応は回復したけどという事で見に来たという理由ですが


後日、王都から担当官が来るという事でハルバード公爵家へ戻った

もちろんメイドのカリンは捕縛しているので連行した



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『お父様!』


『エレオノーラ、無事だったか…レンブラントも服が破れたりしているが大丈夫なようだな』


『はい、そこのメイドが危ない所を』


『メイドが?マクリミナス公爵家は相変わらず凄い、それよりもヘイハチ副公爵…カリンの処罰は任せてくれるのかね?』


『はい、ライフリア内部の事なので一任いたします』


「無事にディーデリック公爵も回復したのでヘイハチ副公爵含め、私たちはこれで帰ります」


『ディーデリック公爵、失礼いたします…メイドさん、そこの診療機器を車まで押してきてね』


『くっそ…かしこまりました』


《陽奈にまで言われるとは、2人とも帰ったら屋敷まで来なさい》


屋敷で姫様ズを巻き込んで陽奈と美影で騒動があったらしいが、自分は創造のジッチャンに呼ばれてクワトロスクエアまで行く事に、この際だから姫様ズと愛人と関係者もまとめて呼ぶか



-------------------



しかし、どうして呼ばれたか本人は知らない

神セブンとオブザーバーとして時空神まで入る緊急会議が

これは時間の流れを考えて無かったと創造神が頭を抱えている



『もう隠せないから、言わなければならないじゃろ』


『おじちゃんを地上神にする時、気がつかなかったの?』


『うっかりしてたんじゃあああ!』


最初に間違って転生させられたレベルのミスかもしれない



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