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木偶の坊
快晴午前の道ばたに
陽は長くなり
暑さを求む
小さい町にある
ビルの影
涼みを見つけ佇んで
快晴を
改めて見る
俺の目は
青く高くて
勢い感じ
晴れやかな日に
俺は何を思う
思えないくらいに
鮮やかな青
風が舞う
埃を巻いた
季節風
肌寒さ
顔を撫でる
春名残り
夏の足音
近く感じて
何もない
木偶の坊
ビルに生え
バカなオッサン
季節見つけて
さてと歩こう
地球はまわる
俺もやることをやろう
スニーカーが噛みしめる足音に
足裏が少しこそばゆい
五月の風が
もう少し、木偶の坊でいろ!
そんな向かい風が俺に吹く
すなまいな
人間は人間を努めないと
人間なんだから