百六十九.例え話で諭すべき
「もうラブコメは書きたくないんじゃー!」という作者の心の叫びを代弁してくれているかのように、またしてもファンプレイを発揮してくれる董卓様。
董卓様の出現により、呂布は真っ青になった。
前回同様、今回も貂蝉との許されざる抱擁を見られてしまったのだ。
2度目となるこの状況下で呂布の出来ることはただ一つであった。
「貂蝉!すまん!後日また会おう!さらばだー!!」
そう言って呂布は抱きしめていた貂蝉を自分から離すと、急いで橋から離れて後宮内へと走って逃げだした。
「あっ!? こら!待てーーー!逃げるなーーー!恩知らずのアホ野郎がっ!!」
董卓は巨漢を動かし呂布を追いかけたが、その巨体ゆえの遅鈍さのため、彼は呂布にピュー!っと逃げられてしまったのであった。
その後、董卓は騒ぎを駆けつけた李儒によって政務室へと連れて行かれた。
「殺せー!呂布を殺せー!あやつの首をはねろ!そして、あのアホの首をわしの元に持って来い!これは命令じゃーーー!」
不思議の国のアリスのハートの女王ばりのキレ具合を発揮する董卓。
そんな董卓を李儒は懸命に諭す。
「太師・・・その怒りをもう一度静めて下さいませ。呂布に刃を向けることは、ご自分に刃を当てることに等しいことです。」
「ぬぬぬ・・・ぬぬぬ・・・ぬぬぬのぬ・・・・・・許せぬ!やっぱり奴を許すことなど出来ぬぞ!李儒よ!!」
李儒は董卓を懸命に説得したが、彼は怒りを収めなかった。
このままでは埒が明かないと判断した李儒は彼に対して、こう問いかけた。
「太師は絶纓の会という話をご存知でしょうか?」
「絶纓の会じゃと?聞いたことも見たことも食ったこともないぞ?」
「ほほう・・・ではでは話をさせて頂きます。この話を聞けば太師の気持ちも変わるに違いありませぬゆえ・・・。」
李儒はそう言って軽く咳払いをした後、絶纓の会の話を始めたのであった。




