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RIN ~共に生きる異世界生活~  作者: ジルコ
第二章:メルリスの街にて
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ボス戦へ

職場の友人が山で怪我したらしいので見舞いにいってきます。

時間通りでなくてすみません。

 それから1か月は周回してLv上げをすることとヒナとの訓練を続けた。本来なら29回層までの探索に使うはずだった期間を短縮できたのでその分をLv上げに回したのだ。そのおかげもあって私自身のLvも36になり、ヒナもこの前44になったらしい。

 Lvが上がるにつれて20階層のボスを倒すまでの時間も短縮され、更に周回数が増える、だからLvが上がるという良い循環が出来ている。しかしこれで困ったのはゴブリンナイトの剣とゴブリンメイジの杖だ。既にギルドでの買い取りは出来ないので今は新しく買ったマジックバックの中に死蔵されている。約4000本の剣と杖、どうしようか。


 魔術式の研究と魔板の作成も順調だ。本の魔術式の方が効率がいいことが判明したので本を読み進めて、様々な魔術式のパターンを覚えることが出来た。その中でも特に役立ったのが魔術式の簡略化と詳細化による消費魔力の変化と魔術式の並びの法則だ。

 簡略化と詳細化は消費魔力は多くなるが簡単に描けるのと、描くのが難しくなるが消費魔力が少なくなるというものだ。私の場合はどんなに詳細になろうとも彫るのに苦労はしないので詳細化で効率を上げることができた。魔術式のような幾何学的な模様を描くのは得意だし。

 魔術式の並びは簡単に言うなれば魔術式ごとの相性の問題だ。相性によって、隣にあると効果が激減したり、逆に増幅したりする。極端な例でいくと火魔法の魔術式と水魔法の魔術式を隣にすると効果が激減する。まあ当たり前に感じるかもしれないが、法則性があって、なんか化学反応のしやすさと同じようだ。

 両方の性質ともまだまだ研究中だが、当初に比べれば比べ物にならないくらいの様々な効果や威力の魔板を作り出すことができている。


 ワクコからの手紙はまだ来ていない。まあ1か月に1回しか定期便は出ていないらしいから仕方がないかもしれない。ネロさんも最近はいろいろな材料の剣を持ってきて、それに私が魔術式を彫って回路が発動しないかを試している。本当にお金持ちだ。

 それに触発されて、お遊びで余っていたゴブリンナイトの剣をスライム液でコーティングして擬似魔剣を作ってみた。切り合ったりするとコーティングに傷がついて使い物にならなくなるし、使っているとだんだんとスライム液が劣化して流せる魔力が減り、威力が減少するという実践では使いづらい仕様になった。何本か作ってヒナに試してもらったのだが


「ほとんどは使いにくいニャ。先制攻撃しか使えないし、しかもコーティングのせいで切れ味が落ちているから逆に殲滅速度は遅くなると思うニャ。」


 と辛辣な評価を頂いた。しかしその中で1本だけヒナが気に入った魔剣があった。ヒナが前に言っていた斬撃を飛ばせる魔剣だ。何回も飛ばしてしまいにはMPが枯渇しそうになっていたのでよっぽど気に入ったのだろう。なのでヒナに1本同じものを作ってあげた。まだ改良点がありそうなので今はこの魔術式を改良できないか研究中だ。


 今回の休日で期限の3か月目に入っている。いよいよ次の探索で30階層のボスに挑む予定だ。ギルドでの情報収集をして、ヒナは来なかったが30階層をこの前クリアした冒険者にどんな感じなのかを聞いたりした。お酒を奢ったら自慢げに話してくれたが、まあ酔っ払って言っていたので話半分といったところだ。情報を元にヒナとも作戦会議をして3つくらいプランが作ってある。まあ結局はその場で判断になりそうな気もするが。

 食料、ポーション、状態異常回復薬も十分に用意した。死角はない。


「じゃあ行こうか。」

「そうニャ。最速記録を作るニャ。」

(おー。)

「あっ、やっぱり本当にするんだ。」

「大丈夫ニャ。今まででわかっている最速記録は4日。十分に記録更新できるニャ。」

(イエーイ。)

「ルージュ、適当に返事しない。」

(あっ、ばれた?)


