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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

未完結のコメディ3

ビビらせ!墓場の肝試し!

作者: にゃ~

【オバケがコワい!?】


 野菜ヘッドのカボチャおばけ。

 暗い色の風船頭は、見た人間をビビり上がらせて、抜け出た魂を貪り喰らうため。


 おばけは、あらゆる場所、あらゆる時間帯に現れる。

 が、最も人がビビり上がる場所と時間を選ぶのが、優れたおばけのステイタスなのさっ。


 ここは深夜のクソデカ霊園。

 読者の方にも分かりやすく例えると、太陽系1000万個ぶんの広さだ。


 その霊園のクソデカ墓石が立ち並ぶビル群を、耳が花になってるロリが、用もなくウロウロしていた。


「うう~……用もない墓場を、深夜にウロウロするのは怖いです……」


 強がりだ。本当は深夜でなくとも怖い。

 ビル壁に並ぶ無数の窓から怒れる住民たちが見おろす中、カボチャのおばけがビル陰から飛び出して、罪もないロリに襲いかかった。


「ばあ~っ! おばけだぞ~っ!」

「(へへっ。どうだ、ビビりやがれ! 魂ぬけ出れば、人間みんなが、カラッポ脱け殻のこして、美味しいゴハン!)」


 舌を出して片目を閉じた、定番おばけの驚かしポーズ。

 これには百獣殺しのロリも、すくみ上がって涙目になって、血の気が引いて、


「きゃあ──────────っ!?」

「ウギャァアアアアアア~ッ!?」


 ……思わず渾身の力で、悲鳴をあげた。

 すると、辺り一帯が音の波で揺れ砕け、ビル壁にヒビがはしり、住民たちはてんてこ舞い。


 当然、爆心地のおばけは、顔中のあらゆる穴という穴から煮汁を吹き出して、頭が割れて黄色い中身が見えてしまった。

 ロリは両手をあげて、イヤー! と、泣きながら去っていくが、そのまま追いかけて魂をカッ喰らおうという元気は、おばけには無い。


「……」


 おばけは煮汁を垂れ流したまま、廃人となった……。

 だが、最低Sランクの彼であっても、18時間も経てば完全に復活する。


 将来の自分に、今度こその人類抹殺の夢を託して、おばけは体をボロ塵へと変えて消えていく。

 崩れ落ちた割れカボチャを見おろして、ビルの住民たちが目をひからせる。


 去り行く戦士への、それは確かに礼儀だった。

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