表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人魚の雫  作者: 麻婆豆子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/31

恋を演じる-3

 緊張がゼロになったわけではないが、椿の胸板にもたれかかって指を絡めたり、お互いの唇が触れそうなくらい顔を近づけたりして、葵は幸せな彼女を演じた。


 

 幻想的な光の中で、美男美女が見せるロマンチックな光景に、スタッフたちの目は釘付けになる。


 そして、葵の芝居に当てられたのか、椿は葵のことを心から可愛く思えて、最後に葵のおでこにキスを落とした。


「!」


 椿の不意打ちにスタジオは沸き立ち、葵の頬はブワッと赤くなった。


「ははっ、顔真っ赤」

「びっくりした…!」

「ごめんね。可愛かったからつい…」

「…もう…」


 

 こうして撮影は無事に終わり、椿と葵はスタッフから花束を受け取り、ブランドの公式SNS用にアップするツーショットを撮った。


《椿さんと乃上葵さんの撮影でした! 何の撮影かはお楽しみに♪》

 

 ツーショットはすぐにアップされ、瞬く間に拡散された。


コメント欄には《わ! 椿くんだ! 広告早く見たい!》《かっこいい×かわいい!》《距離近すぎない…? プロ意識無いの…?》など、様々な言葉が溢れ出た。




「…何コレ」


 流行りのカフェで、スマホを片手に梨花りかは手を震わせた。


 スマホの画面の中には、並んで笑っている椿と葵がいた。


「(何で、こんなに冴えない女が椿と並んでるのよ!)」



 苛立った梨花は、綺麗にネイルが施された爪を、スマホ画面にカチカチとぶつけた。


「(ていうか、この二人…デキてる…?)」


 梨花の心は掻き乱されて、お茶を楽しめなくなり、カンカンとヒールの音を響かせながら、足早にカフェを出た。




.


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