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人魚の雫  作者: 麻婆豆子
こぼれ落ちていく、白い夜

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34/39

こぼれ落ちていく、白い夜-3

 渚は、布団に丸まったまま、気付いたら眠っていた。

 傍では、いつのまにかラムネも丸まっていて、スピスピと寝息を立てていた。


「ラムネ…」


 渚がラムネを抱きしめると、ラムネは眠たそうに渚に頬を擦り寄せた。


「もし、ここを出ていくとしたら、次のことを考えなきゃ…。でも、安全な場所で私を匿ってくれる人なんて、他にいる…?」


 


 渚の心が不安で騒めいたとき、スマホがピカピカと光り、メッセージが届いた。


《ごめん。今日外で食べて帰るから、宅配アプリから好きなものを頼んで食べてね。

お金は僕のカードから引き落とされるから、支払いとか気にしないでね》




──

────



それからどのくらい時間が経っただろう。


渚は何も注文せず、ベッドのなかで椿の帰りを待ち続けた。






…ガチャ




パタ パタ パタ パタ パタ…




パチン






「渚さん?」


家中の電気が消えていて、椿は一瞬、胸の奥に引っかかるものを覚えた。

 

 

 

.

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