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異世界おひとり様自衛官  作者: 柊真琴
◆その9:隣国突撃編
118/189

【隣国詫び訪問であります!】

『社長、言われた通りにメロンとイチゴにトウモロコシにカボチャを言われた量だけハウスから持ってきました』


「おう、竜五郎すまんな…後ろのゲートからカゴごと搭載してくれ」


輸送用電動6輪車、デルタ6CでRA2 industryがフラウガルテンにて運営している農場から運んできてくれた、実際は農場というか遮温結界がエンチャントされた温度調整機能が付いたカマボコハウス群なのだが、オレンジや葡萄も始めたので大きなドーム型も増え始めたけど、ダークエルフのエルヴィーラから貰った森林魔法〔結実〕〔生育〕で順調に伸びてきました


昼間は暖かいけど夜間は20度ぐらいまで下がるようにすれば糖度が増すというのを知ったのでハウス内部に北海道と同じ環境を人工的に起こしているというべきか、人工的にといえば…天気神の加護のおかげでRA2-iファーマーズだけは独自に気象が操作されています。



『それで、舞さんと護衛などを兼ねてサーティも行くのは判りますが、4人乗れるなら私も行きます!』


『えー!春燕チュンイェンよりも本妻の私が』


『いいえ、詫びを入れに行くのですから8歳の時から各種修行を積んだ私が行くのが得策かと、特能トリオの2人が揃えば万が一の事があっても何とかなります』


「そうだな、春燕チュンイェンの同行でいこう」


『主、この巨大な風車3枚が両方に付いたのでどうやって飛ぶのですか?』


『おぢちゃん、コレ風車が上を向いてるけど…前に進むように見えないわね』


姫様ズ全員が滑走路まで来て得体の知れないモノを見て呆気にとられている、

紺色に塗装されたMV-22を初めて見たらそうなるかもしれない

エンジンだけは大型魔道圧力タービンエンジンに換装して離着陸補助装置と事前着陸判定装置が搭載してある、操作が難しいのでAIにサポートをさせないとマズい気がしたので



「えーと説明が面倒なのと、風が発生するからそこの管制塔で見ていたほうがいいと思う」


真ん中に【土魔法、石壁】にて一定の大きさで石で作った壁を使って3階建ての建物をドロイドに作らせておいた、最上部だけは四方が強化ガラスという通信機がある管制塔モドキに作ってある、2階はテーブルと給茶機やカップが入った戸棚などがあるトイレ装備の休憩所で1階は倉庫だけど問題なし。



『マスター、後ろのゲートを閉めました』


『提督、横扉の閉鎖を確認しました、助手席でチェック入ります』


「よし、エンジンスタート…舞、電装系チェックよろしく」


『電装系エラー無し、エンジン圧力問題なし…いけます』


「アイドル回転数正常、春燕チュンイェンもサーティも座席のベルトは締めてね、スロットル上げるか」


回転数を上げてブレードの角度を変えるとゆっくりと機体が持ち上がり上昇していき速度が増していく、スロットルに付いてるブレードの角度を変えたボタンの横にある同じようなボタンを押していくとゆっくりエンジン本体のティルト角が変わり左右のエンジンとプロペラが完全に前を向くまで少し時間が掛かるが完全に飛行機の状態に変わる、その状態でリディアたちの居る管制塔モドキの上を旋回してから南へ向かった



『ダーリン、何なのよそれー』


管制塔にある無線機からテスト機04号に声が飛び込んできた



「こーゆーモノだよ、どこにでも行けるどこにでも降りられるモノだよ…じゃあ詫び入れに行ってくるわ」


『おぢちゃん、国際論争になりそうなら土下座するしかないわね』


「キアーラはそこまで読む、確かにそれしかないです」


ブレードの角度を深い設定まで上げながらスロットルを下げて速度を一定にする、普通のとは違いプロペラが大きいから回転数を上げなくても速度が出るから静かだ



《主、そういえばシックビアンカの上を通ると例の島にある施設がバレるんじゃないんですかー!》


[茜、念話で何を送ってくるかと思ったら…実はこの間シノービ村と島に魔方陣と結界をかけてきてなー登録者以外は結界の反対側へ抜けるし上からは魔方陣で回りと一体化して見えなくなるようにしてきたの白頭心の爺さんから聞いてなかった?]


