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コミカル三国志(第一部)  作者: ダメ人間
第十五章 負の回廊
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三百四十.怒りに任せない

 玉璽を返さず、勝手に皇帝を名乗り、世を混乱させている。


 そんな悪党をあなたは助けますか?



 ――――孫策は偽帝袁術からの要望を断り、その怒りによって攻めて来るであろう彼を待ち構えていた。・・・が、彼は江東に姿を見せずにいた。


(・・・おかしいな?怒り立って攻めてくると思ったが・・・。)


 大江の沿岸一部に兵船を浮かべ、「ヘイヘイ袁術!いつでもバッチ来いや!!」と備えていたのに、肝心の袁術が攻めて来ないとあらば、それらは全て無駄骨に終わってしまう。


(・・・せっかく準備したのに(;ω;))


 孫策の準備が無駄に終わろうとしたその時、許都の曹操から使者が下がって、彼にみことのりを伝えた。


「孫策君!君を会稽かいけいの太守に封じる!承知したかね!!」


「承知しました~~~!」


「よろしい!では、これにて私は帰る!・・・と、言いたいところだが、もう一つお言葉がある!!」


「・・・何でしょうか?」


「『勝手に皇帝を名乗っておる袁術を殺せ!ぶっ殺せ!ゴリゴリにしろッ!』とのお言葉でござる!!」


「!?」


「意味は伝わりunderstand?」


「・・・・・・」


 この『袁術を討て!』との勅命に、孫策は一瞬迷いを見せたが、もとより拒むところではない。


 『玉璽を預けた責任が自分にはある。』


 孫策は勅使に、


「―――わかりました。喜んでその任をお引き受けいたします。」


 と、答えを返したのであった。



 ――――ちなみに、何故袁術が怒りに任せて江東へと攻め入らなかったのかと言うと・・・家臣全員から孫策と戦うことを反対されたからです。・・・以上!!


 この理由を聞いて、


(・・・えっ?そんな理由なの?・・・袁術ショボwwwww)


 と、思った読者の皆様。


 一時の感情に任せて愚かな行動をとるのは、最もショボイ行いですので、皆様は人のアドバイスを聞いて、正しい行動をとるように心がけましょう。


 出来ない人はチート主人公に転生して異世界で活躍でもしてて下さい。

 もう帰ってこなくて結構です。

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