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〇月〇日  作者: by sky kt
ある少年の日常その3
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7月29日

7月29日


今日は待ちに待った終業式。


昨日でテスト返却が終わったので今期はこれで学校生活に一区切りがつくことになる。


部活があるやつは夏休みも部活のために学校に来ることになるのだろう。


俺は帰宅部なため特に学校に行くことはないのでどっぷり夏休みを満喫することができる。


そして、夏休み初日は女の子とのお出かけ。


いやあ、今年の夏は幸先いいなあ!


だというのに、今日の玄大のテンションがやけに落ち込んでいた。


今日とか一番テンション高くなってうるさいはず玄大が。


明日は待ち望んでいた大河内さんたちと遊べるっていうのにどうしたというのか。


感情の起伏は激しいやつだから別に落ち込んでいる姿は珍しくはないのだが、一日ずっとテンションが低いのは珍しい光景だった。


あまり触れてはいけないかなと思ったけど、明日まで引きずられたら困るのでさりげなく何があったのか聞いてみた。


最初は渋っていたが、こちらの気持ちも汲んでくれたのか落ち込んでいる理由を話してくれた。


どうやら、昨日学校帰りに不審者らしき男に捕まっていた女の子を助けようとしたらしいが、逆に返り討ちにあい、更にはその女の子が実は武道を(たしな)んでいたらしく不審者を撃退し、助けてもらったとか。


そして、返り討ちにあった時に足を挫いてしまい女の子の肩を借りお前の家まで送ってもらい、その途中で大河内さんと遭遇してしまったと。


さらにはその女の子がまさかの大河内さんの妹さんだったと。


なるほど。


お前それすべて本当だとしたら相当かっこ悪いぞ。


確かにそんなことあったら凹むわな。


あまりにも滑稽な顛末であったのでうまく玄大を慰める言葉が出ず、ありきたりな励まししかできなかった。


へたな慰めをしてより落ち込まれても困るしな。


東は東で大河内さんが自分のところへ来ることを考慮したのか、休み時間中は教室にいることはなかった。


結局、今日一日玄大は元気がなく、休み時間は基本机にうつ伏せになってふて寝をしていた。


そしてうつ伏せ状態から聞こえてくる溜息の数が尋常じゃなかった。


落ち込む気持ちはすごくわかるが、明日には機嫌直しておけよ。


なんか展開的にまた凹むことになると思うから。


明日はなんか彼らから波乱が起きる気がする。


まあ、俺は今回その恋愛人間関係では蚊帳の外ですけどね!


俺は俺で、大河内さんの友達と仲良くなってあわよくば親密な仲になってやるぜ。


余談だが、明日のことをたまたま杉山さんに話したら何故か不機嫌になり、今日一日のあたりが強かった。




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