《え、聞いてなかった…いつの間にそんな事をやったのですか!》


[結界と魔方陣の練習はやっぱり実戦だよ]



『提督、例の山脈です…これを越えるとブルト王国です』


『マスター、あおいの範囲拡張は余裕ですし現在、他の衛星も随時拡張しています、いかずちのカメラもここに向いているとシスターから入りました』


「サーティ、わかった…前と違って画面に地形マップが出ている、CICへ周辺に戦闘状況は無いか聞いてくれ」


『わかりました"&%#'==~%$##"この地域周辺で戦闘は発生してないようです』


「あの時だけか…何だったのだろう」


『提督、そろそろ到着しますが、どこへ降ろすのですかコレ?』


「城周辺で着陸判定開始、安全そうな場所はあそこか」


プロペラ幅や機体サイズを合わせて測定し、下部のカメラと超音波センサーを使いながら着陸が可能な場所を測定し希望位置を選定する、ティルト角とブレード角度の変更開始…さぁ着陸だ


スロットルに付いているボタンを押しながらとエンジン本体ティルト角とブレード角度の同時変更は大変だと思うがそれぞれの不具合はAIが補完するので大丈夫なのが判った、スロットルもAIが自動調整するのか、すげぇよ


「城の敷地内へ着陸完了、舞…プロペラ停止後に機体を収納モードへ移行せよ」


『了解、収納モードへ移行します…エンジン本体ティルト角水平、プロペラ格納後に羽根を軸回転、開始します』


プロペラが一番深いティルト角に自動で変更された後に内側へ畳まされ羽根が機体との取り付け中心部から90度回転して機体の上に平行して重なるように載る形となる、エンジン含め結構かさばるからコレも問題ない


横のドアを開けてタラップを出して降りたら…衛兵が集団で待ち構えていた

そりゃそーだよ、領空侵犯に城への侵入と2連発だもの、サーティが先頭に立って完全に警戒態勢、王都のメイド服だけど全員分作ったのねイチナナ



『待ってください、ラーフェルス城、近衛隊長のアドルフォと言います…もしも来る事があれば丁重にお迎えしろと国王様より申し送られていました』


「え?ともかくお土産をお持ちしましたのでここで降ろしますので、どこへ運べば」


サーティがグラビティーを使って野菜やメロンが入ったダンボールの山とか入った金属カゴを浮かして運ぶのを見ていた近衛兵は呆気にとられていた、1.5m×2.0m×1.0m金属ゲージで3箱はあるな…


-------------------


謁見の間へ通された、この辺は同じだな



『国王のブルト・エドガーだ、よく来てくれた!』


え、クッソ怒られる予定で土下座の用意をしていたのですが…

金髪イケメン七三分けのナイスミドルじゃないのー



『王妃のブルト・ダイアナです、この度はありがとうございました』


は…何の事だろう、普通は斬首モノかもしれんだろうが

それよりも、やはり王妃の金髪縦ロール巨大おっぱい率はどこでも高いなーあ、舞と春燕チュンイェンが左右からすっげぇ睨んでないか



『提督…もしかして、おっぱいガン見してませでしたか?』


丈夫チャンフ、弱点はやっぱりそこですか…』


「2人とも、それは気のせいだ」



『フレドリックといいます、この間はカッコ良かったです…2つ目ですよ城まで飛んできて手を振ってくれたのは』


「え…2つ目って、自分たちの他に飛ぶ何かを所持している人が居るのか」



『アンジェです、わざわざいらして頂きありがとうございます』


兄が8歳で妹が6歳か…キアーラと妹が同じ年齢なのか



「マクリミナス公爵兼、王都子爵、ショウ・マクリミナスと申します」


『マクリミナス公爵第5夫人、春燕チュンイェン・マクリミナスと申します』


『マクリミナス王都子爵第5夫人、マイ・マクリミナスと申します』


『屋敷常駐型人造アンドロイド、サーティです』



『え…えええ!その赤髪は人間じゃないのか!』


驚いた国王様には普通に火を噴いたら一発で納得してもらえました



「まずは国王様、勝手な領空侵犯と許可を取らない武力行為を深くお詫びいたします!」


『ショウ・マクリミナス殿、攻撃されない限り当国は来られても別にかまわない、一応は魔法部隊を待機させてはいたが攻撃する気配がないので別にかまわないぞ』


「よかった…土下座しなくて、しかしその後で先にあった戦闘地域みたいな場所で攻撃行為を行い土地を派手に吹っ飛ばした行為はもう弁解のしようがありません!」


『いや!あれは逆に当国から礼を言わせて貰う、隣のアルヌール帝国から領土をよこせと脅されていて、先日ついに武力で強制的な侵略行為に出てこられて、こっちの戦力が追いついていなくて危なかった所に…あの一発が』


