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〇月〇日  作者: by sky kt
ある姉の日常
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7月7日

7月7日


 良かった…本当に良かった。


あの人は無事のようだった。


一昨日おとといの夜から連絡がなかったのはただ単に携帯を見ていなかったらしい。


とんだうっかりさんだわ、全く…


けど、これは許されないことだ。


私は心を鬼にしてあの人にこれでもかというくらい説教をした。


今後はこのようなことが起きないために30回以上私と連絡を取り合うことと、私を悲しめた罰として特別なお土産を買ってきてもらうことで今回の件は水に流した。


そして今日は7月7日。


あの人がいなくなってからちょうど一週間であり、今日は七夕だ。


七夕といえば、一年に一度だけ織姫おりひめ彦星ひこぼしが天の川で再会できるというなかなか儚くロマンチックな話だ。


そして世間一般はこの日にちなんで、願いことを短冊に書き込めて笹に吊るして楽しんでいる。


普段はあまりこういったイベントは興味がない。


だけど今の私は藁をつかむ思いで、今年は短冊にお願い事を書いた。


あの人と早く会えますようにと。


今思うと織姫おりひめ彦星ひこぼしは一年に一回だけ会える日なのに、私とあの人は会うことができないないなんて皮肉な話だ。


そもそも、私がどうして短冊にお願いをできたかというと、私の家には何故か毎年竹があるからだ。


そして毎年、その竹の笹の葉に私以外の家族皆がお願い事をしている。


そうなった理由は、普段から子供っぽい妹が毎回どこからか竹を持ってきているからだ。


本当にどこから持ってくるのか…


そんな妹は毎年なかなかしょぼいお願いごとばかりする。


確か去年は胸がでかくなるようにだ。


その前は、3億円が欲しいだったはず。わが妹ながらがめつい子だな。


毎年毎年結構しょーもないお願い事ばかりしてた妹。


そして妹のお願いは私の知るところ未だ一つも叶っていない。


3億円の件については逆にお小遣いを減らされてしまう始末であった。


哀れだったな、あの時の妹…


ただそれを理由にあの人にお金をせがんだのは許されないことだったので、代わりに私とかけるのお小遣いを分けてあげたな。


かけるはかなり文句を言ったが、そこはお姉ちゃんパワーでなんとかなった。


それで結果的に普段のお小遣いよりもお金が増えて喜ぶ妹…


現金な子だな、まったく。


可愛いからつい甘くしちゃう私もいけないのだけど。


…そんな面倒のかかる可愛い妹の今年のお願いごとは何かなと思い、すでに書いてある短冊を見たら、愛がほしいと書いてあった。


思春期ならではのお願い事だったな思った。


もう本当にかわいいな!


けど、父さんが見たらどう思うのやらお構いなしのお願いだ。


妹には私みたいに運命の人とは出会えてないらしい。


あの子、すごく可愛いからすでに彼氏がいるかなって思ったけど、意外だったな。


早く私みたいにあの人みたいな運命の人を見つけられればいいね。


はあ、私も早くあの人に会いたいな。


区切ります。


ご愛読ありがとうございました。


来週には絶対に更新したいと思います。

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