 まあ別に公式にそんな記録があるわけじゃなく、冒険者が自慢するためのもののようなので自分から言わなければ別に目立つこともないから別に良いか。


「まあ、いつも通り。注意しながら進もう。」

「任せたニャ、タイチ。」

「なんか最近ヒナが堕落した気がする。」


 もちろん戦闘面に関しては全く問題ないが、道中はルージュと話していることが多くてほとんどの警戒を私がしている。まあ頼られているようで嬉しいのも確かだが。

 いつも通りヒナを荷台に乗せて迷宮を走り抜ける。今やゴブリンナイトやボブゴブリンもダートで1撃で倒せるため、見つけたら私だけが降りてダートを投げて倒していく。その間ヒナはストレッチなどをして時間を潰している。最近は19階層までの魔物の魔石などは放置している。時間がもったいない。

 7時間ほどでギルドの宿に着く。このまま30階層まで進んでも今日中には着けるはずだが体調を考慮し休むことにした。ここまで運んでくれたルージュに感謝しながら整備をする。


(いよいよだね。)

「そうだニャ。いよいよニャ。」

「まあ作戦がうまくいけば簡単に終わるはずだよ。」

(本当にうまくいくの?)

「さあ?」

「そこは自信を持って言って欲しかったニャ。」

「作戦が失敗しても何とかなるでしょ。」


 緊張感はあまりない。クリアした冒険者を見た限り、私とヒナとルージュいう戦力はこの初級迷宮に対しては過剰だ。あの冒険者たちだけならおそらくヒナだけで圧倒できる。

 ヒナは白色の彫刻が見事な鞘からミスリルの剣を取り出し手入れしている。


「この剣も初実戦ニャ。」


 ヒナが嬉しそうに剣を磨いているのを見ながら、試し切りもしたし、なによりゴブリンジェネラルが使っていたから違うんじゃないかなと思ったが水を差すのも可愛そうだしそのままにしておいた。鞘の完成が遅れると聞いたときはかなりへこんでいたしな。


(あれー、でも・・・)

「ルージュ君はちょっとこっち来ようか。」


 空気を読んでください。




 翌朝、宿の出入り口で警備していたおっちゃんに30階層のボスを倒してくると言って出てきた。これで失敗したりしたら恥ずかしいから必ず倒そう。

 最短ルートを進む。出てくる魔物を連携しながら倒し、ついに30階層への階段についた。ふぅーと軽く呼吸を整えて階段を降りる。降りきった先には今までよりも大きな扉がそびえ立っていた。

 玉座に座った魔物、その前を固める杖や剣を持った魔物、そして周りを躍動感あふれる感じに走っている狼に乗った魔物とそれと対峙する人間たちの絵が彫られている。通り道や周回でボス戦の扉は何回も同じように見ているのだが、何度見ても素晴らしいと感じてしまう私はちょっと異端なのかもしれない。


「準備はいい?」

「大丈夫ニャ。」

(こっちもいいよ。)


 扉に手を触れ、地響きのような音をさせながら扉が開いていく。生ぬるい風が私たちを撫でる。

 目の前に広がったのは謁見場だった。玉座に座ったジェネラルとその前方を固めるメイジとナイト。そしてその両脇にはライダーが整然と並んでいる。これは軍隊だ。今までのどの魔物たちよりも規則正しく、上位者の命令に従い敵をほふる軍団だ。

 ジェネラルを睨みつける。まるで私たちなど相手ではないとでも言うかのようにその目は虫けらを見るかのようなさげずんだような目をしていた。

 いつまでその余裕が続くか楽しみだよ、ジェネラルさん。


「じゃあやるか。」

1か月分をギュッとつめてみました。

ステータスを書くか迷ったのですがやめておきます。

どれだけ成長したかは最後のお楽しみで。

読んでくださってありがとうございます。

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RINの外伝の小説を書いています。次のリンクから読もうのページに行くことが出来ます。 「お仕事ですよ、メイド様!!」(飛びます) 少しでも気になった方は読んでみてください。
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