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はや食い競争

作者: 浅川太郎
掲載日:2011/12/27

ムードが上手く伝わるようであれば嬉しく存じます。

小説には、読者にある感情をひきおこすなり、考える素材を提供する役割があるのでは、とも思うので、記してみたい。



数年前か、《はや食い競争》が流行っていた。

背景には《テレビ東京》の番組のヒットがあり、だがその番組も「はや食い」によって起こる健康被害(?)が全国で多発したせいであったろうか、決して行われることのないコンテストになっていくのだが‥‥

まだそれが下火になる前、ちょっとしたイベントプログラムに《はや食い競争》がよく載っていた。


所用で神戸の新長田‥‥震災の時、火災の被害が甚大であった地域であるが、現在は『鉄人28号』『三國志』『粉もん』で町興しをやり、相当に成功してるようだ‥‥を通ると、《粉もん祭り》が開催されていた。



街角に臨時に設置されたメイン会場では、近くの商店や「食べもんやさん」のPRがそれぞれの商店主によりなされていた。


どうも、次のアトラクションであるらしい《粉もんはや食い競争》がメインという気配があった。



他人が早く食べることに何の興味もなく立ち去ろうとした時、隣接のビルの壁に貼り紙があり、こう読めた。



‥‥《お断り》‥‥

はや食い競争へのホームレスの方のご参加はご遠慮ねがいます。




貼り紙があるということは、そういう事例があったということか‥


数年に一度、あるかないかの暗い気分のまま、僕は足早にその場を去った。


ガラケーで、ラストの「暗い気分」は、実はアンタンたる気分と書きたかったのですが、タンの字が出てこなくて、またまたアンタンたる気分になりました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 何か、人間の面白さを感じました。  なるほど、主旨に反した正当な参加は、先に手をうつしか無いですからね。
[一言] 世知辛い、話ですね……。
2011/12/27 19:05 退会済み
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