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異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その9:隣国突撃編
139/189

【確保と大混乱であります!】

ドン!ガラガッシャーン!


リビングにあったカップと皿を全て粉砕しながらメイドが1人蹴られてテーブルの上を転がるように吹っ飛ばされる、何でも蹴ると豪語する春燕チュンイェンがメイドに蹴りを入れたかと思うが


回し蹴りを入れたのは、屋敷に特命任務から戻ってきたカナンだった



『茜様から全て聞きました、あんたのせいで私がショウ様の特命任務を遂行する事になって…本当はどれだけ怖かったか!コーデリア、この場でブチのめす!』


『カナン!やめてええ!』


ケイトに後ろから羽交い締めにされるカナン、実は宿舎で同室なのは言うまでも無い

それでも振り払って殴りに行こうとしたが、ロレッタから肩を叩かれ大人しくなった

やはり裏ボスには誰も逆らえないようだ


飲みかけの紅茶とカップの破片まみれになった公爵家救出メンバー、コーデリア15歳

金髪アップポニテ青リボンで青眼、最初にポテトチップ作成に入った5名のうちの1人だ


茜がコーデリアに質問をする



『主…ショウからの特命で、屋敷の中にメイドのスパイが存在するという可能性から小型カメラを持っているメイドは5名、その中にロレッタさんも居ましたがショウ様はロレッタさんも例外では無いというので捜査対象に入っていました』


『茜様、それについて後でちょっとお話が…』


『ロレッタさん、その辺はショウと直接話して下さい…コーデリアさんは屋敷の裏で知らない魔道士と会って小さいフィルムとメモを渡していました、魔道士は影魔法、シャドウウォークで移動していましたから、ギャラルナナムと通じていましたね?』


コーデリアが正座状態で返答する



『はい…言う事を聞かないと、ギャラルナナムに居る実家の両親を殺すと脅されて…いまどこかに捕まっています、えぐっえっぐ…うわぁああん!』


コーデリアが床に伏せたまま号泣状態に



『え、こうなったら話が変わってくるわよ!主に連絡して何とかしないと』


『茜さん、これは相当な黒幕が居るわね、おぢちゃんへ応援に向かう必要があるか聞いてみて』



-------------------



茜からの念話でギャラルナナムに居ても屋敷の状況は全て判った



[特能トリオ全員出動でコーデリアの両親を救出してくれ、サーチ検索でいけると思うがギャラルナナムでは屋敷の家族は全員顔がバレているので…黒い三人娘で頼む]


《わかりました、3人でいきます》


[状況次第では、抵抗してきた者は抹殺してもかまわない、こっちの応援は来なくても大丈夫だ]


《御意!》



後は、フリーダム国へ6隻の戦艦で向かった件だな

完全な宣戦布告だけど、アラン大佐がフリーダムラボのバーナード所長へ聞いてくれたらまだアーカス公国があった3年前に


古いUX-757という軍艦の設計図を持ち出して高速ボートで逃亡した設計者が1名居たが、消息が掴めないのでどこかで遭難したのだろうと追跡をやめた話は知っていると

なるほど、だからここに居たような戦艦があるのか


飛行機もそうだろうな、ホルスト公王へ聞くまでもないか

たぶん知るはずも無いし余計な事は訪ねないようにしよう



「Red pepper Connection」



「アラン大佐、攻め込んでいる軍艦はどうなってますぅ?」


『うちも新造戦艦マリーナが向かって…って貴方は誰ですか!』


「あ、しまった…ゲフンゲフン、あーあれは50ノットを越えるからな」


声だけショウ国王に戻した



『ショウ国王、今の女性は誰ですか?』


「あ、今のは気のせいだ…防衛ラインを越えたらシーナプラーで攻撃し殲滅後にギャラルナナム3kmまで接近しシーコブラ及びGナプラーの発射を用意して待機せよ」


『了解しました…ショウ国王、黙っておいてあげますから』


「おい浮気じゃ無いって…アラン大佐まで電話を切りやがった!」


こっちは副公爵を探す前に公爵へ会ってサシで話す必要があるかもしれん



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ギャラルナナム軍艦船内も慌ただしくなってます



『発光信号、フリーダム国の領海へ接近してきたので陣形を取れと送れ』


『艦長、亡命者のおかげで作れた戦艦で負ける気がしな…前方に1隻います!』


『なんだあれは、大きいのに信じられないぐらい速いぞ…大砲を発射しろ!』


『この距離で届くわけはありません!』


『なら向こうも同じだ、しばらく安心だな』


ギャラルナナムの戦艦からマリーナは10km以上離れているから安心しているが

こっちは500kmまで索敵可能なミサイルとヘリ搭載の大型イージス艦だけど



-------------------



マリーナ艦内、コマンドインフォメーションセンター

衛星からのデータも全てリアルタイムで入っているから

秒単位で状況はモニター上に更新されている



『オルター中佐、敵戦艦が防衛ラインを越えました』


『よし、メインセーフティーロックは解除した、発射卓のキーでロック解除し発射せよ』


『Aye aye sir!シーナプラー目標セット!魚雷モードで6発を発射後に14秒後、通常モードで6発を発射…コマンド入力完了!』


『発射機1番から12番発射!』


『安全キー解除、発射!』


鍵を回してカバーを開けてボタンを押すとジリリリリ!とベルが鳴り艦橋の前にある発射口の蓋が全部開き煙を上げて順番に発射されて6発がすぐ海中に落下したが真っ直ぐ敵艦に向かって進んでいく、残りの6発は遅れて発射され空中を綺麗な弧を描くように後ろから白煙を噴射しながら飛んでいく


