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〇月〇日  作者: by sky kt
ある村娘の日常その3
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7月22日

7月22日


期末テスト。


恐らく学生の中でこの単語が好きな人はほとんどいないと思う。


いるとしたら、その好きな理由を是非聞いてみたりしてみたいな。


もちろんぼくは嫌い。


特にぼくの場合は延祭の準備が始まる頃から何一つ勉強していないから期末テストは地獄ともいうべきだ。


赤点はもちろん、全教科を7割以上取らないと進級の危機に陥っている。


やっぱり中間テストを受けてないのが致命的だったみたい。


だから、はっきり言ってぼくは今年の留年を半ば覚悟していた。


しかし、人生は何が起こるかよく分からない。


またまたぼくは希望を掴み取ることができた。


そう、期末テストを無事に乗りきることができたのだ。


………恋のパワーは無限大って本当なんだなあ。


少女漫画のヒロイン達の気持ちがすっごいわかった気がする。


一夜漬けであったといえど、全教科を満点近く叩き出せたと自負している。


何が理由と尋ねられたとしたら、二つ答えられる。


一つ目はもちろんあの方からの応援。


あの方が応援してくれる度に、それに応えなきゃと必死でテスト勉強ができることができた!


恋のパワー炸裂って感じかな?


二つ目はクラスメイト達の協力。


クラスメイトから勉強を教えてくれたり、ノートを貸してもらえたおかげで何を勉強するべきか分かることができた。


本当に皆優しくてとても嬉しかった。


けれど、皆はテスト返しの時ぼくの点数を見てびっくりするかもしれないな。


まるでフィクションみたいだと。


もし、この世界がフィクションであるならぼくは間違えなく、ヒロインなんだなと思う。


けど、40代の人を好きになる少女漫画なんてあったかな?


もしかしたら、ぼくは新しいジャンルのヒロインになっちゃうのかな?


それともあの方が主人公のお話かな?


ヒロインが高校生なんてイケナイ人だな。


世間的にはロリコンになっちゃうな。


だから結婚はぼくが20歳になるまで我慢してもらわなきゃ。


テスト結果に自信があるせいか、ぼくの頭の中はもうお花畑状態になっちゃっていた。


また、テストが終わった反動か、今日はたっくさんあの方とメールをしちゃった。


気付けば夜中になってしまっていたくらいに。


明日は休みだからといって遅くまで起きてしまったようだ。


ぼく個人としては全然大丈夫だったけど、あの方が『そろそろ寝ないと肌に悪いぞ!』とぼくを気遣ってくれたところで本日の幸せ時間は終わりとなった。


元々ベッドに横になっていたので、ぼくはそのまま携帯を放り投げ、目を瞑る。


あ、もちろん携帯の充電は忘れずにしてね。


何だかんだですぐに寝れると思っていたのだけど、睡魔が全く訪れてくれない。


肌荒れなんかしてあの方に幻滅なんかされたくないため、頑張って寝よう。


だから、早くぼくのところにもおいでよ、睡魔!

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