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  作者: 一口太郎
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どうしてマスターの体重は20kgになってしまったのだろうか。


しかし、当の本人はむしろ平常心を保っていた。


そして彼はいつも通り、朝に薬を飲み、日中はデイトレードをして、7時に店のシャッターを上げた。



「やあ、マスター。調子はどう?」


「問題ない。ただ、家の体重計が壊れていてね。朝に体重を計ったら20kgと表示されて少し驚いたよ」


「そうか。まあ問題はないようで良かったよ」


「コーヒーで良いか」


「ああ」



俺はいつも通りカップにコーヒーを淹れ、先生に出した。



「そういえば、今日は学生たちにこんなクイズを出してみたんだよ」


「へぇ。是非聞かせてくれよ」


「人間の吐く息に一番多く含まれているのは窒素である、○か×か、という問題だ」


「×かな」


「いいや、○だよ。一番多く含まれているのは、窒素なんだよ。多くの学生たちも、マスターと同じように×と答えたんだ。どうやら二酸化炭素だと勘違いしやすいらしい」


「へぇ、そうなのか。確かによく考えるとそうかもな」



そしてまた、すぐに閉店時間が訪れる。昨日と同じように、先生はお金を払ってから「ありがとう」と言って店を後にした。


マスターは店のシャッターを閉め、先生が使った食器を洗い、2階の自分の部屋でデイトレードをして過ごした。


彼はもう一度体重を量ってみたが、やはり20kgだったという。



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