ほぼ同時に2発ずつ当たり戦艦が折れるか跡形も無くなるぐらいの状態になり海に沈んだ



『艦橋に連絡、ギャラルナナム3kmまで40ノットで接近し停止せよ、Gナプラーを発射口に装填しておけ…シーコブラ離陸準備も忘れるな』


『Aye aye sir!シーコブラ搭乗、スタンバイ』



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ジュディ・ルークスからショウ国王に戻ってアーロン公爵の所へカチコミをかけた



『この出荷明細の書いた帳簿は知らん!それと攻撃命令の指示書も私は書いてない』


「書いてないじゃないでしょう、公爵印まで押してあるんだから…現にシックビアンカへ早朝ですが12機ほど攻撃に来まして、全て撃墜されましたが」


『妻のアマリティーネです、こんな価格で王都とシックビアンカに…申しわけありません!だから出荷が止まっていたのですか』


姉のクリスティーナが走ってきて公爵執務室のドアを全力で開けた



『お父様!すぐ側に見た事が無い軍艦が…うちの軍艦は1隻も無いのです、どこへ行ったのですか』


「その軍艦1隻で全て沈められましたよ、領海を侵犯して攻撃して来る気だったのでやむを得ず撃沈しました…先日、王都とフリーダム国は特別に同盟を結んだのですが市街を攻撃するために待機しています」


この時に、念話で黒い三人娘がコーデリアの両親を救出する事に成功したと

しかし救出ために10人以上を抹殺する事にもなったが2人を家へ送っていくと報告が入った…万が一の場合は両親を屋敷へ避難させろと指示を出す



パネルがガンメタリック色の携帯端末を取り出してシスターへ連絡し

CIC経由で王都の国王へ接続してもらう



『ショウ殿、何か用か?』


「いまギャラルナナムはアーロン公爵の所に居るのですが、公爵印が付いたシックビアンカとフリーダム国への攻撃指示書通りに飛行機12機と戦艦6隻で攻撃されまして…いまウチのイージス艦を港の3km手前に待機させてますが、フリーダム国の国王として宣戦布告されたと認識して12発ほどGナプラーをギャラルナナム市街に発射しますので」


『いま…なんて言った!ちょっとまて!』


「ギャラルナナムから輸入される魚の値段が高いのも副公爵が裏帳簿を持っていたので業者とグルで中間マージンを取っていたのもバレました、おかげでこっちが忙しくなったのですよ」


『ショウ殿、このままアーロン公爵へ替わってもらえるか?』


王都、バートランド国王からすっげぇ怒られてるのがこっちまで聞こえるし

姉のクリスティーナへ妹である王都、王妃のジャスティーナがフリーダム国の国王も兼任しているシックビアンカのロリコン王に逆らったらギャラルナナムは草一本残らないわよというのはちょっと…


その前に、王都で人の事をロリコン王というのはやめてええ!

携帯端末を返してもらうとアーロン公爵が



『ショウ国王、王都から衛兵や監察官が来ます…私は更迭されるでしょう、でもこの件は知りません!全て副公爵のヨーナスが勝手にやった事だと』


アーロン公爵が言い終わる前に地響きがしてテーブルの上にあるペン立てやカップなどが落ちるぐらいの揺れが起きた

同時にアラン大佐から連絡が来たのでRed pepper Connection を Scouter Modeで呼び出す



『大変です、マリーナのレーダーに直径10キロぐらいのモノが街外れに現れてゆっくりと王都方面に移動していると連絡が』


「なんだって!コレをマリーナのCICに接続出来るか?」


『出来ます…接続しました』


後は【サーチ検索】でヨーナス副公爵の居場所、その移動する何かの上?

【テレポート】と【光学迷彩】で行ってみるか



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



デカいな、10キロぐらい丸く土地が切り取られて高さも2キロぐらいあるよ

空中都市が出来る大きさだな…真ん中に魔力増幅装置があるのか、書いてあるのは

日本語、説明書も貼ってあるが日本語とこっちの言葉と2枚貼ってあって

この字は…そう、本部管理中隊で使っていた時の


自分の字だ、そして最後に書いてある署名が

山本昌平って…あああああ!そんな馬鹿な


もしかして、ダメモトでやってみるか【光学迷彩】解除



『あ、山本様!また来ていただけのですか、雇った魔道士10人で土地を切り取って飛ばせる魔法増幅玉を売ってくださりありがとうございます』


「どこまで進んだ?」


『後はコレを王都の上から落として私が新たなる王都を作り国王に就任すれば解決ですよ、今日は耳に変わったものを付けてますね』


「それはよかった…自分の居るところを中心にGナプラーを12発ブチ込め【テレポート】」


ヨーナス副公爵の腕を掴み一緒にホルン城、公爵執務室へテレポートした

数秒後に木っ端微塵となった空を移動する土地の残骸で山が出来た

Gナプラーの破壊力恐るべし



-------------------



『貴方は私に協力した山本様じゃなく、ショウ・マクリミナス?…実物は本当に似てる』


縛られたヨーナス副公爵が呆気にとられている

いや、自分がかなり混乱しているんだが…話を整理すると


副公爵執務室で裏帳簿を付けながらほくそ笑んでいると、魔法術があるハポンから来た山本昌平というのが突然現れて…天下を取ってみないかと、しかしシックビアンカに自分と似たのが居るから面倒だと


ギャラルナナム出身のメイドが居たら両親を拉致し脅して関係者の写真を撮りここへ来たら抹殺しろとか、自分にそっくりなのはメイドの色仕掛けで暗殺しろとか

飛行機の事や戦艦の事など全て計画を立てたのは山本という奴ですと言った


え、この世界に自分が2人居るのか!【記憶拝読】で副公爵の見た山本は

確かに鏡で見た自分と同じだった…どうすればいいんだこれは!


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