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「あ、私知ってる!それってアリスでしょ!!」
小さな女の子が言った。それは嬉しそうに、希望に満ちた瞳で。泥だらけの姿で小さな女の子は夢を見た。
「アリスは……青に煌めく!必殺の剣です!」
青のフリフリしたドレス。レースがあしらわれ、縦模様で色の強弱がされたドレス。
ローファーとはとても思えない膂力が、地面をヒビ割れさせた。
そのままアリスと名乗り、アリスと呼ばれた少女は、理性のない異形を貫いた。
「……どうしてこうなった」
この情景をみて、膝から崩れ落ちる青年。
手に持っているのは、童話。不思議の国のアリス。
誰もが知っている名作。
一説には即興で作られた話とも言われる。
アリスと名乗った少女は、『不思議の国のアリス』のオチ同様に、異形が霧散したのを見てからその場に崩れ落ちるようにして眠りについた。
話の終わり通り、夢オチした。