【依頼先がファーマ公国であります!】
国名を間違ってました
アルヌール帝国からラーフェルス城へテレポート
30kmほど帝国寄りにブルク王国の国境が広くなって移動したことを報告へ立ち寄りました
『…本当なのかねショウ国王!』
「エドガー国王、ここにフランシスクス皇帝から発行された皇帝印付きの証明書があります」
『何故、そのようになったのですか?』
「ダイアナ王妃、国境ギリギリで攻撃して大穴を空けてしまい湖が出来そうだから境界線がはっきりしなくなるので国境を少しズラしてもらおうと訪問しましたが、手紙でもう攻撃はしないと頼んだろうというので、自分はフリーダム国の国王でブルク王国のアンジェが自分の婚約者になったからコレを飲まないと総攻撃しますよと言ったらさすがに承諾しました」
『かなり強引な理屈ね…アンジェまで使うとは』
「すいません、これしか方法が無かったので…ってアンジェそこに居たのか!」
ドアの影から覗いてるアンジェが全力で走ってきて飛びついてきた!
キアーラ並だな…この年代はみんなこうなのか
『ショウおじさあああん!』
『アンジェ!いきなり何ですか、はしたない』
「ダイアナ王妃、いいんですよ当家では一番下の婚約者から散々やられてますから」
金髪サラサラ腰までストレート、右側に星型の髪飾りが付いた青眼の6歳児にしがみつかれてる…ここへ来たら毎度こうなるのかと考えながら抱きつかれて尻を支えている自分は慣れたものだな
『そういえば、あのアグネータという娘はどうしたのだね』
「エドガー国王、実は記憶を元に書き戻して…帝国での事は記憶から全て削除して帝国魔道士として修行させる事にしました」
『そうか…それがいいかもしれんな』
「あの状態は嫁全員から怒られましたよ、ははは」
『その中に、私も入れて…ショウおじさん』
「アンジェ…抱きついたまま、それを言うか」
さて、屋敷に戻らないと
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屋敷のリビングにてお茶をしながら報告会状態です
『それじゃアグネータは帝国魔道士に、ダーリンやるわね』
「それまでの過程が大変だったけどな」
『提督、見事な領地拡大…さすがです』
「あれは穴をあけてしまったこちら側の戦略ミスもあるんだが、威力を読み間違えた」
『おぢちゃん、フランシスクス皇帝に魔族2000人殺しのショウ・マクリミクス公爵と発覚するだけで土下座というのが、どんな人物像で噂が広まってるか気になるわ』
「あーそれは聞きたくない!自分はどんな化け物になってるんだよ」
サーティが1枚の紙を持ってきた
『マスター、例の黒い箱から出てきたとシスターから来てます』
「え、せっかく一段落したからダークエルフの森に行ってリフレッシュしようかと思ってたのだが」
『ダーリン、それは私だけにコッソリ言って行くように…』
うわ、リディアを除く6人全員の視線が刺さりまくるから自室で計画を思案してきます
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自室の椅子に座って破壊神からの依頼書を広げている
まだ行き先を見てなかったな…ファーマ公国?
自分の行きたい所と初めて一致したな
「Red pepper Connection」
天界へ向けて電脳神に連絡する
「天才ハッカーの電脳神に頼みが…」
『あーまた飛ぶモノなら、実は先日の帝国相手の戦闘は恋愛神のアレを使ってみんなで見ていてなー戦神と戦略神が盛り上がるぐらい白熱していたぞ』
「アレ、見てたんですか!自分は戦争屋じゃないですよ…あくまで防衛ですよ」
『機械神はジェネシスの光学迷彩とラムエアジェットにイイゾー!と言ってるし…そこにまた飛行神が来てなぁ、浮いたまま部屋へ銃撃を連打でブチかまして去って行く光景にコレダ!と感動しやがってな』
「感動して…なんですか?」
『喜べ、あの神の一匹狼と言われた飛行神の松の加護第1号だ!あのライト兄弟でさえ竹の加護だったんのに、それ以上に認められたんだぞ!』
「はああああ!何ですかそれは」
『というわけで、こっちに言わずともその関係の資料やシミュレーション系統は全てショウ殿の自由になるぞ…創造のジッチャンに代わるわ』
認められたって何だ?
