百四十九.楽しい余興をすること
宴会の最中、張温が呂布に摘み出された。
この突然の出来事により、百官たちはガヤガヤと色めき立った。
そんな彼らの様子をニヤニヤと笑いながら上座より眺める董卓。
(ククク・・・今から面白い余興を見せてやるぞ。)
董卓はこれから起こる出来事を想像して、期待に胸を膨らませ、準備が出来るのを今か今かと待ちわびるのであった。
しばらくすると側近の一人が董卓に耳打ちをした。
その内容は余興の準備が出来たとのことであった。
それを聞いた董卓は、スッと席から立ち上がり、色めく百官たちに余興の始まりを告げた。
「諸君!これから皆にちょっとした特別料理を振舞おうと思う!皆、よく堪能するが良い!!」
そう言って董卓がパンパンッ!と、二度手を打ち鳴らすと、1人の給仕係が大きなお盆に蓋をかぶせたモノを運んで来て、それを中央のテーブルに置いた。
((??? 何だアレ?蓋で中身が見えないけど・・・一体何の料理だ?))
百官たちが興味津々で運ばれて来たものを眺めていると、董卓が「今だ!」と指パッチンを鳴らして、給仕係に合図を送った。
皆が注目する中、お盆にかぶせてある蓋を取る給仕係。
お盆の上に乗せられていた料理。
それはなんと・・・・・・・・張温の生首料理であった!ドジャーーーン!!
張温の生首料理を見た百官たちは震え上がった。
((はわわ・・・張温が・・・たった今、呂布に摘み出された張温が首だけになってしまった!・・・ガクガクブルブル!ガクガクブルブル!!))
震える百官たちに董卓が笑いながら事情を説明する。
「張温を処刑したのは致し方ないことである。其奴は南陽の袁術と密に連絡を取り合っておった。これはわしに歯向かったも同義。よって成敗した。」
「ここで諸君に尋ねたいのだが・・・まさか、この男の様に料理にされてしまうほどの罪を犯している者はおらんであろうな?わしは皆の忠誠を信じておるが・・・如何であろうか?」
中国の小説『封神演義』に描かれている妲己の人肉料理を彷彿とさせる残酷極まりない董卓の処刑方法に百官たちは声を失っていた。
彼らは董卓の問いに答えることが出来ず、場は完全に静まり返っていた。
百官たちの怯える表情を見た董卓は満面の笑みを浮かべて宴会の終わりを告げた。
「うむ!よろしい!皆、この料理を十分に堪能された様でなによりじゃ!他に料理になるような人物もおらぬ様なので、これにて宴会はお開きにさせてもらう!解散解散!!」
こうして、宴楽台にて開かれた宴会は終わりを迎えたのであった。




