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〇月〇日  作者: by sky kt
ある使用人の日常その3
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7月22日

7月22日


気付くと超長期休暇取ってから3週間の時間が経っていた。


そんな優雅な身分でいられる俺なんだが、北陸のとある旅館で一言で言いたいことがある。


疲れた。


本当に疲れた。


休憩をくれ。


もうゆっくりしたい。


自分だけの時間が欲しい。


疲れた疲れた疲れた………疲れた!


全く一言で収まっていない気持ちが全身に満ちていく。


そんな俺の気持ちに見事反比例するがごとく、携帯がぶるぶると微かに振動する。


開くとまた1件のメールが届いている。


今度はどっちなんだよ…


………


今日はこっちか…


北陸に来てから今この瞬間までメールの嵐が絶賛上陸中だ。


精神を休めるための旅行だというのに、この二日間は逆に疲労増加の一途だ。


主に二人のJKのせいであり、世の中の男子学生からしたら羨む状況かもしれないがな。


40過ぎのおっさんからしたらしんどくてたまらん。


一日中メールすることにこんなにも疲れるなんて…


また、交互に送られてくることもあるから、それぞれの内容に合わせた返しがだるくてだるくて…


仕事のことなら平気なんだけどな…


年頃の女の子の相手は難しい。


てか、この時期は期末テストがあると思うんだが、そこら辺は大丈夫なのか?


おじさん的にはメールに精を出すんじゃなくて勉学と学生生活に出してほしいもんだよ。


流石に無視はできないので気分を害さない程度の適当な文を送り主に返信する。


1分も経たず再びメールが来るのかと身構えていたが、意外なことに直ぐに返信は来なかった。


そんなに時間をかける内容じゃなかったと思うんだけどな…まあ、いいか。


そういえば和真の子供たちもこの時期はテスト期間のはず。


一番上の姉は毎回テストの点数を自慢してくるから心配ない。


双子妹もいつもの生活を見ていると多少の不安感があると思いきや、こちらもなんやかんやでしっかりしているため心配ない。


そして双子兄は………しっかり点数取れるだろうか?


歴史関連はたまに俺が教えているから大丈夫のはずだが、他の教科は心配だ。


普段温厚そうに見える鈴子さんだが、意外に教育ママのとこがあるからなあ。


2年前拝んだあの姿は今でも脳裏に焼き付いているぜ…


あれは子供関係なしに大人でも泣いてしまうレベルだったな…


ほんと木野須家の女性陣は色んな意味で恐れいるよ。


だから強く生きろよ、木野須家男達よ!


それからメールを送ってから1時間後に1件のメールが届いた。


………


今度はお前か…


そして更に1時間後に届くメールが3件になるなんてこの時の俺は知る由もなかった。


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