『あいつに認められて松の加護一号とは、おぬしもやるのう』
「そんなに凄い人なんですか飛行神っていうのは」
『いや、奴はかなりの人見知りでな…今回の依頼は、あの同業者の娘も同行したほうがいいかもしれんぞ』
「舞も同行したほうがいい、深そうな案件ですね」
ならば、アレを作って乗って行くか
『飛行神に関係した固有能力も増えてると思うぞ』
「思うぞ…って何ですか?」
『最初の上級加護だし、飛行神がワシにも教えてくれんのじゃ』
「なんですかそれはー!」
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内務班に行くと部屋が増えてるよ、「企画設計室」というものが。
中に入ると、2mぐらいの黒い箱がランプを点滅しながら唸ってるよ…6台ほど
デカい液晶パネルと全てがタッチペン設計用の机?CADみたいだけど完成後に3D線画で立体表示させて回す事が出来たりするのか
資料用の端末は、検索したら知っているのは設計図含め全部あるわ…ここから選択して合成して先ほどの机に転送というのも出来て空力含め大丈夫かのシミュレーションも可能と、エンジンなども基本から新たに作成が出来るとは凄いな
これもSAKURA2023とも繋がったんだろうなぁ
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『マスター、違うのも色々と模擬シミュレーションが出来るので作成完了は倍以上に早くなるでしょう』
「すでに何を作るかはセットしてある、完成はどれぐらいだ?」
『昔の機体なので単純ですけど、エンジンが新設計なのですが普通なら3日コースですけど明日の朝までには出来るでしょう』
「じゃあ、明日の朝に…依頼の案件へ行くか」
+++++++++++++++++++
『提督、おはようございます…特殊任務に同行とは嬉しいですがコレで行くんですか?』
「ああ、コレだよ今回の案件用に作った4人乗りのよくあるヤツだ」
『前の世界で報道や遊覧飛行や…ドラマでもよく出てきましたよね、セスナ機は』
「セスナ172という一番売れたポピュラーなヤツをベースにしてるから安心だぞ、中身とエンジンは違うけどな、よし行くぞ」
『プロペラ1個だからゆっくりなんだろうとは思うけど…』
電気系統問題なし…エンジン始動、フラップ30度、さて行くか!
よくある白いセスナ機だけど機体に紺色のラインと172と白文字も入ってる
『提督、意外と静かですね…うるさいと思ってました』
「エンジンルーム内部を防音スクリプト書いたアマンタイト合金で覆って水平対向ミスリル合金製8気筒水冷エンジンを作って入れてるから静かだよ、フラップ0度に戻して速度上げてと」
『古く見えて中身は新しくするのが提督、操縦席に大きい横長液晶パネルがあって真ん中に縦長の液晶パネルへ地図が映ってるのですか?』
「上のボタンで切り替わるよ、ほら」
『エンジンと機体状況に周辺の索敵がリアルタイムで出る、非常時に切り替わる仕掛けとは…この下のは何ですか?』
「フルバンド無線機だよ、低い周波数でも対応できるから舞は得意だろ」
『さっき操縦方法込みでマニュアルは送付されましたから、この棒を引っ張るタイプのスロットルは未だに納得いきませんが』
「時速230kmだから前より時間はかかるかもね」
『遅くてもヘルメット無しは楽です』
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『提督、下に大きい谷がありますね』
「コレのせいで国交が無いと王都で国王が言ってたな、幅が30kmを越えていて深さが…底が見えないわ」
『空を飛ばないと無理ですね』
「ブルク王国には山沿いだと行き来が出来るようなんだがな」
操縦席の真ん中にあるモニターがEMERGENCYと赤く表示して索敵モードに切り替わり後方から接近飛行体1機ありと矢印が
「舞、コレもミスリル合金を薄くして組んでるが…武器は無いから」
『ええええ!やられっぱなしですか!』
