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これが噂の女神様(仮)!

今回はタイトル通りに行ってます・・・・・・多分w

なぜ(仮)かは、ご想像にお任せします。

「・・・・・・だ、だれ?」


 目を見開きながら俺はその少女に問いかける。

 っていうかいつの間にいた、コイツ?

 すると、その少女は「ん?あたし?」と言うように自身に指をさして首を傾げると、窓のふちからすたっと降りた。


 青い髪に銀色の目という現実味を帯びていない風貌をした少女は、見た感じで年は10歳位に見える。

 服装はこの部屋のカーテンのように純白のワンピースを着ている。髪色を変えればユイちゃんなんだけどな・・・・・・


「ふっふっふ・・・・・・このあたしの正体が気になるのかな?」


 優雅に着地したその少女は、いたずらっ子みたいな笑顔を浮かべる。

 何だこの娘、あからさまに危ないタイプのやつじゃないのか?


「いや、それほどでも・・・・・・」

「うぉい!そこはおずおずと頷くべきところでしょうが!」

「そうでもないと思うけど?」

「それとも何か?『お腹すいた~』とかのほうが反応しやすかった?」


 そこでイ○デックス出てくるか・・・・・・


「ってかそれよりもお前、そんな堂々と人の家に入っていいのか?」

「・・・・・・ほう?運び込まれたとはいえ、そっちも人の家に勝手に入ってない?」


 お前よりマシだ、とツッコミを入れようとした時に「まぁ、いっか」と彼女が続けて話す。


「あたしの名前はマホ。この世界に存在する『魔法の女神』なり~」


 そう言ってムフフ、と胸を張る少女――――――もとい幼女のもといマホ。

 しかし俺はというと、


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ん、あれ?おーい!ちみちみ!何をポカーンとしてるの!」


 エ?こいつ、なんてった?女神?しかも魔法の?ってか魔法専門の女神様なんかいるの?

