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人魚の目論見-1
渚の涙は、頬を伝いながら乳白色の真珠に変わり、パラパラと床に落ちていった。
椿は混乱すらできないまま、とりあえず床に散らばった真珠を一粒摘み上げた。
「えっと…??」
真珠を手に持ったまま、椿は宙を仰ぎ、今起こったことを何とか整理しようとした。
涙が引いた渚は、涙が引いた渚は、一瞬うつむきかけて、心の中で「落ち着け…」と自分に言い聞かせた。
「それ…飲んだら綺麗になれるよ」
「いや、いやいや…。まずこれ何?真珠?」
「そうだよ」
「しん…え、どんな仕掛け?」
「仕掛けとかない。私の涙が真珠になったの」
「…何で?」
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