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〇月〇日  作者: by sky kt
ある少年の日常その3
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7月25日

7月25日 


今日は期末テスト4日目。


あと一日でこの地獄の期間が終わると思うと不思議と勉強するやる気がふつふつと湧いてくるを感じた。


この奇跡的なやる気を無駄にしてはいけないと思い、休み時間全てをかけて今日の科目の追い込みをしようとした。


しかし、そのやる気はテスト予定表を見てしまったせいですべてが変わった。


よりにもよって残っているテスト科目が古典という(いにしえ)の呪術であったのだ。


そう、古典は俺の一番嫌いな科目だ。


何で「今」を生きる俺たちがもう使うことのない旧日本語の勉強をしないといけないんだ。


ただでさえ現代文も満足できる程達者ではないというのに。


だから、俺の奇跡的なやる気は嫌いな古典の前に跡形もなく消滅してしまった。


もちろんテスト結果はもうボロボロだった。


なんだよ、あの問題は!全然予告範囲から出てないだろ。


あのデブ山(古典の先生)め、自分の授業で寝てるやつが多いからってその鬱憤をテストで晴らしやがって。


赤点ギリギリラインなのかも怪しいレベルじゃねえか。


テストが終わった後にできることと言ったら、選択肢問題で俺の勘が冴えていたことを祈るしかないくらいだ。



玄大なんかもう大河内さんどころではなくなっていて、上の空になって「留年…留年…」と呟いていたし、東は相変わらず余裕そうな顔してるし…それは、いつものことか。


そして、これは俺の気のせいかやたら大河内さんが東のところに来て勉強を教えてもらっていた気がする。


何故そこの記憶が曖昧かというと自分のテストのことでいっぱいで周りに気を向けるほど余裕がなかった。


俺の今日の記憶は玄大と教科書にらめっこしてたのと、テストで絶望してた位のことしか残ってないしな。


多分、玄大も似たようなもんだと思う。


今日の古典が実質山場だったしな。


明日は最終日で科目も倫理と音楽だ。


今日の古典と比べれば全然余裕があるってもんだぜ。


ちなみに家庭科は高得点は取れずとも赤点ではない自信があるからどうでもいいと思っている。


うちのお手伝いさんをしてるおじさんが聞いたら怒るかもしれないが。


そして、おじさんを怒らせたら次に姉貴が俺に追加制裁してくる可能性があるしな。


ぶっちゃけ、おじさん怒らすよりそっちのほうが面倒くさい。


特に今は荒れてるから刺激を与えたくないし。


触らぬ神に祟りなしだしな。


とりあえず明日さえ乗り切れば終わりなんだ。


だから明日よ、早く来てくれ!


……そして、その夏休みよさらに早く来てくれ。



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