 明らかに現実味を帯びていない少女を口を開きながら凝視する。しばらくこの状態でいるとあごが外れてしまいそうだが、そんなことも頭からすっ飛んでいってしまう。

 幼女がこちらに向かって手を振る様は、初めて見たカメラに興味を示しているようにもみえるが、そんな彼女が女神とは明らかに思えない。

 とりあえずやるべきことは・・・・・・


「・・・・・・この部屋に精神安定剤ってあるのかな?」

「こらー!さり気なく現実逃避しようとするなー!」


 早速ベットから降りて引き出しのところとかを探していると、幼女がうるさく喚いている。


「うるせぇ!黙れ俺の幻想が!いくらどストレートでも全部ストライクとは限らねぇんだよ!」

「いきなりなに青春型野球漫画みたいな台詞吐いてるの!しかもあなたの幻想なんかじゃないよ!実際にちゃんと存在してるんだよ!」


 そんなことはありえない。そもそも目に見える女神なんて聞いたことがないし、いたとしてもそれはイラストレーターのイメージ画像かアメリカにある石像くらいだ。

 と、ここでマホの口から予想外の台詞が飛んできた。


「そもそも!あなたがあたしの存在を視認できることがおかしいのよ!」

「・・・・・・は?」

「全く、本来は人に見えないのに・・・・・・ほんとに見えてるの?」


 1人で苛つきがちにため息をついたマホ。

 すると彼女ははっとした表情になりながらこっちに指をさす。


「もしかして、こっちの世界の住人じゃないでしょ」

「えっ!」


 急に核心を突かれたことに俺は驚きを隠せなかった。

 俺の反応を見て腕を組んで大きく頷く。


「なるほどね。どうりで気配は妙だし女神を視認できたのか・・・・・・」

「え?ちょ、ちょっとストップ!」


 1人で納得している女神に俺は慌てて声をかけた。

 彼女の解釈の仕方に気になる点が多すぎる。まずは1つずつ聞き直してみようと試みた。


「ええっと、女神様。あんたに訊きたいことがいろいろあるんだけど、いいか?」

「・・・・・・ん?マホでいいよ。迷える子羊さん」


 女神と呼ばれて機嫌を良くしているのがちょっと腹が立つけど、ここは我慢して続けた。


「そうか、じゃあマホ。女神を視認できることがおかしいってどういうことだ?」


 質問を聞いて「ふむ」と一度考えた素振りをしたマホは口を開く。


「それにはまず、この世界のことを教えないといけなくなるけど、いい?」

「ああ。構わない」


 マホの確認に二つ返事で返すと、彼女は頷いて答えた。


「まず、この世界は3つの惑星の分裂されていて(・・・・・・・)、この惑星の名前はトロン。あとの2つをガイアとゼウスっていうの」

「惑星に、分裂されてる・・・・・・?」


 しょっぱなから疑問点が出てきた。

 確かに惑星が出てきてもおかしくはない。恐らくこの街だってひとつの惑星の一部分でしか無いのだ。

 けど、彼女は「分裂されている」と言った。ということは、もともとその3つの惑星は1つであったのだろう。


「へぇ、結構鋭いね。そう、元々はその3つの惑星はひとつなんだけど、何らかの現象によって3つに別れちゃったらしいんだよね~」

「らしいんだよね~って、お前はその理由について知らないのか?」


 すると女神のマホは、俺に向けた感心の表情を面倒くさそうな表情に変えながら窓の外をに向ける。


「ま~ね。それについては私が生まれるずいぶん前の話みたいだから」


 生まれるずいぶん前って、女神様が生まれる前になにか起こるもんなのか?

 そう思うと、だんだんコイツがただの幼女に見えて仕方がなくなてきた。

 なので試しに聞いてみた。


「・・・・・・お前、年いくつなわけ?」

「・・・・・・むっ、女に年聞くとは無作法なやつ」


 マホが頬をふくらませながらこっちを向く。

 コイツ、口ぶりだけはやたらジジイくさいな。


「えーと、この世界で計算すると・・・・・・」


 と言いつつも答えるのか。


「大体、1100歳ぐらい?」

「う~ん、子供用の精神安定剤ってあるかな~?」

「ってこらこらコラコラコルァー!人を精神障害者みたく扱うなー!!」


 再び引き出しの中を模索していると、また後ろで中途半端なコスプレをした少女が騒ぎ出す。


「うるせぇ、ロリババア!見た目と年齢の錯誤が激しすぎるんだよ!」

「しょうがないでしょ!『天界』の1年はこっちの1世紀なんだから」


 絶対に嘘だ。そんな孫悟空もびっくりするような年のズレが起こるなんて想像出来やしない。

 まずなんだ『天界』って。あの世か?それともお空の果てか?


「ユウく~ん!どうしたのそんな大きな声上げて~?」

「あ!べ、別に何もないですよ~!」


 大声を出しすぎたせいでメリルさんに聞こえてしまったようだ。

 メリルさんに慌てて誤魔化したが、効果があるかどうかは怪しい。


「そう~?それならいいけど~」


 そう言ったあと、しばらくあっちからの声が聞こえなくなったのでほっと胸を撫で下ろす。


「・・・・・・ったく、フォローしてやったんだから感謝しろよ?」

「いや、だから普通の人にはわからないんだって・・・・・・」


 そう言いながら呆れたようにしているけど、お前のせいで色々と大変になってるんだからな。


「んで。続き、頼めるか?」

「なにさ、さっきまで信用してないような顔してたくせに――――――」


 自分の頭を少しクシャクシャとかきながらマホに頼むと、彼女はブツブツと言いながら続きを話した。



 さっきのマホの話の通り、もとはひとつだったはずのこの世界が3つの惑星に分かれていった。

 そして同じく元々ひとつの世界に存在していた神々たちも、3つに分かれて互いに管理していくこととなった・・・・・・らしい。

 しかし、その惑星の状況を知るのはそれぞれの世界に住む住人は愚か、それぞれの世界にいる天使や女神クラスの者達までも知らないという。


「じゃあ実際女神であるお前も他の世界の状況はわかんないってことか?」

「うっ・・・・・・まぁ、そうだね」


 どうやら痛い部分を突いたみたいで、マホは言葉を一度つまらせ堪忍したように答えた。余所余所しく。


「だってあたし、女神と言っても見習いなんだもん」

「はいぃぃぃぃ・・・・・・」


 またもやマホの口からこぼれた衝撃発言に叫んだ――――――


「ユウくん!あなたに何があったの!?」


 ――――――瞬間、ドアが勢いよく開く音を立てながらメリルさんが駆け込んできた。



「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」



 いきなり何事かという視線で俺とマホがメリルさんを見る。

 メリルさんは冷静さを取り戻したらしく、「あれ?これどういう状況?」みたいにポカーンとしながら俺達を見る。

 けど俺は突っ込みかけたところまでの有り余ったテンションをどうにか出来るすべがなく、冷静さを失っている。

 こういう時、俺はどうすればいいのだろうか?


「えっと・・・・・・そいつが・・・・・・」


 俺はゆっくりとベッドの上で立っているマホを指し示しながら思い出した。



 そうだ!コイツ、他の人には見えねぇんだった!!

なんか中途半端なタイミングで出てきたメリルさん

次回の祐典クンの運の良さに注目です

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