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人魚の雫  作者: 麻婆豆子
こぼれ落ちていく、白い夜

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32/39

こぼれ落ちていく、白い夜-1

 それからしばらくは、何か大きな事件が起きるわけでもなく、とうとう椿つばきあおいが撮影した広告が解禁になった。


 CM本編と、撮影の裏側を捉えた映像は、解禁日の朝のニュースでも流れて、

 椿はスムージーを、なぎさはスムージーとハムエッグで食卓を囲み、一緒にテレビを見ていた。


「じゃあ、そろそろ行くね」


この日、椿はファッション誌の撮影で、朝から家を空けることになっていた。


「あ、そうだ」


椿は、渚に新品のスマホを渡した。



「ないと困るでしょ?でも、勝手に課金とかしないで、欲しいものがあるときは先に相談して。

あと、念のため位置情報は共有させてもらうよ?」

「ありがとう…!でも、誰とも連絡は取らないし、勝手なことはしないから安心して」

「うん。じゃあ、仕事行くから」




 一人になった渚は、自分の部屋に戻ってベッドに飛び込むと、スマホでネットのブラウザを立ち上げた。


『美容外科 連続不審死』


「進展無し…か」



 渚は仰向けになり、難しい顔をした。


「(いや、私には関係ない。私は逃げてきたんだから)」




 それから、久々に手にしたスマホにのめり込み、ネットニュースのポータルサイトを漁っていたら、椿と葵のCMの話題を目にした。


『椿、不意打ちキスのアドリブも』


 渚は、タイトルを見てドキッとして、思わず記事を開いた。


「…なーんだ。キスって、CMで流れていた、おでこのキスのことか…」


 渚はほっとして力が抜けた。



 だが、その記事のコメント欄には《椿と葵が本物の恋人なのでは?》

《アドリブにしては気持ちがこもり過ぎている》などと書かれていた。




「恋人かぁ…」


 渚は急に不安が込み上げ、布団を被って丸まった。


「(私は逃げてきた。でももしもこの噂が本当だったら、私、出て行かなきゃだよね…)」

  



.

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