【新兵器テストであります!】
タイトルに括弧装着、印刷後に誤字修正あり
〔アリス、映像とこっちの声は聞こえるか〕
《はい確認できます旦那様》
〔もう旦那様ですか、気が早いな〕
《特権ですよ特権》
補給隊の倉庫にあった
【03式VR画像伝送装置・改4型】である
部隊配置が本当に出来るかどうか試験的に数台導入されたが
薄型でも通信機器を背負って行動するのと鮮明だが1人しか画像が
見られないわりに値段が高すぎるというのでお蔵入りになった
本部付隊の時、実験として付き合わされたから使い方はわかる
幸いにもここでは魔力というモノでバッテリー切れは無さそうだ。
お蔵入りの原因がバッテリー持続時間が短いのと、それを解決したら
重すぎて行動不能になるから話にならんという
値段が1セット白金貨200枚というのが一番の問題だけど。
〔アリス、カメラの見え具合はどうだ?〕
《問題ありません、旦那様と一緒に居るような感覚です》
〔だろうな、そのVRゴーグルで左右を見ても面白いだろ〕
《はい、後ろまで全部見えます》
〔よし、試験終了につきこれから戻る〕
《アリス、了解しました》
VRゴーグルを外して通信卓から運転席に行き
82式指揮通信車を運転中のリディアへ
『旦那様が戻りますので定位置まで帰還してください』
『わかったわ…ところで、何でアリスが先に旦那様とか言ってるのよ!』
『そこは通信担当の役得です、むふふ』
『ぐぬぬ…』
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先ほどリディアが運転する指揮通信車が戻ってきてヘルメットに付けた
カメラと背中の通信機に付いてるカメラ数個も異常なく稼動しているのが
車両が移動しながらでも確認できたので
空間収納で背負っていた機材を空間収納技能で戻したが…
リディアの機嫌が、なんか見た目でわかるぐらいに悪いぞ。
『旦那様発言を…アリスに先越されたああああ!』
いや、アリスは元メイドだからそりゃ
だからって泣くなよオイ…
『特濃ぶっちゅのツケ、いまここで払って!』
こ…ここでか?
確かにウチら以外は誰も居ないけどって、アリスが見てるんですが。
『気にせずやってください…今後の参考にしますから』
おい、まさに逃げれない状況だろコレは!
リディア、迷彩服のチャック下げて全開にするなぁあああ!
10分以上、糸引くまで濃厚な「ぶっちゅ」をやられました。
横で見られながら…違った意味で疲れる。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
エリザベート夫人の目が届かない場所なので…
銃神に貰った「魔力銃と魔力砲」を空間収納から出す
デカいジュラルミンケースが1個か、開けると
魔力銃と魔力砲が封入されていた。
…大きさといい、レミントン・デリンジャーそっくりだな
上下2本のバレルが搭載されているからそう見える
「魔力銃」とケース蓋裏側に書いてある
説明書も付いてるのか、それによると
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「魔力銃」
そのまま引き金を引けば上下交代で魔弾が発射され
連射が可能、撃鉄を起こせば同時に発射されるので
流し込んだ魔力を一気に発射できる
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撃ってみると連射で石を砕くぐらいの威力はあるぞ
殺傷能力はハンパじゃなくあるなコレ、魔力を注げば派手にいくのだろう
どれ…気持ち魔力封入、トリガー起こして発射!
…まさか木っ端微塵に岩が砕けるとは、軽く魔力を封入しただけなのに。
おまけの…フライパン30cmがあったな
コレは説明書を読めと
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「魔力フライパン30cm」
重力波グラビティ攻撃が裏側で可能
矢が飛んでこようが槍が飛んでこようが
倍のチカラで投げ返してやろう!
(逆にマイナスグラビティで引き寄せもできます)
有効範囲:フライパンから半径10m以内
ミスリル合金製だからブッ叩いてもよし!
