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〇月〇日  作者: by sky kt
ある少年の日常その2
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7月10日

7月10日


今日はおじさんがこの家を出て行ってから初めて姉貴のご機嫌が良好だった。


理由は姉貴から勝手に教えてくれて、おじさんから自分用のプレゼントがあるって報告があったかららしい。


良かったね姉貴、俺も貴方がご機嫌なら助かりますよ。


おじさんも何だかんだで姉貴想いなところがあるんだな。


―ここから随分離れているだろう遠くの地でおじさんが涙を流している姿を見えるの気のせいかな?


姉貴絶対おじさんに無理言ったんだろうな、間違いなく。


その幸せをみんなに分けてあげます的な見当はずれなご配慮をしてくれたのか、姉貴は家族全員に言いふらしに回る。


これが平日だったら学校の皆に言いまわったりするのかな?


んで、姉貴の吉報に対して妹が姉貴だけ個別にプレゼントがあってずるいと思ったのか、顔はとても笑っていたが絶対に内心では怒ってたよな、あれは。


双子だからわかるシンパシー。


そのせいか妹にやつあたりされた俺…お兄ちゃん悲しかったよ!妹よ!


どうやら俺の気持ちは伝わらないらしい一方通行のシンパシーだった。


さてはメンテナンスしてないな!


しろ!そしてもうちょっと兄を労わってくれ…


というか妹も妹でおじさんに個別のお土産を頼めばいいのに。


おじさんのことだから姉貴に買うんなら妹にも買ってくれるだろう。


いや、何だかんだで頼んだろうな、あの子はかなりの負けず嫌いだから。


ちなみに俺は俺でおじさんから例の美人さんの写メをもらったから個別の土産とかは欲しいとは思わない。


あればあったで嬉しいんだが、折角の旅行なんだから俺たちのことを忘れて羽を伸ばしてもらいたい。


一応そのことはとっくにおじさんに伝えてはいるけど。


姉貴のことで頭を抱えることがない有意義な日だったが、その夜、また気付くと迷惑メールが届いていた。


最近になって本当に迷惑メールが多い。


俺もこいつに迷惑メールを送り返してやろうか。


………いや、んなことしたらそれこそ向こうの思う壺か。


おじさんみたいにかわいい子の写真でもあれば存分に閲覧しちゃうけど、最初に見た気持ち悪い中身を体験してから全く見たいと思うわけがない。


今日も変わらず絶対にろくな内容じゃないだろうし。


いい加減削除し続けるのもめんどくさかったので、そのメールをアドレス拒否に設定した。


これで今日から迷惑メールに気にする必要がなくなった。


よかったよかった。


今日はこのまま安らかに眠るとしよう。


明日の姉貴の機嫌が良いと助かると考えながら俺の意識は夢の中に吸い込まれていった。


と思ったら明日学校じゃん…


数学の宿題忘れてた…


―俺はこの日、徹夜した。


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