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〇月〇日  作者: by sky kt
ある少年の日常
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7月1日

7月1日


俺は普段より早く起きた。


理由は俺たちの家で長年家政婦をしていてくれたおじさんが超長期休暇で旅行に出発するからだ。


だから、俺の家族総動員で色々世話をしてくれたおじさんのお見送りをすることになった。


おじさんは別に自分の見送りなんてしなくていいと言っていたが、誰一人そんな意見を了承しなかった。


ある意味おじさんが俺達の中でどう思われているか分かる瞬間だったな。


もちろん俺も大好きだぜ。


LOVEではなくLIKEの意味でな。


また、出掛ける直前に我が双子の妹は、なんかたくさんお土産を注文していた。


あざとく猫なで声を出し、がめつく遠慮知らずの注文量。


うん、いつもの妹でお兄ちゃんなんか悲しいぞ。


そんなことを知ってか知らずかわからないが、おじさんは妹だけでなく、「子供達全員用のお土産をたくさん買ってくる」とにこやかに言ってくれた。


その言葉に妹は両足で跳ね上がり、力強くガッツポーズを披露する。


喜ぶのはいいけど、みんなのお土産だからな?


お前一人だけじゃないからな?


頼むから独占しないでね?


そして案の定、注文のお土産類は食べ物系ばっかりを頼んでた妹。


単純でかつ、食欲にしか目がない妹でお兄ちゃんこの先心配。


まあ、外では立派な女子高校生をやっているので杞憂で終わると思うけど。


お土産を大量(あくまで俺たち兄妹まとめてのおみやげだが)に確保した超ご機嫌な妹と反対に姉貴は、かなり不機嫌な様子でいた。


なんで不機嫌なのかは俺からすればすぐにわかってしまう。


おじさんがいなくなるから。


ただそれだけの理由。


けど、姉貴にとっては大問題だ。


姉貴は今日から一ヶ月耐えられるだろうか。


ある意味見物みものだな、これは。


姉貴の波乱万丈物語の初日は、特に目立った行動なく一日が終わり、いざ寝ようとした時だった。


誰かからメールが送られてきた。


誰から送られてきたのか気になり、メールを見てみると『いつも見てます。今日もお疲れ様。』と何とも怖いメールが送られてきた。


何これ?


呪いメール?それか今流行りのチェーンメールか?


悪いが、俺はこういったモノは信じないタチなんでね。


俺はどうせデマだからと思い、このメールを誰にも送らず俺で終わらすことにした。


偉いな、俺。


マジかっこいい!


モテモテになっちゃう!


………うん。


…夏なのに寒気がきたぜ。


特に今日は暑かったはずなんでけどな…


原因はわからないが、多分このメールのせいだろう。


なら、とっとと早く忘れてしまおう。


先ほどの思考と共に。


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