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〇月〇日  作者: by sky kt
ある少年の日常その2
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7月15日

7月15日


今日はあれだけ夏日和を感じさせた天候と打って変わってざあざあ振りの大雨だ。


今日の天気予報では雨が降るはずなんてないと豪語していたあのお天気お姉さんは、一度現場まで出向いて大雨の中予報してほしい。


「今日のお天気は晴れです!」と、大雨土砂降りの中笑顔でいってほしい。


そうすれば、おっちょこちょいのお天気お姉さんということで許してあげよう。


それどころかなんかそっちの方が可愛い感じがするからぜひそうしてほしい。


…まああの人、人妻だけどな。


 とりあえず今日は思った以上に雨がすごく、予報と全然違っていたため傘を持ってきてない人が少なくなかった。


そして大河内さんもそのうちの一人だった。


情報は俺らの頼れるあずまさん。


なんでそんなこと知ってるか尋ねてみると五限の休み時間たまたま大河内さんと会い、そんなことを話したらしい。


それは本当に偶然だったのかは置いておいて、急遽俺たちは相合傘作戦を決行し玄大と大河内さんとの相合傘をさせようとした。


しようとしたのだが、あの馬鹿(玄大)、肝心な時に自分も傘を忘れてしまったので作戦失敗。


本当にこの先うまくいくのか心配になったわ。


そして、最悪なことに今朝絶対に持ってきてた俺の傘が無くなっていた。


ここの学校は治安も悪くないし、ビニール傘ではなく、茶色の傘だから盗まれるとは全く思わなかった。


俺は自分の傘が盗まれるとはと落ち込んでいた時にタイミングよくメールが届く。


見てみると我が双子の可愛い妹から『傘を忘れたから返してもらう』とのメールが着信。


いやいや妹さんよ、それあなたのじゃないからね?


俺が持ってきた傘だったんだからね?


もう本当に最悪だわ。


こんな気分になった全ての元凶はお天気お姉さんのせいだ。


まあ、あの傘は俺の物ではなく正確にはおじさんの傘で、それを勝手に借りただけなんだけどな。


結局帰りは、何故かあずまの傘で大河内さん、東、玄大の三人で傘を使うという凄い奇妙な形になってしまった。


俺は仲間はずれで一人だけずぶ濡れで帰ったとかそんなわけなく、たまたま下駄箱で居合わせた杉山さんのご厚意により、杉山さんの傘の中に入れてもらった。


女の子と相合傘ができる日が来るなんてとても感激した!


恥ずかしい気持ちもなくはなかったが、濡れるのは嫌だったし、折角の杉山さんの好意を無駄にするわけにもいかないし、俺は喜んで相合傘を甘んじた。


五人で帰ることになった俺たちは前に玄大達三人、後方に俺と杉山さんという形で下校をする。


健気に俺に話を振ってくれる杉山さんと楽しい会話をしている中、前方の組は少し微妙な空気を出していた。


大河内さんが一生懸命にあずまに話しかける中、玄大が頑張って大河内さんに話しかけていたが、違和感無いように華麗にスルーされ続けていた。


これ大河内さんはあずま好きな可能性高いだろ。


さり気なく身体をあずまに寄せてるし。


東も何となく察したのか少し困惑気味だった。


そして玄大気付け、現実を。


一体玄大の恋の行方はどうなるのか。俺の姉ちゃんくらい前途多難だろうな。


まあ、姉ちゃんにはライバルがいないだけマシかもな。


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