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〇月〇日  作者: by sky kt
ある使用人の日常
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7月1日

すみません。また設定大きく変えました。

一応、旧『真実の日常』です。


色々伏線ばかり作って回収できそうにないので、最初のプロローグを削除しました。

変わらず拙い文章ですが、暇つぶしにでもなれたら幸いです。

改めてよろしくお願いします。

7月1日


今日は7月1日、夏の入り口の日だ。


まあ、俺が7月は夏最初の月だと勝手に思っているだけなんだが。


理由としては7月から暑くなるからだ。


単純かつ明快だろ?


そして俺の予想を裏切らず、今日は朝から暑い絶好の夏日和だ。


そんな暑い日の中、世のサラリーマンは汗水垂らして今日もお勤めを頑張ることだろう。


俺か?


俺は暑い中働くのは御免願い下げたいので、今日から超長期休暇をもらって旅行日和を決行することにした。


まあ、ほとんど主夫みたいことばっかやってるから休暇もくそもないことだろう。


正確には家政婦?お手伝いさん?そんな感じの仕事を友人宅でやらしてもらっている。


友人の名前は木野須このす和馬、俺の親友兼雇い主の家でだ。


俺が和馬かずまの下で働いてからもう二十年は経った。


もう四十になっているというのに俺は木野須このす家に寄生真っ最中。


まあ、正しくは成り行きで木野須このす家のお手伝いさんやることになって、そのままこの馬鹿でかい屋敷に住まわしてもらっている。


雇い人すら住居できるほど家が馬鹿でかいのは、和馬が某大企業の役員であるからだ。


そんな大企業に俺も昔は組織の歯車として会社に勤めてよく和馬の下で仕事に携わっていた。


しかし色々訳あって会社を辞めて、今じゃ息子や娘さんたちの子守役がメインだ。


3人のガキの子守は大変そうにみえて楽かなと気楽にいざ挑んでみると、めちゃくちゃ大変だった。


特に一番上の長女の世話が俺の子守奮闘記で大部分を占めている。


そして悲しいことにそれは現在も進行中なのである。


小学生まではやんちゃだった下の双子は中学生になってからは行儀が良くなり、しっかり俺を年上として慕ってくれているが、その一つ上のじゃじゃ馬は今でも生意気で俺のシワを増やすのに熱心になってること。


禿(はげ)ることだけは阻止しなくては…


驚くことに長女は学校では厚さ10㎝の皮を被っているのか容姿端麗、文武両道、品行方正の完璧お嬢様をしているらしい。


それを何故か俺に毎度毎度耳にたこができるくらい自慢してくる。


…自分で言って恥ずかしくないのかこいつは。


俺の知っている長女と全く違うということで、嘘くさいと思った俺は双子の妹の方にさり気なく聞いてみたら正にそのとおりだとすんごい笑顔で言われた。


―そいえば、あいつは俺以外には、かなり行儀良くしていたな…やべぇなんか泣きそう…


まぁ、ここでむさいおっさんの愚痴はここまでにしておいて。


木野須家で住み込みで働いている俺はなんだかんだで休暇という休暇をここ十年間もらっていなかったので、ストライキという名目で和馬に休暇を要求した。


嘘だ。


実際はゆっくり休みを取りたいとお願いしただけなんだけどな。


日頃の行いが良いせいかあの長女を除いて木野須(このす家から絶大の信頼を得ている俺は久しぶりに超長期休暇得たわけだ。


勿論、長女からはかなりの反対を受けたが知ったこっちゃない。


今日から一ヶ月近くの七月休みの始まりを向かえた。


普通ではあり得ないくらいの日数。


とりあえず、旧友との地方巡りを楽しもう。


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