花束 その2
「それでそれで?ももちゃんにはアタックしたの?」
「アタック?」
母はかなりノリノリで聞いてくる。
僕は母の方が盛り上がっている事に少し引きながら聞き返した。
母の鼻息が荒い。
「告白よ告白。好きです!って言った?」
「言ってないよそんなの!」
僕は顔を真っ赤にして両手をバタバタさせて抗議する。
そこでやっと我に返ったのか、母は慌てて謝罪する。
「ごめんごめんつい……」
「もー!」
「ごめんなさいホント」
僕は呆れつつ本題に入る。
「それでね、その、ね」
「どうしたの?何か困ってる?」
「うん……」
僕はたどたどしく、どうしたらいいのかと聞いた。
母は今度こそ真面目に考えてくれた。
「好きって事を伝えなきゃよね、とりあえず」
「う、うん……好きって、どうするの?」
「うーん、とりあえず……ええと、ももちゃんと青葉は元々仲良しだし……プレゼント渡してみたら?」
「プレゼント」
僕はいたって真面目な顔をして繰り返す。
母の内心はともかく、もうからかったりはしないでいてくれた。
「そう、ももちゃんの好きな物をプレゼントするの。そしたらきっと喜んでくれるし」
なんともまあ雑なアドバイスなのだけど、どのみち幼児に細かい事を言っても多分クリア出来なかっただろうし、これくらいがちょうど良かったのだろうか……
この後どういうやり取りをしたのかが曖昧だけど、とにかく僕はプレゼントについてまた頭を捻ることになった。




