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〇月〇日  作者: by sky kt
ある使用人の日常その2
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7月19日

7月19日

 

旅行先の神社でのことだ。


気付いたら太陽は傾き、空も青からオレンジに変わっている。


腕時計を(のぞ)くと、いつの間にか半日が経過していたようだ。


パンフレットにも載っていない寂れたこの神社に何故立ち寄ったかというと、何となく惹かれるものがあり、お参りがてら寄ってみただけだ。


そして特にお願いもなく、何となく賽銭箱に賽銭してみた。


それが俺の最後の記憶であり、そこから半日の記憶が飛んじまっている。


暑い季節である夏なのだが夕暮れ時だったので肌寒かった。


そして記憶が無いと言ってもあくまで無くなったのは賽銭した後からついさっきまでのことであり、違う記憶がしっかりと俺の頭の中に植え付けられていた。


そう、こことは別の世界でのことがしっかり記憶に残っている。


多分俺は別世界に飛ばされていたんだと思う。


ありえないと思うが、けどあれは現実であったに違いない。


この世界では1日も経っていないだろうがあの世界では何年も経過していたはずだ。


俺はしっかりと憶えている。


あのゲームのようなファンタスティックな世界を。


このことを誰に伝えても絶対に信じてもらえないだろう。


俺だったら絶対に信じないしな。


なんだろう、この超長期休暇で俺は信じられない体験をいくつも経験してしまった。


このことをノートに全部書くとしたら、一冊以上の小説が書けてしまいそうなので書こうとは思わない。


未知なる世界を周りながら、心強い仲間との出会い、悪の軍団とその親玉と戦ったり、そして柄にもなくその世界の住人と恋をしてしまったことを。


40のおやじになっているのに、あんな冒険をすることになったなんてな。


俺はあっちの世界でやるべきことを成した直後、謎の光に包まれてこっちの世界に戻ってきたということになるのか?


本当に始まりも終わりも急展開過ぎてついていけないぜ。


後、あいつらにしっかり別れの挨拶ができなかったな。


もう会えないと思うだけに余計後悔してくるぜ。


元気にしているかな、あいつら…
















ていうストーリーを考えてみたんだが、売れる内容だろうか?


異世界で転生ものは最近流行っているらしいからな。


俺も是非便乗したい。


後は+αとしてハーレムも付け加えて、ライトノベル文庫社に出版してみたらいい線いったりしてな…それはないか。


…なんか今日1日無駄にした感が半端ないから明日こそはしっかり観光しよう。


せっかくの京都だ。


日本の文化をしっかり見とかなきゃだな。


金治の娘さんとか京都にすごい定着しそうだと思う。


あの子、ザ・和風美人だからな。


何となくだが、たまには俺からメールしてみたらすんごい早さで返信がきた。


こんなところは現代っ子って感じ可愛かったな。


今度一緒に京都行くかと冗談のメールもノリよく返してくれた。


いや、女子高校生とのメール楽しいな!


それから姉の方からもいつも通りメールが来るが、どうやら双子妹の様子がおかしいとのことだった。


びっくりすることに双子妹にどこか既視感を感じ、俺もそうだったと返信する。


すると、すぐにメールが返ってきた。


俺のことを心配してくれてるメールで何だか心暖まる気持ちになるね。


ぶっちゃけもう何でもないんだが双子妹のことも考えて『明日には妹も俺も良くなるよ』と送り返した。


それに対して心配して損したのかと思ったのか京都での個別お土産を要求してきやがった。


まあ無駄に心配掛けさせた訳だし今日のところは素直に返事でもしておこう。

区切ります。


*少し話を合わせるために後付けしました。(2017/6/19)

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