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人間革命  作者: りんらん
3/3

第三話「偽善?」

「試してみるっす」

そう言って立ち上がった空也。

「そうだね!早くいこ!」

氷織は椅子から飛び降りて直人の手をひっぱる。

ワクワクと口にしている氷織。

手冷たっ。氷でも触っている感じだ。

「えっ、ちょちょ」

まだこの状況に対応出来ない直人。

しかし、空也はまた座ってあぐらをかいた。

「ただ、直人くんの体が直ってからっすねぇ。」

「えぇ~」

残念そうにする氷織。

「しょうがないっすよ。直人くんはまだ動けないっすから。」

「なら仕方ないかぁ」

そう言って直人の隣にボスっ、と座りこっちを見る氷織に対して反射的に視線を逸らす。

こんな可愛い子にまじまじと見られたら恥ずかしい。

「僕たちは待つしかないっすね」

「だねー。」

2人が仲良く会話を弾ませている中、俺は割り込んで2人に質問をした。

「、、、なんで俺を助けたんですか?」

2人は直人を見る。

おれを助ける理由があるのだろうか。

正直俺には分からない。

あの時天谷に助けられていなかったら、天谷は助かったのかもしれない。

俺の身勝手でこうなったんだ。

話したのは空也だった。

「それも僕たちからは教えられない」

空也は落ち着いた口調だが、何か言いたいのを必死に

堪えているような感じだった。

急に2人の雰囲気が変わった、、、いや、部屋の空気が変わったのか?

まずいこと言ってしまったのか?

再度沈黙の時間がしばらく続くのだった。



俺は静まりかえるこの部屋の空気を変えたいと願いながら縮こまっていると、

「なおちゃーん!なおちゃーーん?」

下の階から母親の声が届く。

タイミングを読んでいたかのような掛け声に3人は少し驚く。

ダッダッダッと階段を駆け上がる音。

三人はドアの方に視線を動かした。

俺はこの静まりかえった空気が変わった安心感と同時に恥ずかしさが湧き上がってくる。

「なおちゃーん!」

バターン!とドアを強くあけて出てきたのは笑顔な母親だ。

「お友達ができたんだって!あのなおちゃんに、、、お友達、、、」

ウゥゥと泣き始める母親。感情の起伏が激しい人だ。

「君たちがお友達よね。こんななおちゃんでもお友達になってくれる人がいるなんて!」

泣き止んで2人の手を握る母親。

切り替え早いなおい。

「なおちゃん、2人に感謝しなきゃだめよ!」

直人を見て言う。

「友達、、、、じゃな」

「僕たちは直人くんの友達っすよ。めっちゃ仲いいっす!!」

かき消すように言う空也。

肩をくんでピースをする氷織。

今の状況に追いつけていない直人。

「あぁ、とてもいい子たちだわ!皆、モンブランか、ショートケーキどっちがいい?」

勢いが止まらない母親。

「ウチはショートケーキ!」

「僕はモンブランっす」

即答する2人。

追いついていけない直人。

「なおちゃんは?」

直人に問いかける母親。それに対して直人は、

「お、俺はいい。てか、なおちゃんって呼ぶんじゃねえ。」

反抗的に喋る直人に母親は、

「もー、私はなおちゃんって呼びたいの!なおちゃんはなおちゃんだからなおちゃんって呼びたいの!」

何言ってるんだこの人。

くそっ。余計にめんどくさくなった。

「話し終わったならもういって!母さんは下にいって!」

背中をおして出そうとする直人。

「ちょ、なおちゃん!もっと話を」

バタン。

扉を閉め安心する直人。

ハァ、子供離れが無い母親はそうそういないだろ。

「へぇ~なおちゃんって呼ばれてるんだぁ」

ニヤニヤを手で隠している氷織。

隠せてないぞ。

「僕たちは友達として話を通してあるから、友達としてやっていこうっす。な お ちゃ ん」

明らかに煽っている口調だ。

煽ってるよな?やるのか?あ?

