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第二話 勇者(推定:敵?)と旅をすることになりました

「そっかぁ、レムはお父さんに追い出されちゃったのか」

「はい……こんな遠くまで飛ばされたんです」


 って、なに普通に身の上話語っちゃってるんだろうか!?

 石に腰掛け、私たちは話していた。


「僕も遠いところから来たからなんとなく心細い気持ちわかるよ」


 私に寄り添おうとしてくれてる?

 え、この人実はいい人なのでは?


 そんな考えが浮かんだのも束の間、

 やはり左手は剣の柄に添えられているのを見て、

 私は縮み上がる。


「え、どうしたの?」

「いえ、その」


 ユウキは私の視線を辿る。そしてその先にある腰の剣にたどり着く。


「あー、ごめんね。怖がらせちゃったね。

 いや、僕落ち着かないとなにかに触れる癖があって」

「え、あ、そ、そうなんですね」

「普段、こんな可愛い女の子と話さないから」


 か、可愛い!?

 魔王の娘を可愛いだと!?


 本気で言っているのだろうか。

 それともお世辞……いや魔王の娘にお世辞を言うってなんだ?


「僕はさ、魔王討伐するまで帰れないんだ」

「え、そうなんですか」

「魔王討伐だなんて、本当はしたくないよ。

 だって怖いし」

「そ、そんなことないですよ!意外に優しい一面も……」

「え、そうなの? 

 そうだといいなあ」


 えっ、この人普通の人なんだろうか。

 なんかごっつくていかつい、光の魔剣持ってるけど。


 意外に話せば人界の人たちもわかってくれるかもしれないし、

 なんだったらお父様も私を追い出したこと改心してくれるかもしれないし。


「も、もしよかったら、一緒に行きませんか?魔王城!」

「え、いいの────

 僕、実は仲間探さないといけないんだ。

 でも仲間になってくれる人いなくて」

「え、そうなんですか?」

「怖いんだって……そんなの僕も一緒なのに」


 なんか可哀想。


 いや考えてみて。

 もしかしたらいいチャンスかもしれない。

 人界と魔界が手を取り合って平和を築くための!


 勇者を魔王城に招いて、お父様とお話してもらったらきっとわかってくれるはず!


 私は立ち上がった!


「行きましょう!魔王城!」

「おー!」


 私に続いて、ユウキもその場で立ち上がり拳を掲げた。


 ──この時の私はまだ知らなかった。

 この提案が、魔界と人界を巻き込む、

 とんでもない勘違いの始まりだったことを。

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