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オマケにしてはすげえ…
これをポンとくれるという銃神というのは
信用されてるというのか何というか。
「魔法砲」これは長さ1mぐらい口径15cmぐらいか
真後ろには肩当てと下に片手ずつハンドルが付いてる。
説明書には
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「魔力砲」
右手部分にトリガーあり、左手の人差し指部分にある
上下スイッチにて発射種類選択とターゲットロックが可能
横部分に発射パワーレベル操作が出来るジョグダイヤル装備
7インチぐらいのスコープモニターでターゲットの他に
選択されている熱線や水に氷や魔弾などの表示と
現在の発射パワーや温度と湿度などが表示可
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意外と凄いわ、これが最終決戦兵器かもしれない。
では撃ってみるか、あの遠くに見える岩山に向かって
魔弾、パワー100%でセット…発射!
山が綺麗に一部分が削れて欠けました
リディアとアリスは、もう何も言えない状態です
「さ…さぁ帰ろうか」
『『う…うん』』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『アリスからマクリミナス、まもなく帰還します』
念動力でアンテナを城の屋根に立ててケーブルを引いて
全員が必ず居そうな所へ補給隊にあった無線機と
バッテリーを置いてある。
何故かこっちではバッテリーが減らないのは謎だ。
『ソフィアだ…あとどれぐらいで着く』
『あと30分ぐらいですソフィアさん』
『わかった、ショウに言って…帰ったらお父様の所まで行ってくれと』
『わかりました、以上』
運転席までアリスが来て
『ソフィア姉さんから、お父様がお話があるみたいなのでお願いします』
「わかった、戻ったらすぐ行ってみる」
『そろそろ公爵家を何とかしなればマズいという話かもね』
横でリディアがそう答える
『私、公爵家なんかに絶対に行かないわよ!
だってもう、私はショウの正妻じゃないの…』
ああ、そうだった…これは潰さないとならんわけで
と思っている間にマクリミナス伯爵城へ到着
事前に到着時間を連絡してあったのでスムーズに入場出来た。
『妾の私も忘れずにっ!』
わかってるからアリス…ピースサインしなくていいからっ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「明日の夜、作戦を実行します」
『ついに行きますかショウ殿』
いつもの応接室でアルフレード卿とエリザベート夫人に
今回はリディアとアリスも同席しています。
「そろそろ実行しないとセールリオン公爵家に残っているメイドや他に慰みモノとされている人が犠牲者として増える気がします」
『はい、新しい嫁が来ないとメイドが何度も呼びつけられて夜の奉仕を…アレは本当にひどいです、旦那様何とかしてください!』
アリス、血の叫びというか実体験があるからなあ。
目が潤んで泣く寸前なのは見ていてわかる。
『ショウ…あの公爵家を潰すのはいいけど、アリスみたいな子を何とか助けてあげられないの?』
横で服を引っ張りながらリディアが問いかけてくる
すでにそれも考慮して作戦を立てていると。
今回はその説明も兼ねた前日打ち合わせのつもり。
「まず、先日開墾したあたりに…セールリオン公爵家から救助したメイドや夜伽専用メンバーをここに送ってきます。明日はアルフレード卿以下、メイド長以下全員に応援をお願いします」
『い…いまなんて言った?』
みんな{お前は何を言っているんだ状態}になったが
【固有能力】の{サーチ検索}でグレイスメイド長の場所を調べて
{テレポート能力}で瞬間移動して{マジックゲート}でメイド長の居場所と繋げて
応接室まで連れてきたら、さすがに納得してくれた
『もう呆れて言葉も出んわ』
『ここまで来たらマクリミナス家のために勝ってください』
『ショウ…ここまで来たら最後まで付き合うわよ!』
『旦那様、みんなを助けて!』
みんな言ってくれる…グレイスメイド長に説明したら
『こっちはお任せください、マクリミナス家メイドの本気…今こそ見せてやりましょう!』
さぁ、決戦は明日だ!