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〇月〇日  作者: by sky kt
ある姉の日常その4
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7月28日

7月28日


昨日見た夢のせいか、いつも以上に気分が乗らないままテスト返却だけのために学校に行く。


テスト返却だけだったため、学校は午前中に終わり、私はすぐに家に帰る準備をする。


そんな私を見掛けて、友達が私の元にやって来た。


どうやら友達にも心配をかけてしまうくらい今日の私は調子悪く見えたらしい。


気晴らしにどこか行こうと誘いも受けるが、今日はどうしても気分に乗らなかったため丁重にお断りした。


本当にごめんね。


せっかく、誘ってくれたのに…


家に帰った私は、疲れているわけではないがあの人部屋でゆっくり横になる。


あれからすぐに眠ってしまっていた私は玄関扉の音により目を覚ました。


誰が帰って来たのかと気になり1階に降りてみると、珍しくお父さんが早めに帰って来たいた。


いつもはもうちょっと遅い時間に帰ってくるため、何となく何で早く帰ってこれたのか理由を尋ねてみた。


どうやら、出先での仕事が思った以上に早く終わってしまい、会社に戻っても絶妙に終業時間ぎりぎりになってしまいそうだったため直接家に帰って来たらしい。


私はそれだけ聞くとすぐに興味を無くし、あの人の部屋に戻ろうとしようとした時、今度はとても嬉しい知らせがお父さんから告げられた。


その知らせは、あの人が今日帰ってきてくれるということ。


あの人が帰ってくる。


そう、予定日よりも早くあの人が帰ってきてくれるんだ!


嬉しい!


本当に嬉しい!


今日あの人が帰ってきてくれんだ!


私の元に戻ってきてくれるんだ!


私のために帰ってきてくれんだ!


嬉しい!嬉しい!嬉しい!嬉しい!すっごい嬉しいわ!


けど、あの人も本当に人が悪い。


私にこのことを内緒にしておくなんて。


サプライズのつもりだったのかな?


お父さんだけではなくて、私にも言ってくれればよかったのに。


—―それから1時間後、家の外から車のエンジン音が聞こえてきた。


その音は徐々に大きくなり、我が家の近くまで車が来るのがわかった。


直感であの人が帰って来たのだと私にはわかった。


そして、気付くと玄関前まで駆けていた。


そのまま勢いに任せて玄関扉を開き、あの人の元まで駆け出そうとしていた。


しかし、私と同じく玄関前に集まって来た家族の存在により我がに返り、さっきまでの衝動を抑えて家族みんなであの人を玄関前で待つことになった。


そして、玄関の扉が開き久しぶりにあの人が私の目の前に


気付いたら目元に涙が溜まってしまい、危うくあの人の前で泣き顔を晒してしまうところだった。


涙をぐっと抑えてとびっきりの笑顔であの人の帰りを出迎えることができた。


そしたらあの人は失礼なくらい意外そうな顔をしてきた。


その後、彼も私だけに向って最高の笑顔でただいまと言ってくれた。


かなり恥ずかしく、照れくさくてあの場からすぐ消えてしまいたかったけど、それよりもずっとあの人の傍にいたいなと思った。


ただ、その後に大きな失敗をしてしまった。


最近あの人がいなかったせいか、最近の癖であの人の部屋のベッドで休んでるところを見られてしまったのだ。


超恥ずかしかった!


もう死にそうなくらい!


つい、大声をあげてあの人に怒鳴ってしまったため、弟妹達も私たちの元までやって来てしまった。


二人から含みのある視線に突きつけられているあの人の困り顔を見て申し訳ないと思うと気持ちと同時に、これは既成事実を作っておけばよかったと(よこしま)な気持ちも湧き出てしまった。


私はいつでも準備大丈夫だからね。


後は貴方の決心だけだからね。


大丈夫、きっとお父さんもお母さんも双子の二人もみんなわかってくれるはずだから。




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