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〇月〇日  作者: by sky kt
ある姉の日常その2
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7月14日

7月14日 


今日は7月14日。


気付いたら七夕から一週間経っていた。


今振り返るとあの時の私は本当に余裕がなかった。


滑稽だったろう。


だからそんな余裕のない私を妹は気付いてくれて笹を持ってきてくれたのかな?


……いや、前々からやっていたからそんなわけないか。


あの子は本当に何を考えているのかよくわからないわ。


何も考えていないだけかな?


それは、ちょっと失礼か。


けど、妹に対してそんなことを考えてしまうくらい、この一週間で私とあの人との間に大きな進展があった。


前々から深い絆で結ばれていたけど、より深くなったかなと思う。


案外、七夕に願いが叶うという話は本当なのかもしれない。


いや、まだ私の願いは叶ったわけではない。


あの人と再会していないから。


けど、良い方向になっているのは間違いない。


彦星ひこぼしと織姫おりひめには感謝しなくちゃいけない。


……あの二人のおかげかは知らないけど…


そんな私の機嫌が良いのを感じ取ったのか、友達が今日は勉強会をしようと話を持ち掛けてきた。


本当にこの子は調子が良いというか、間が良いというか…


もちろん、機嫌の良い私は二つ返事を返して了承し、放課後に喫茶店でやろうということになった。


そして、あっという間に放課後になり、私と友達は帰り道にある喫茶店に寄った。


店の中はいつもより密度が濃く、私達と同じ考えで来ているであろう学生がちらほら見える。


私たちは入口は少し騒がしかったので、たまたま空いていた一番奥の席に座ることにした。


私はアイスコーヒーを、彼女はアイスカフェオレを頼み、早速勉強会を開き始めた。


今日は数学をしようということになっていたので、数学の教科書とノートを開く私。


そして、発案者である彼女もかばんから教科書とノートを出して、携帯を開く。


最初から雲行きの怪しい勉強会だったけど、30分後にはしっかり勉強会となった。


それから二人だけの勉強会は3時間近く続き、外も随分暗くなっていたので今日はお開きとなった。


約3時間の勉強会の結果は、まあまあだと私は思う。


あくまで私はだけど。


相方は望む結果ではなかったらしく少し雰囲気が重い。


至極残念だけど、お家で頑張ってもらおう。


しっかりわからないところは教えたし、大丈夫なはずだよね。


別れ際に「また夜にわからないところ聞くね!」と言われた気がするけど、多分疲れて幻聴が聞こえちゃったかな。


私は疲れて早く寝ちゃうかもしれないけど、彼女は自分一人で頑張れるはず。


とりあえず今日はあの人の部屋に籠って疲れを癒そう。


そうだ、今日もしっかりメールをしなくちゃ。


あの人とのメールのやり取りに夢中になってしまい、他の人のメールはないがしろになっちゃうが、仕方ないよね。


だって、夫婦の営みの方が一番大事なんだから。

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