⑪
「みんな… すごいな…」
どうやって付き合ってるのかな?
好きになって、どっちか告白したんだよね
最初は友達からだと、楽に付き合えるのかな
そうでもないかな
相手は友達と思ってる、だけかもしれないのか
それだと、友達の距離感で いられなくなっちゃう
なんだか、寂しいな…
「いいな…」
好きな人と付き合えてる人、うらやましい
私も付き合いたかったな…
もう会えなくなるんだね…
ピロリン
「なんだろ?」
あっ、友達からか、なになに…
ちょっと見て、すごい写真撮れた
「すごい、写真…」
うーん… 今は見る気分じゃないな
既読つけたら返さないといけないし、後でいいかな
それよりも考えることがある
まじで、どうしよう…
「いや、まてよ…」
そもそもだよ?
引っ越して転校するわけで…
もう学校には来ないわけで…
ということは…
「うーんと」
よく考えろー
会えなくなるのは悲しい
でも、もう会わなくなるってことだから
あれだね
なんかもういいかなーて思えてきちゃったよ
「いや、ちがうな」
何か違うぞ、うーん…
会わなくなるわけだから…
仮に、私が告白して振られても
もう会わないってことだよね
振られるのは辛いけど
でも、学校で会うことはない
振った振られたで、気まずくなることもない
クラスに広まってなければ
私の失恋を知るのは、彼だけ
その知ってる彼も、転校でいなくなる
「これは… ワンチャンいけるかな」
今日は金曜日で、
来週に引っ越すと言ってたから
来週の金曜日の帰りに告白すれば
振られても、土日で泣いて
月曜日に、彼は転校していないから
姿見て心が痛むこともない
「えっ これ最強では…」
なんか、いけそうな気がしてきた
振られる前提だけど…
でも、もしかしてが、あるかもだし
振られても、会わなくなって諦めるしかないし
私の好きも、引っ越せそうな気がしてきたぞ
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「ちょっとー
なんで私の写真見てくれてないの?」
「あっ えーと…」
やばい、忘れてた
土日ずっと、告白の作戦考えてたせいだ
なにか… なにか…
「ねぇ なんで見てくれなかったのー?」
「ちょ ちょっと忙しくて」
なんか ないかな…
「忙しい? テスト勉強とか?」
「そうそう テスト勉強!」
良い言い訳あったー
「ほんと? いつも勉強してないじゃん
点数ヤバイとか言ってるじゃん」
「ほらっ あれだよ
もう2年生も終わるからね
そろそろ本気出そうかなって」
お願い… もう追求しないで…
「あー 確かに、進路考えないとヤバイよね
私も、ちゃんと勉強しないと」
「そうそう まじでヤバイよね」
ふぅ 乗り切ったぞ
「で? なんで写真見てくれなかったの?」
だめだったー!