「ヤバい、後ろに付かれた!攻撃されたらコレごと逃げるぞ」
ところが…攻撃はされず右側に出てきた、間違いない
零戦五二型だ、操縦席から何か光っているぞ
『3テン8ヘアワセテコウシンセヨ…』
「舞、判るのかアレ!」
『和文モールス信号です!この無線機は短波も使えますか?』
「大丈夫だ、全モード使えるはずだ…微調整は自動でやってくれる、舞は通信隊だったから判るのか」
3.8KHzモードAMに合わせると聞こえてきた
『ザ…こちら大日本帝国海軍 江田寺少尉だ、聞こえるか!』
うーん、そうきたか…合わせるか、ハンドマイクを取って送信する
「こちら日本の陸上自衛隊、山本中尉…用があってここまで来た、矢沢兵長も同行している」
『え…日本人なのか!あれから戦争はどうなった!鬼畜米英は!』
「えーと、それについても詳しく説明します」
出来れば言いたくないなぁ…
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舗装はされてないけど土が押し固まっていて平坦な所だ、セスナでないと降りられないわ
滑走距離も短いしフラップがあって良かった、浮力が稼げるので
『第七航空隊所属、少尉 江田寺 一 (はじめ)!零戦五二型丙型の開発操縦士として出向しています!』
丙型って…あの世界大戦で日の目を見ないで終わったヤツか
『零戦動力艤装班 山田平八郎と申します…飛行試験中平行して零戦五二型乙式にて並んで飛行していましたが、大きい積乱雲が発生したので飛行を中止して戻ろうと旋回を開始したと同時に目の前へ雲が突然発生し雷に打たれたように目の前が光って気がついたらここでして、2年近くも滞在しています』
『山本中尉、矢沢兵長…日本はどうなったのですか?』
それから、説明した…自分たちは70年以上も時間差がある日本人だという事
日本は必死だったが零戦があっても負けてしまい広島と長崎の話もせざるえなかった
〔DE-78〕銀パッドで玉音放送を検索して聞かせるとは
『くそう!何という事だ…と言っても山田さんと話をしていて日本帝国は大丈夫なのかとは内心思っていたのですよ』
『山本中尉、丙型も馬力を上げず武装と防弾のみって無理なことを上層部が言うからいいのかコレでと思いながら他の人もやってるので平行していたからきっと無事に作っているでしょう』
「確かに資料では作ってはいたが、ほとんど日の目は見ずに終わった感じですね」
『ところで、ここへ迷い込んできてよく無事に済んでますね』
『矢沢兵長、それがファーマ公国というのは動力機関に関して技術力がありまして、すでに自動車や無限軌道車両などがありますが…銃器や航空機の技術が皆無なので逆に高待遇で迎えられているのです』
「そうだったのですか、それじゃあ安泰ですね」
『山本中尉!そうでもないんです、先日街へ飲みに行ったら自分が操縦技術を教えているモノたちが…谷を越えたフロイライム王国やブルト王国を攻撃する作戦があるいう話を聞いたのです』
「え!江田寺少尉それはどういう…」
『20ミリ機銃はさすがに耐久度などで無理みたいでしたけど7.7ミリ機銃は真似して作ったのです、星形エンジンは構造的に作成は無理でも直列エンジンを載せて何とか飛行機を作ったのです…そこに格納されています』
離れた所に格納庫が並んでいるが、後ろの上部にエンジンが別付けで搭載された複葉機が50機以上格納されている、下部の羽根の下には小型爆弾が4個搭載されている…2人乗りか
『ただ、ここの公国主は…世襲制でいま10歳なんですよ、侵略するために飛行機を作るとかおかしいんですよね』
「黒幕が居るな、舞…10歳の公国主を光学迷彩とサーチ検索で調べてくれ、こっちは違う方向から当たる」
『了解!』
消える舞を見て2人とも固まっていたが【空間収納】で消えたセスナ機を見てもクチが開いたままだった
「またここに戻ってきます…【サーチ検索】飛行機を設計した奴【テレポート】」
『…70年以上経った日本は、術式を使う者が普通に存在するのか?』
呆気にとられた帝国軍人だけが残された