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  作者: 一口太郎
5/9

翌日、体重を測ると18kgになっていた。マスターは6kgになると読んでいたらしいが、違ったという。


そして彼はいつも通り、朝に薬を飲み、日中はデイトレードをして、夜の7時にシャッターを上げた。



「やっ、マスター」


「先生。今日は機嫌が良いな」


「実は今日は妻との珊瑚婚式でね」


「珊瑚婚式?」


「さんご、だけに結婚35周年のことだよ」


「そうだったのか。だったら今日は早く帰った方がいい」


「そのつもりだ。だがマスターとも話がしたいから、1時間だけ居座ることにするよ」


「そうか、それはすまないな」


「いいんだよ。それにさっき、妻のために買ったペアリングを、マスターにも見せたくてね」


「へー、どんなのだい」


「それよりも先にコーヒーをいただけるかな」


「ああ、分かった」



マスターはいつもと違い、少しワクワクしながらコーヒーを淹れ、先生に出した。



「それで、どんなペアリングを?」


「これだよ」


「おお、これはとても綺麗なダイヤの指輪だな」


「これが高くてね。2個で100万円以上したよ」


「奮発したな。さすがは先生だ」


「こんな炭素の塊に100万も払う私もどうかしているね」


「そんな浪漫のないことは言うなよ先生」


「ははっ、すまない」



そしてマスターは先生と1時間ほど話した後、先生に早く帰った方が良いと促した。


先生は今日も「ありがとう」と言って店を後にした。


先生が帰った後は誰も店に客が来なかったので、何事もなく閉店時間を迎えた。


マスターは店のシャッターを閉め、先生が使った食器を洗い、2階の自分の部屋でデイトレードをして過ごした。



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