表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
〇月〇日  作者: by sky kt
ある使用人の日常その4
65/68

8月15日

8月15日


木野須(このす)家との旅行も楽しかったせいか、気付けば帰りの時がやってきた。


まあ、帰るといっても木野須家にだけどな。


ちなみに今日は、天気も昨日と打って変わり雲一つもなく、青い空が延々と広がっている。


ここまで快晴になるんだったら確かに外で色々したくなる気持ちが出てくるのもんだな。


この辺りは散策し甲斐があるから次回来た時はぶらぶらしたいもんだ。


そんな名残惜しさも胸にしまい、俺達は木野須家別荘から出発し木野須家に帰宅した。


帰りの運転は、前半は俺で、後半は和馬がすることになり、途中のサービスエリアまでは俺が運転をした。


早めに別荘を出たつもりだったが、流石お盆最終日。


見事に高速で渋滞に引っかかってしまった。


のろのろ進む自動車の隙間からひょろっと抜き出るバイク勢を都度都度羨んで見ていること約2時間、渋滞ゾーンをようやく抜けてサービスエリアまで来ることができた。


だが、途中で寄ったサービスエリアもかなり混んでた。


まあ、あの渋滞後は休憩挟みたくなるよな。


今度は駐車場探しに苦労することになると思っていたところ、運良く近くで車が出ていき駐車することができた。


車から出た俺は、トイレを済まし適当に売店をふらふらしてみると面白そうな物がいくつかあった。


そのせいか、つい衝動的にお土産を購入する。


前回は公共機関だけで長旅していたから、こういったサービスエリアでしか見れないものあり、中々充実した時間だった。


ふと携帯を覗いてみると金治の娘さんからメールが来ていた。


どうやら、先月いきなり決まった転校の準備がようやく終わったそうだ。


引っ越しはともかく転校手続きが大変だったとか。


せっかくの夏休みにとんだ苦労をしているようだった。


更に9月からは一人暮らしをするっていうんだから大したもんだよ。


娘さんもそうだが、それを認めた金治と奥さんについてもだ。


俺に自分の子供がいたらどう判断するかな。


今の俺にとっては考えるだけ無駄なことだったか。


適当に返信していたら、『よかったら、家に来てください』と一部の人達からすると魅力的であろうお誘いを頂いた。


でも流石に中年のおっさんが女子学生の一人住まいに行くのは気が引けたのでやんわりと断った。


それでも来てくださいとか、何度かお誘いメールをが送られてきた。


結構、食い下がってきたのは意外だったな。


そんなやり取りを10分程度した後、途中で子供達と合流して車に戻りサービスエリアを後にした。


後半の帰路は和馬の運転で帰路を進む。


俺は助手席に座っていたので、和馬と他愛もない雑談をしていた。


話題が次々と変わっていく中で昔のアニメの話になってその話に一番が盛り上がった。


かなりメジャーでド定番と言っても差し支えのないロボットアニメについてだったが、この歳になるとロボットのかっこよさとかの話題のほかに考察めいたことをするのも凄く楽しかった。


盛り上がったアニメの話も一区切りついた時、ふと後ろが静かだと思い後部座席を確認してみると子供達が車に揺られながらぐっすり寝ていた。


今回の旅行で疲れていたのだろう。


なんとも微笑ましい光景だ。


こんな光景を見れる独身は俺くらいなもんだろう。


なんて俺は幸せ者なんだろう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