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〇月〇日  作者: by sky kt
ある姉の日常その3
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7月20日

7月20日


昨日のことが頭に残っているせいか今日は何だか虫の居所が悪い1日だった。


学校でも友達に心配掛けさせちゃったし。


そんな陰鬱な私と打って変わって妹は調子を取り戻したようだ。


良かった、ちゃんと元気出してくれて。


やっぱりあの子は元気が一番だもんね。


昨日は変な風に思ってごめんね、今度お菓子を作ってあげるから許して頂戴ね。


妹本人に何かしたわけではないが、昨日あまりに醜い嫉妬をしちゃったため、負い目を感じてしまう。


あんな良い子に私ったら本当…


妹と比較をしてしまい、更に気が滅入ってしまう。


マイナス思考に走ってばっかじゃ駄目だ。


少しでも明るいことでも考えていこう。


………。


どうしよう思い付かない…


はあ、本当にこんな時あの子の明るさが羨ましい。


私ももっと明るくしなきゃ。


………。


…将来はあんな感じの元気な子供が欲しいなあ。


咄嗟で無理矢理過ぎる思い付き。


だけどそのお陰であの人との子供のことを考えた途端幸せな気持ちが溢れてきた。


私とあの人との子供、ほんとにどんな感じになるのかな?


容姿は私よりになってもらって、性格は男の子女の子関係なく妹のような元気で明るい子になってほしいな。


そして、元気有り余る子供に振り回されるあの人…


ああ、何て素晴らしい未来。


早くこの理想を実現したいな。


──と、あの人との将来を考えて幾分気持ちが晴れやかになっていたのだけど、3限終了あたりから再び気分が暗転してしまう。


なんだろう、今日はあの人に嫌なことが起こる予感がする。


私は学校が終わると速攻で家に帰り、あの人の部屋に入って気持ちを少しでも落ち着かせる。


途中お母さんから夕食を食べに行くよう呼ばれたが、食べる気分ではないと伝える。


落ち着いたところであの人にメールを送ってみた。


返事は意外と早く、『意味が分からん』と返ってきた。


何か嫌な予感がしたから心配になったという趣旨を伝えると、再び『意味がさっぱり分からん』と返信が届く。


こんな時に鈍感を発揮しなくていいのに、あの人は全く…。


私の気持ちをもっと理解してよ!


私はこんなにも辛い想いをしてるというのに。


貴方もそうなんじゃないの?


チガワナイヨネ?


………。


ううん、それは考え過ぎかな。


あの人も私と離れて心の奥では寂しい決まっている。


ただ、それを表に出すのが苦手なだけよね。


だから、お互いその気持ちを紛らわすために毎日メールをやってるんだから。


あと少し。


もう少しの辛抱だ。


それまで壊れないように耐えなきゃ。


私自身のため。


そして貴方のためにもね。


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