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逃亡者-4
「(そうだ!)」
椿は急に閃いた。
「食べられないものある?」
「うーん…特にないかな」
「分かった。宅配でいい?」
「うん!ありがとう!」
椿は、渚の生活感覚を知るために、オードブル,メイン,デザートなど、いろんなものを、それぞれ平均単価が違う店で頼んだ。
「(これで、これまでどんな食事をしていたとか、生活レベルが垣間見えるかもしれない)」
椿は、食事を通じて、渚という人間を探ってみることにした。
食事が届くのを待っている間、椿は、洗面所で顔を洗い、歯を磨いた。
すると、不意に鏡に映る自分の顔の肌艶が良いことに気が付く。
「(久しぶりに、目覚ましをかけずに寝たから?)」
椿は、今の状態をキープできるように願いながら、両手で頬を包んで、美容液を染み込ませた。
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