「あ?やるのか?オレの拳は鉄をも砕くぞ。」

「アッハハヒヒヒッ」

氷織は笑い転げている。涙が出るほどの笑いだ。

どんだけウケたんだよ。

「ハハッ、ハァハァ。やっと直人くんの素をみれた気がする!」

涙を拭きながらそう話す氷織。笑っている姿もめちゃくちゃ可愛い。

「な、なんだよ、、、」

直人は顔が赤くなる。

「とりあえず、なおちゃんの体が治るまでここで泊まることになるっす。よろしくっすね!」

空也は笑顔で話している。

こいつ、、、まじで、、、、

直人はなおちゃんと呼ばれて怒っている。

「なおちゃんって呼ばないでください」

「あ、敬語はいらないっすよ。もう友達なんすんもん。なおちゃん。」

やりました。完全に怒らせたわ。

「フヒッ、ウヒヒヒヒヒw」

隣で氷織が爆笑している。

「おもろしくねえから!!」

直人は大声で否定した。




「それで、気になることがまだあるんだけど、、、」

「だいたい分かるよ!天使でしょ?」

氷織が俺の質問を的中させる。

「そう。天使のことについていろいろ聞きたくて。」

そうだ。なぜ殺すのかも聞かないといけない。

「それは僕が説明するっす。」

空也はそう言って話を始める




1904年、10月4日。世界では一斉に最悪な出来事が起こる。

昼頃、世界は急に闇に包まれた。

一瞬で夜になったのだ。

人々は空を見上げ騒ぎになる。

そして空から無数の何かが降ってきた。

人々は最初は何か分からず目を凝らしていると、1本の槍が1人の男性を撃ち抜いた。

女性の叫び声が合図だった。

ズドォンという音とともに空から大量の槍が降ってくる。

人々は逃げ回った。

助けて 邪魔だ どけ お母さん 誰か いやぁぁ     

詰まってるんだよ 死にたくない 逃げろ 俺が先だ  


死にたくない


槍の雨はすぐに収まった。

僅かにして40秒。一瞬にして死者数は数千万を超えていた。

辺りは血の地面と化していた。1人が空を見上げる。

ヒュュュュゥゥウウン

空から黒い翼の生えた人が落ちてくる。

背の高い黒い服を着ていた人は翼を大きく広げ

「ここの世界は俺たち悪魔が支配することになった!お前たち人間はここで絶滅してもらう。」

でかい声で遠くまで届いた。それを聞いた人々たちは逃げ始める。

「ハッハッハ!逃げ惑え!弱者には相応しい!」

悪魔の表情はすごい気持ちよさそうにしている。

「あぁ、さいっこぅだ!/// 」

喜びに満ちた表情は叫び声が聞こえるたびに増していく。

「どうか!どうか私だけは助けてください!何でもします!」

悪魔の前で膝立ちして両手で祈りをしているおばさんが言う。

「あ?何だお前。」

「何でもします!私だけはどうか!どうか、、、!」

悪魔は表情を変え、

「お前ら人間は他の動物たちの耳を傾け、助けたことはあるか?」

さっきまでの表情は消え、哀れみと見下しの表情で悪魔は言う。

「あ、、、あぁ、、」

おばさんは何も言い返せず、逃げようと立つ。

悪魔がおばさんはに指を向ける。

それと同時に槍がどこからか飛んできて、

ドッ

おばさんの胸に槍が刺さる。

おばさんは地面に倒れた。

「さあ!お前たち!人間どもを根絶やしにしろ!」

悪魔がそう言った。空から翼を生やした悪魔が何千、何万もの数で降りてくる。

「いけぇ!」

人間絶滅の危機に達する時、空から一本の光線が飛んでくる。

ユイィィィン

その光線は指示をだしていた悪魔の胸を撃ち抜いた。

「カ、カハァッ。」

悪魔は倒れる。

一瞬だった。

空からさらに何数千万もの光線が飛んでくる。

だが人間には当たらず、悪魔たちを撃ち抜く。

僅かにして10秒。

一瞬で人間絶滅までのカウントダウンが延びたのだ。

空は明るくなり元の空に戻った。人々は先程の出来事があるため、外には出ようとしない。

空から誰かが降りてくる。

「我らは神の使い、天使である!」

天使は大きな声でハキハキと喋る。

「安心していい!人間たちを恐怖に陥れた悪魔たちは私たちが葬った!!この世界は私たち天使が守ろう!!」

天使は翼を広げそう言った。

人々は外にでる。悪魔の上に立っている天使を見る。

人々は天使を神様のように崇めた。

「私たちは今後、あなたたちに何かあったら必ず守ると誓いましょう!世界の平和を守ります!!」



人々は天使をヒーローと称賛した。

新聞でもニュースでも。

世界で天使の行為が報道されたのだ。

世界各国代表の者が、天使と取り引きをした。

天使はこう提案する。

我々人間を守る代わりに、住と食を無償で提供すると。

「住に関しては私たちは空から見守らせていただきたいので居場所があればいいのです。」

代表者は天使の提案に納得した。納得しない理由が無いと。

国民のほとんどは納得した。だが、何か裏があるとデモを起こす奴らもいた。

次第に天使と人間の距離は近くなり、日常に馴染んでいった。

デモも減っていき、今では当たり前の存在として定着していた。




「これが天使が日常に溶け込む理由になったお話っすね。」

空也は説明する。

「なら何で天谷を殺したんだ?」

直人は少し強い口調で疑問を投げかける。

「それは表の話はそうだからっす。」

空也はすぐさま返答し、真実を伝えようとまた話を始めるのだった。、


























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