「すいません、アレ実は4発なんです」


『おかげで敵は逃げてくれたので、こっちから手紙を出したからしばらくは来ないと思う…コレもショウ殿のおかげだよ』


「え、どんな手紙を」


『ウチの新兵器を思い知ったか、次に攻撃をして来たらアルヌール帝国がどうなるか知らないぞ…と』


「エドガー国王様!また怖いハッタリを、大丈夫ですかね…セブン居るか!」


『マスター後ろに居ますよ、ふふふ』


自分に背中からペタッと抱きついてるミニスカメイドのセブンが居た



「うわぁああ!相変わらず現れる時は驚かされるな、見てきてくれるか」


『ブルト王国の隣、アルヌール帝国ですか…調べてきますね』


セブンは例のように消えた、謁見状態のブルト国王がビビっているが諜報専門のアンドロイドだという事で納得してもらえた


-------------------


場所を変えて応接間で持ってきたメロンとイチゴを出してくれたが、やはり甘いわ

栽培環境がいいんだろうな、お子様2名がびっくりしている



『執事のデニスと申します、厨房でトウモロコシとカボチャの出来にもコック長が驚いておりました、コレはどこで収穫したものですか』


「これは当方の経営しているRA2-iファーマーズという所で作成している野菜と果物です、本当は先日の詫びと思って持参しましたが…単なるお土産になってしまいました」


『これは城で使う分として今後とも取り引きをしたい、ショウ殿どうだろうか』


「うーん、王都の国王じゃないから勝手に取り引き契約を結んでもいいのかと…」


丈夫チャンフ、自分は主席でもあり国王でもある事を忘れてない?』


『ん、ショウ殿それはどういう意味かね?』


王都ではマクリミナス公爵と王都子爵という肩書きが2つあるが、実はアクア・ファル共和国7番目のフリーダム国の国王でもあり宙夏そらなつ国の主席でもあるのを説明した



宙夏そらなつ国ではショウ 天佑テェンヨウという名前で私が妻のショウ 春燕チュンイェンという立場でサポートしています、宙夏そらなつ国としては8区主の意見やお爺ちゃん…じゃない、副主席との調整もあるし、フリーダム国とブルト国とで同盟を結ぶべきだと思います、そうすれば事は上手く進むはずよ』


春燕チュンイェン、思い切った事を言うな…確かに大きい島1つだから同盟を結んでおいて、あの戦闘があった場所に滑走路と格納庫内部に大きめの『双方向転移門』を置けばいいのか、コレで王都と関係なしに取り引きが出来る」


『なるほど、よくわからんがショウ殿が国王であるのも理解した…デニス!書類とペンを持ってこい、ここで調印式をやるぞ』


お互いに同盟を結ぶという書類にサインをして交換をしエドガー国王と握手をした

今後は輸送機で野菜や果物を運ぶ事になるかもしれん



『セブンですお取り込み中、悪いのですが』


「うおっ!いきなり現れる…どうだった」


『アルヌール帝国は一撃で補給部隊と指示していた幹部まで一緒に吹っ飛ばしたのが効いてるようで大部隊で攻めるかイヤまたやられるぞと作戦参謀同士でモメてます、10日は大丈夫でしょう』


「そうか、セブンありがとう…エドガー国王しばらくは安心みたいです、そこで街外れの土地を提供して頂きたいのですが」


『すまないショウ国王、見てきてくれて助かる…いま地図を持ってこさせる』


あの戦闘地域から20kmほど街寄りの土地を提供してくれるというので深夜にドロイドを使って1000m滑走路と航空機が通過できるサイズの『双方向転移門』付き格納庫などを作らせるか、フリーダム国の格納庫も1つ対応させなきゃならんなと思ったら息子のフレドリックが1枚の紙を持ってきてコレが最初に来た1つ目だと絵を見せてくれた、結構上手いな…って、あああ!



「これは、まさか…」


『提督、この形は間違いないです』


銀パッドを出して検索してその画像と乗員をフレドリックに見せてみる



『そう、これ!この丸い眼鏡みたいなのは忘れない…ショウ国王は何でも知ってるねー』


『これはゆっくりとファーマ公国のほうへ飛んで行ったのを見てます、山沿いを飛ぶと公国へたどり着きますから』


執事のデニスに言われ、距離から考えて飛べないことは無いと判った

でも時代が違うぞ…あるのかそんな事



『提督、この世界なら時間がズレて人が存在していてもおかしくありません』


「ああ…本当なら同じ環境で零戦五二型が存在して飛んでいてもおかしくないが、信じられん」


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