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コミカル三国志(第一部)  作者: ダメ人間
第九章 奸雄の転戦
239/421

二百三十九.英雄を中心に世界は回る

 明くる日。

 賊軍は両将の意思通りに曹操軍と戦を開始した。

 そして、賊軍は敗れました。


 以上ですけど・・・何か文句ありますか?

 見どころ?そんなモノありませんよ。

 しいて言うなら、許褚が李傕の甥の『李暹りせん』、『李別りべつ』の両名の首をメコッ!としたぐらいですかね。

 大人と子供の喧嘩の詳細を知りたいですか?

 どうでもいいでしょ?ねっ?

 作者も書くの大変なんですよ?

 元ネタの丸パクリ小説ですけど色々キツイんですよ?

 察して下さいよ?ねっ?


 ってな訳で賊軍は曹操軍にコテンパンに敗れ、彼らは家を失った犬の如く、「キャイン!キャイン!」という泣き声をあげて、西の方へと逃げ去った。



 曹操の英名(=優れた評判)は四方へと鳴り響いた。

 彼は賊退治を終えると、令を発して民を案じ、軍の規律を厳守して都の護衛の任をこなした。


 曹操は今や時の人である。


 皆が彼を敬い、彼に縋り、彼を中心に都は回っていた。

 しかし、ここに彼の活躍を妬む一人の男がいた。


「おいおいおいおいおいおいおいおいおい!どういうことだこれは!これでは俺は噛ませ犬ではないか!どうしてこうなった!!」


 妬む男は楊奉ようほうであった。

 彼は李傕を裏切り、李傕と郭汜の追撃から帝を助けた男であるが、彼が活躍したのはそれだけであった。

 その後は特に活躍することもなく、今や彼は曹操の栄光の陰に隠れる、日陰の存在となっていた。



 曹操への不満が募る楊奉は、ある日、韓暹かんせんという男に胸の内を話した。

 この韓暹という男だが、彼は今こそ都で働く官軍の一将であるが、もとは緑林に党を組む、賊の大将であった。

 そのためか、彼は素行が良い人物とは決して言えなかった。

 そんな彼に楊奉が胸の内を話すや否や、韓暹はたちまち性根を現して、


「俺も、俺も!俺も奴の事が気に喰わなかったんだよ!いや~同士がいて良かった、良かった!」


 と、彼もまた、曹操への嫉妬心を露わにした。


 曹操への想いを同じくした彼らは、それから四、五日ほど密談をしていたようだったが、一夜忽然と、宮門の兵たちを誘い出して何処かへ姿をくらましてしまった。

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